#3752 白銀も金も珠も...:幼児虐待殺人事件と万葉の心 Jun. 10, 2018 [8. 時事評論]
5歳の幼児虐待殺人事件が起きた。殺された子どもは連れ子、再婚相手の男が虐待を繰り返して殺してしまった。死に至るまでの経緯がテレビでもなんども報道されている。男と女がくっつくのは自然の摂理だ、誰もそれをとがめられぬ。
女に子どもがいたら、その子も愛してやるのが男の器量であり、人としての優しさである。血のつながった父親と会えない悲しさを胸に秘めた子を愛せないような男なら、セックスの相性がよくても女はその男と一緒に暮らすべきではない。憐憫の情さえもてぬ男と一緒になって幸せがあるだろうか?
白銀(しろかね)も 金(くがね)も珠(たま)も なにせむに 優れる宝 子にしかめやも
(銀も、金も珠玉も、どうして、子に優る宝といえよう 子に及ぼうか)
803 山上憶良
1300年前の日本人の魂には子どもに対する無条件の慈しみがあったし、それに共感する人々が多かったからこそ、このような短歌が万葉集に載せられたのだろう。日本人の代表的な情緒のひとつであり、そうした情緒をわたしたちは受け継ぎ守り育ててきたはずだった。
血のつながった自分の子さえかわいい、ましていま愛している女の連れ子がかわいくないはずがあろうか、そういう心になれないならセックスの相性がよくても男は結婚してはならぬ。幸せの訪れるはずがない。
死に至らぬまでも、虐待を受け、声を上げられずにいる子どもたちが数百人単位でいることをこのニュースはわたしたちに知らせ、警鐘を鳴らしている。
周りの大人に悲しみを訴えられずに、助けてと声も上げられずに亡くなった幼子へ思いをはせよう。
毎日新聞ニュースより(一部分転載)
https://mainichi.jp/articles/20180609/k00/00e/040/258000c
------------------------------------------
東京都目黒区のアパートで両親に虐待された末に死亡した船戸結愛(ゆあ)ちゃん(当時5歳)は、ひらがなの書き取り帳に「反省文」を残していた。衰弱した小さな体で、何を思い書いたのだろう。その文章が多くの人の心を揺さぶっている。…
幼子は親に愛されたくて、愛してほしくて、必死に努力していた。どうしてこの思いをうけとめられなかったのか。いまあの男と女が心の底から悔いていると信じたい。
<余談:人の生き方を問う仏教説話>
お馴染みの月と兎のお話です。
*#2349 七夕の朝の朗読 「月とウサギ」(仏典童話より) July 7, 2013
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-07-07
70% 20%
女に子どもがいたら、その子も愛してやるのが男の器量であり、人としての優しさである。血のつながった父親と会えない悲しさを胸に秘めた子を愛せないような男なら、セックスの相性がよくても女はその男と一緒に暮らすべきではない。憐憫の情さえもてぬ男と一緒になって幸せがあるだろうか?
