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#4173 メール配信方式による英作文トレーニングの実際  Feb. 1, 2020  [62-1 個別指導の実際]

 高校2年生の生徒たちにメール配信方式で英作文トレーニングを1/14からはじめて、昨日が11回目だった。週4回、各5題(たまに都合により8題)ずつテーマを決めてやっている。英検初めての受験で、いきなり2級一発合格の生徒のレベルにあわせてるが、その同級生たちは英語が苦手だから、同じ問題はしんどいはず。それでも2回に一回はやってくるようになった。わからなければ主語と動詞の組み合わせを考えてくるだけでもいいシンプル・センテンスを節構造や句構造に編み込んでいくやりかたも、かれらの「試作品」を題材にやって見せてあげたらよくわかるのだ。英語苦手の彼らが「面白い」というのだから、やり方次第ということか、食いつきよし。
 ああ、10月からやった、高校3年の教科書を使った2時間の音読・読解トレーニング全10回は全文を文型解説したから、あれで、少しアレルギーがとれた。厄介ごとは2段階でやれば、ちゃんとできることはビリヤード台の水平調整のやり方を幼いころにじっと見ていて見て学んだ。石のスレートを載せる前にスレートを載せる台の水平調節をしっかりやらないと、4枚のスレートを載せた後では、「後の祭り」となる。スレートの高さを一ついじると真ん中の2枚は他のスレートとの接合面が二つあるのでどうにもならなくなる。プロの仕事はすごいものだ。なんてことはないところに秘密がある。昭和天皇のビリヤードコーチだった吉岡先生が毎年根室に来てくれて、仕事を始めると、面白くてずっと見ていた。いろんな仕事を2段階方式でやってきた、仕事で失敗が少ないのはそういうことが身に沁みついてるからだろう。さあ、英作文トレーニングでアレルギーにとどめを刺してやる。(笑)
 生徒は学校の休み時間に済ませてくる、授業中に雑談が始まれば、その間に考えたらいいのである。すきま時間の有効利用。解説は5-10分程度で済む、毎回目からうろこが落ちる箇所が一つはある。わたしが創った英文ではない、複数のNHKのラジオ講座から拝借している。数人で相談してやってる者もいる、塾生でない生徒と一緒にやっていいと言ってある。スタートはワイワイガヤガヤ、衆知を集めてでいい。同じ日本文を前にして、考え付く英文は各人それぞれ、人の意見を聞き、自分の意見をぶつける、話し合うことも学習だ。
 
英語が苦手な生徒たちには解説が20分ほどかかる。丁寧にかれらが理解できるところまで敷衍してやればいいだけ。
 昨日は時間差で、チェックしながら別々に3回解説した。個別指導だから、手間はかかる。かけなきゃ、英語アレルギーの生徒たちを英語大好きにはできない。(笑)

 具体例をひとつ紹介します。
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<#010英作文問題>

usthave toallevery

1. それは可能ですけど、あなたが従わなければならない厳しい規則がいくつかあります。

⇒それは可能である、わたしたちは規則をもっている・あなたが従わなければならない

2.なるほど。もっとも重要なルールはなんですか?

3.すべてのミーティングに、つまりミーティングには毎回出席しなければなりません。

  ⇒SVOあなたは出席しなければならない・すべてのミーティングに、and SVO わたしは意味します・すべてのミーティングを

4.それで、1回でもミーティングを欠席したらどうなりますか?
  
⇒ (  )、何が起きるか・もし私がミーティングを欠席したら。

5.残念ながら、クラブをやめなければならないでしょう。

  ⇒I’m afraid that…クラブを去らねばならない

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<#010英作文問題解答>

1. That’s possible, but we have some strict rules you must follow.

ルールはあるが、数はぼかした言い方が「some strict rules」です。’have to’でなくてmustなのは、そのルールに自発的意思で従ってもらいたいからです。follow’は原義が「追いかける」ですから、自らの意思ですることです。だから、自発的な意思を表す助動詞のmustと相性がいい。ここでは「ルールだから守れ」というニュアンスではありません。後者の意味なら動詞は’have to obey’を選択するでしょうね。

2.I see.  What is the most important rule?

3.You must attend all the meetings, and I mean every meeting.

