#4501 Cleft Sentences(分裂文)①:英作文スキルアップのために Mar. 10, 2021 [44-3. 原書講読講座 Sapiens]
<最終更新情報>3/11午前9:53
弊ブログ#4102で採り上げたハラリSapiensのある文章が分裂文であるという指摘を受けた。まさしくその通りだったので、解説を訂正した。本文と解説をお読みいただいたらいい。
指摘を受けて調べたがネット情報は役にたたず、手持ちの本ではColins COUBILD English Usageの巻末の文法用語解説載っていた。
Michael Swan ’Practial English Usage’に詳述されていたので、そちらを引用して解説してみたい。高校生や大学生が英作文するときにとても役に立つと思う。高校の英語参考書を3冊見たが分裂文の解説が載っているものはなかった。
もう一つ見つけた。ランドルフ・クァーク&シドニー・グリーバウム、池上嘉彦訳『現代英語文法(大学編)』紀伊国屋書店(1988年刊)に「14.15 疑似分裂文と分裂文」(662頁)という節に解説があるので、適宜そちらも参照する。こちらの本からの引用のときだけ、'RQ&S.G'と注を付けて区別する。この本はネイティブの大学生の文法教科書として書かれたものである。(この部分は3/11追記)
cleftはcleaveの過去分詞形で「引き裂かれた」という意味である。元々の文を二つに引き裂いた形になっているので、そのように名付けたのだろう。Swanの解説は大きく分けると2つになっているが、長いので2-4回に分けて述べることにしたい。
用語の定義が大事なので、最初に分裂文と疑似分裂文の定義をしておく。
「itにbe動詞が伴うという形で始まり、その後に焦点の置かれる要素が来る」P.662(R.Q&S.G)のが分裂文でthatの関係節を導く、「wh-関係詞に導かれる名詞節を主語、または補語として持つSVCの文」(p.665同上)を疑似分裂文という。
130 cleft sentences (1): What I need is a holiday.
We can emphasise particular words and expressions by putting everything into a kind of relative clause except the words we want to emphasise: this makes them stand out. These strautures are called 'cleft sentenses' by grammarians ( cleft means 'devided'). They are useful in writing (because we cannot use intonation for emphasis in written language), but they are also common in speech.
(強調したいと思う語句を除いた残りの部分を関係節の中に入れ込むという表現形式を使うことで、特定の語句を強調できる。この構文によって強調したい特定の語句を目立たせる。文法学者はこういう構文を分裂文と呼んでいる。分裂cleftは「分割されている」という意味である。この構文は英作文で役に立つ(書き言葉では強調のためにイントネーションを利用できないからだ)。特殊な形をとることで文の焦点がどこにあるのかを明示できる。話し言葉では強調はイントネーションを利用して普通に使われている。)
弊ブログ#4102で採り上げたハラリSapiensのある文章が分裂文であるという指摘を受けた。まさしくその通りだったので、解説を訂正した。本文と解説をお読みいただいたらいい。
指摘を受けて調べたがネット情報は役にたたず、手持ちの本ではColins COUBILD English Usageの巻末の文法用語解説載っていた。
Michael Swan ’Practial English Usage’に詳述されていたので、そちらを引用して解説してみたい。高校生や大学生が英作文するときにとても役に立つと思う。高校の英語参考書を3冊見たが分裂文の解説が載っているものはなかった。
もう一つ見つけた。ランドルフ・クァーク&シドニー・グリーバウム、池上嘉彦訳『現代英語文法(大学編)』紀伊国屋書店(1988年刊)に「14.15 疑似分裂文と分裂文」(662頁)という節に解説があるので、適宜そちらも参照する。こちらの本からの引用のときだけ、'RQ&S.G'と注を付けて区別する。この本はネイティブの大学生の文法教科書として書かれたものである。(この部分は3/11追記)
cleftはcleaveの過去分詞形で「引き裂かれた」という意味である。元々の文を二つに引き裂いた形になっているので、そのように名付けたのだろう。Swanの解説は大きく分けると2つになっているが、長いので2-4回に分けて述べることにしたい。
用語の定義が大事なので、最初に分裂文と疑似分裂文の定義をしておく。
「itにbe動詞が伴うという形で始まり、その後に焦点の置かれる要素が来る」P.662(R.Q&S.G)のが分裂文でthatの関係節を導く、「wh-関係詞に導かれる名詞節を主語、または補語として持つSVCの文」(p.665同上)を疑似分裂文という。
130 cleft sentences (1): What I need is a holiday.
We can emphasise particular words and expressions by putting everything into a kind of relative clause except the words we want to emphasise: this makes them stand out. These strautures are called 'cleft sentenses' by grammarians ( cleft means 'devided'). They are useful in writing (because we cannot use intonation for emphasis in written language), but they are also common in speech.
(強調したいと思う語句を除いた残りの部分を関係節の中に入れ込むという表現形式を使うことで、特定の語句を強調できる。この構文によって強調したい特定の語句を目立たせる。文法学者はこういう構文を分裂文と呼んでいる。分裂cleftは「分割されている」という意味である。この構文は英作文で役に立つ(書き言葉では強調のためにイントネーションを利用できないからだ)。特殊な形をとることで文の焦点がどこにあるのかを明示できる。話し言葉では強調はイントネーションを利用して普通に使われている。)
-- MARY kept a pig in the garden shed.
(メアリーは庭の小屋で豚を飼っていた)
Mary was the person who kept a pig in the garden shed.
(メアリーだよ、庭の小屋で豚を飼っていたのは)⇒文の焦点はMaryにある
The person who kept a pig in the garden shed was Mary.