白銀(しろかね)も 金(くがね)も珠(たま)も なにせむに 優れる宝 子にしかめやも
(銀も、金も珠玉も、どうして、子に優る宝といえよう 子に及ぼうか)
803 山上憶良
1300年前の日本人の魂には子どもに対する無条件の慈しみがあったし、それに共感する人々が多かったからこそ、このような短歌が万葉集に載せられたのだろう。日本人の代表的な情緒のひとつであり、そうした情緒をわたしたちは受け継ぎ守り育ててきたはずだった。
血のつながった自分の子さえかわいい、ましていま愛している女の連れ子がかわいくないはずがあろうか、そういう心になれないならセックスの相性がよくても男は結婚してはならぬ。幸せの訪れるはずがない。
死に至らぬまでも、虐待を受け、声を上げられずにいる子どもたちが数百人単位でいることをこのニュースはわたしたちに知らせ、警鐘を鳴らしている。
周りの大人に悲しみを訴えられずに、助けてと声も上げられずに亡くなった幼子へ思いをはせよう。
毎日新聞ニュースより(一部分転載)
https://mainichi.jp/articles/20180609/k00/00e/040/258000c
------------------------------------------
東京都目黒区のアパートで両親に虐待された末に死亡した船戸結愛(ゆあ)ちゃん(当時5歳)は、ひらがなの書き取り帳に「反省文」を残していた。衰弱した小さな体で、何を思い書いたのだろう。その文章が多くの人の心を揺さぶっている。…
<日付不明> ママ、もうパパとママにいわれなくてもしっかりと じぶんからきょうよりか もっともっとあしたはできるようにするから もうおねがいゆるしてゆるしてください おねがいします ほんとうにもうおなじことしません ゆるして
<日付不明> きのう ぜんぜんできてなかったこと これまでまいにちやってきたことをなおす
これまでどんだけあほみたいにあそんだか あそぶってあほみたいだからやめるので もうぜったい ぜったいやらないからね わかったね ぜったいのぜったいおやくそく あしたのあさは きょうみたいにやるんじゃなくて もうあしたは ぜったいやるんだぞとおもっていっしょうけんめいやって パパとママにみせるぞというきもちで やるぞ
------------------------------------------幼子は親に愛されたくて、愛してほしくて、必死に努力していた。どうしてこの思いをうけとめられなかったのか。いまあの男と女が心の底から悔いていると信じたい。
<余談:人の生き方を問う仏教説話>
お馴染みの月と兎のお話です。
*#2349 七夕の朝の朗読 「月とウサギ」(仏典童話より) July 7, 2013
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-07-07
70% 20%
2018-06-10 08:17
nice!(0)
コメント(2)
体調不良でした。コメントバックもせず、失礼しました。
そうですか。連れ子でしたか。訳の分からない事件ばかりです。この世とおさらばするのも怖くなくなりました。
妻と一緒にこの子を育てたかったと話しています。実の子供でなくても、養子にしなくても、家の子供以上に立派な大人に育てられると思います。何しろ家はしたに行くほど、良い子になりました。
今の愛犬は素晴らしい性格になりました。皆さん、ジャックラッセルなのにびっくりと言ってくれています。
公園の犬仲間の同年代のオジサンがドーベルマンに噛まれ、腕の肉が剥がれて落ちたようです。市民病院では治療できず、専門の整形外科の先生が手術したそうです。
彼の犬は大人しいチワワ。家の犬も怖がっているほどの臆病な犬です。その犬にとびかかり、犬仲間が抱え上げたら、腕を噛まれ、振り回されたそうです。札付きの狂犬なのです。
散歩も躾も不十分。人や犬を襲ってストレスを発散しています。馬鹿な親は自分のストレスを解消するために、酷い折檻をして、他人を苛めるのです。
可愛がらないと良い子や良い犬に育ちません。随時随所楽しまざる無し、これしかありません。エビス先生は楽しんでいますね。ストレスをなくして、癌から復活したのでしょう。
by tsuguo-kodera (2018-06-10 15:13)
koderaさん
久々のコメントありがとうございます。
ドーベルマンですか、猟犬ですからしっかり躾しないと危ないですね。猛獣と変わりません。
5歳の結愛ちゃんの事件はショッキングでした。遊びたい盛りの子があんな反省文をひらがなで必死に書いて、両親の愛を求めています。世の男性諸君は連れ子であっても、その女性を愛したのなら、子どもも一緒にいつくしんでほしいと思います。万葉の昔から日本人は子どもをいつくしむ情緒を心の奥底にもっていたはずです。
ブログの更新が止まっていたので、体調が悪いのではないかと心配してました。
よくなれば更新されるだろうとのんびりまってました。
とりあえず少し良くなられたようでほっとしてます。
わたしも、あまり調子がよくありません。年齢相応に毎年少しずつ衰えるのですね。
4週間ほど数学の問題集を解きまくっていたので、夢中になるとつい時間を忘れ、体調を崩しました。大したことはありません、サイクリングに行く回数が減っただけのことです。
昨年は1800㎞走りましたが、今年は600㎞が目標値です。毎年、前年の1/3になったら3年もしたらえらいことになります。指数関数的変化は空おそろしい。2-3年今年の状態が続けられたら十分です。
いまも17㎞走ってきました。気温10.7度、南風6.2m/s、ちょうどよい涼しさです。庭のシベリア桜が一昨日散りました。いまスズランが咲いてます。
by ebisu (2018-06-10 16:47)