 Allはすべてをひっくるめて「全部」という大らかな表現。それに対してeveryはグループを構成するメンバーひとつひとつに緻密に目をやる「すべて」。この文ではます「ミーティングは全部出席しなくてはなりません」と大雑把な説明をしたあと、「すべてのミーティングに漏れなくですよ」と緻密な言い方で念押しをしているのです。’every meeting’meetingが単数であることにも注意しましょう。Every~はつねに単数扱いとなりますが、ひとつひとつに目をやる感覚が単数を呼び込んでいるのです。
 allの「ひっくるめて全部」といった大らかな意味は、everyよりもはるかに多様な使い方を許容します。

4.So, what happens if I miss a meeting?

話を受けて、「それで」というときは接続詞の「so」が軽くていい。
「欠席したら」の箇所を、全員が’I ‘m absent from meeting once’としてました。「ミーティングを1回」は’a meeting’でいいわけですよ。シンプルでいいでしょ。不定冠詞のanはもともとはoneでした。音が似てるでしょ。’a’に変化したとされてます。
’one meeting’
と書いたのでは、とたんにやぼったい英文に見えてきませんか?そのあたりの美意識が大事なんです。

モノはついでということがあります。次のフレーズも覚えてください。
週に1度、月二回、年に三、それぞれ、’once a week’, ‘twice a month’, ‘third time a year’
 これらみんな不定冠詞のaがついてます。oneという意味であることはお判りいただけるでしょう。

5.I’m afraid you’ll have to leave the club.

 「残念ながら…」の’I am afraid (that)’ は覚えておいてください。どんどん使って慣れることです。

 自発的にやめなければならぬのなら、mustであるが、ここはクラブのルールに従ってやめるということだから、'have to'が選択されている。


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 問題文を読み、具体的なシーンを思い浮かべて、それにふさわしい英語で表現してもらっている。知っている範囲でいい、わからないときは、何を主語にして、何を動詞にするかだけでもいい
 特に意を砕いて解説しているのは'a', 'an', 'the','無冠詞'、名詞の単数と複数の使い分けである。具体例でやらないとなかなか理解できないだろうから、毎回そのあたりを丁寧に解説している。
 「解答・解説」は生徒たちとのやり取りを踏まえて、事前に用意したものに加筆して、週末にまとめて配信している。

 高校1年生にもやらせてみたが、難易度が高すぎるようなので、中学英語教科書レベルの英作文を別途用意することにした。どの程度ならやれるか昨日高1の2人に試した。4月から高校生になる4人にもそのまま使えるような英作文問題を用意しようと思っている。問題数は高校2年生の半分程度を予定。週に4日間は英作文にトライする習慣がつけば十分だ。

 高2の英検2級の生徒が、「これって、受験レベル超えてますよね」、ニッと笑ってた。彼にはこれくらいでちょうどいいのである。ハラリのサピエンスを原書で読み、作文でも英語力をアップする、「読み・書き」の基本は日本語も英語もちっとも変らない。そして、そのレベルを上げて行かないといけない。いつまでも高校教科書レベルでは進歩がない。
 海外留学したり、海外で仕事する者が出てきたときに、まともな英文が書けたら、大きな武器になる。企業で、そして仕事で必要なのは文書作成能力だよ、職位が上がるほどまともな文書を書く能力が必要になる
 必要になってから、にわかにはできないのだから、いまから仕込んでおけば、いつか必要になったときに強力な武器になる。田舎で学ぶのも捨てたもんじゃない。(笑)

  リスニング対策は、10分前後の音源(たとえばCD教材)を選らび、同じ音源で繰り返し(百回・二百回・三百回)同調音読トレーニングするように生徒たちに伝えてある。冠詞に意識を置いたり、名詞の複数形のところに意識を置いたり、リエゾン箇所に意識を置いたり、ディリエーションに意識を置いたり、前置詞に意識を置いたりと、角度を変えて取り組むべきで、それには同じ音源がいい同調音読すればするほど、深くなる。リスニングは家庭学習での取り組み課題である。やる気のある者、そして日々トレーニングを欠かさない生徒は上達する。

 高2の生徒たちは、今日(土曜日)は代ゼミの無料模試を朝から受けている。朝から夕方まで体力勝負だね。科目の多い人は6時過ぎになるらしい。わたしは、朝から、バス停前の除雪、「体育」の時間だった。いい汗かいて、お風呂入って、ヒノキの香り、天国。


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