(庭の小屋で豚を飼っていたのはメアリーだよ)⇒文の焦点はMaryにある
この疑似分裂文で強調されているのは文末のメアリーである。
-- Mary kept A PIG in the garden shed.
メアリーではなくて豚の方を強調するケース。
A pig was what Mary kept in the garden shed.
What Mary kept in the garden shed was a pig.
(メアリーが庭にある小屋で飼っていたのは豚だった)
これら二つの文には意味上の違いも焦点(強調語句)の違いもはない。
(メアリーは庭の小屋で豚を飼っていた)
Mary was the person who kept a pig in the garden shed.
(メアリーだよ、庭の小屋で豚を飼っていたのは)⇒文の焦点はMaryにある
The person who kept a pig in the garden shed was Mary.
(庭の小屋で豚を飼っていたのはメアリーだよ)⇒文の焦点はMaryにある
この疑似分裂文で強調されているのは文末のメアリーである。
-- Mary kept A PIG in the garden shed.
メアリーではなくて豚の方を強調するケース。
A pig was what Mary kept in the garden shed.
What Mary kept in the garden shed was a pig.
(メアリーが庭にある小屋で飼っていたのは豚だった)
これら二つの文には意味上の違いも焦点(強調語句)の違いもはない。
-- Phil is THE SECRETARY.
秘書官を強調するケース
The secretary is what Phil is.
What Phil is is the secretary.
(フィルは秘書官である)
これら二文に意味の違いはない。
Instead of the person or what, we can use less general expressions.
(personやwhatの代わりに、普通名詞をもって来る例は少ない)
You're the woman (that) I'll always love best.
秘書官を強調するケース
The secretary is what Phil is.
What Phil is is the secretary.
(フィルは秘書官である)
これら二文に意味の違いはない。
Instead of the person or what, we can use less general expressions.
(personやwhatの代わりに、普通名詞をもって来る例は少ない)
You're the woman (that) I'll always love best.
Casablanca is a film (that) I watch again and again.
A what-clause is normally considerd tobe singular; if it begins a cleft sentense it is followed by is/was. But a plural verb is sometimes possible before a plural noun in an informal style.
What we want is/are some of those cakes.
2. the place where ...; the day when...; the reason why...
We can use these expressions to emphasise a place, time or reason.
--Mary kept a pig IN THE GARDEN SHED.
The garden shed was the place where Mary kept a pig.
The garden where Mary kept a pig was the garden.
-- Jake went to London ON TUESDAY to see Colin.
Tuesday was the day when/that Jake went to London to see Colin.
The day when Jake went to London to see Colin was Tuesday.
--Juke went to Londonontuesday TO SEE COLIN.
To see Colin was the reason why Jake went to London on Tuesday.
The reason why Jake went to London on Tuesday was to see Colin.
The place, the day or the reason can be dropped in an formal style, especially in the middle of a sentence.
Spain's where we're going this year.
Why I'm here is to talk about my plans. (More formal: The reason why I'm here is...)
各々の文例は①元の文、②疑似分裂文(1)、③疑似分裂文(2)の順に、三点セットで並んでいる。
文中の語句を強調したいときは、この疑似分裂文の構文を思い出してもらいたい。
なお、今回紹介したのは’130 Cleft sentences(1)’ の1と2である。あと3,4,5と'131 Cleft sentences (2)'が残っている。(1)はwh-節を用いた疑似分裂文の解説であるが、itを前置する分裂文は(2)で解説することになる。
にほんブログ村
手元にあるのは第3版(2005年)だが、第4版(2017年)がでているので、購入するなら、そちらをどうぞ。解説は一緒だと思います。第3版は658頁、第4版は635頁。
A what-clause is normally considerd tobe singular; if it begins a cleft sentense it is followed by is/was. But a plural verb is sometimes possible before a plural noun in an informal style.
What we want is/are some of those cakes.
2. the place where ...; the day when...; the reason why...
We can use these expressions to emphasise a place, time or reason.
--Mary kept a pig IN THE GARDEN SHED.
The garden shed was the place where Mary kept a pig.
The garden where Mary kept a pig was the garden.
-- Jake went to London ON TUESDAY to see Colin.
Tuesday was the day when/that Jake went to London to see Colin.
The day when Jake went to London to see Colin was Tuesday.
--Juke went to Londonontuesday TO SEE COLIN.
To see Colin was the reason why Jake went to London on Tuesday.
The reason why Jake went to London on Tuesday was to see Colin.
The place, the day or the reason can be dropped in an formal style, especially in the middle of a sentence.
Spain's where we're going this year.
Why I'm here is to talk about my plans. (More formal: The reason why I'm here is...)
各々の文例は①元の文、②疑似分裂文(1)、③疑似分裂文(2)の順に、三点セットで並んでいる。
文中の語句を強調したいときは、この疑似分裂文の構文を思い出してもらいたい。
なお、今回紹介したのは’130 Cleft sentences(1)’ の1と2である。あと3,4,5と'131 Cleft sentences (2)'が残っている。(1)はwh-節を用いた疑似分裂文の解説であるが、itを前置する分裂文は(2)で解説することになる。
にほんブログ村
手元にあるのは第3版(2005年)だが、第4版(2017年)がでているので、購入するなら、そちらをどうぞ。解説は一緒だと思います。第3版は658頁、第4版は635頁。
Practical English Usage (Practical English Usage, Third Edition)
- 作者: Swan, Michael
- 出版社/メーカー: Oxford Univ Pr
- 発売日: 2005/07/07
- メディア: ペーパーバック
2021-03-10 14:45
nice!(0)
コメント(0)
コメント 0