#3533 自然数の定義を巡って:言語・公理・推論規則 Apr. 26, 2017 [53. 数学四方山話]
数学の概念を少し厳密に扱うとしたら、数理論理学の基礎知識が必要になるのだが、高校数学で「第4節 集合と命題」(数研出版『数1』)の知識では間に合わない。
自然数を例にとって演繹システムと概念規定のありようを検討してみよう。取り上げるテクストは小島寛之著『証明と論理に強くなる 決定版数理論理学の完全解説』(技術評論社)である。
この本では3つの自然数が取り上げられている。「メカ自然数」「メカ自然数Q」「メカ自然数P」の三つである。これら三つのタイプの自然数は、言語(記号)、公理、推論規則で構成された演繹システム(公理系)として記述されている。これらの演繹システムのモデルは素朴自然数である。
演繹システムとして一番古いものは中学数学の平面幾何の証明でおなじみのユークリッド『原論』がある。
受験数学で習う自然数は{1,2,3,・・・n・・・}だが、
「数理論理学では、0を含めて自然数ということが多く、本書でもそれに従います」(同書p.215)
( これはわたしの推測ですが、数学的帰納法に完全に対応するためにはゼロを含めておかなければならないという事情がありそうです。ゼロはドラキュラみたいなものです。かけるとみんなを自分の仲間にしてしまう強力なカードです。それほど影響力が絶大に大きいのに、足しても引いても元の数には変化が起きない特別な数です。)
「メカ自然数」で使われる言語リストは10項目が挙げられている。論理記号ではないものが5個、論理記号が5個からなっている。前者は{0,S,+,×,:=:}、後者は{¬(でない), ⇒(ならば), V(または), ⋀(かつ), ⊥(矛盾)}である。
メカ自然数の公理は6個(公理M1~M6)設定されている(同書p.224)。推論規則は「対称律」「推移律」「代入律」「合成律」の4タイプが挙げられている(同書p.227)。これらの公理系から定理1が演繹される。
定理1:S0+S0:=:SS0 (1+1=2のこと)
定理4まで解説されている。「素朴自然数で解釈して真であるような論理式は、必ずメカ自然数の体系で演繹できる。また、偽であるような論理式は、その否定型の式がメカ自然数の体系で演繹できる。」(同書p.237)
メカ自然数は健全性と完全性が確保されていますが、述語論理が制限されているため、「偶数・奇数とか素数などの概念をメカ自然数で表現することができません」(p.244)
そこで量化記号∀と∃を導入したものがメカ自然数Qである。メカ自然数の公理系はQ3を除いて、メカ自然数の公理を量化記号を用いて書き直したものとなっている。(同書p.247参照)
数理論理学の教科書では「ロビンソンのQ」とか「ロビンソン算術」と呼ばれている。量化記号を使うために「変数」記号xが導入されている。量化記号を導入したことで、メカ自然数Qでは不等号を使わずとも大小関係が演繹できる。
ところが、メカ自然数Qでは、加法の交換法則が演繹できない。このようなメカ自然数Qの難点を解消するために数学的帰納法の原理が公理に導入される。メカ自然数Pは「ペアノの算術」(ペアノは19世紀の数学者)と呼ばれている。その公理はメカ自然数Qに「公理Ind」(数学的帰納法の原理)を加えたものである。(p.275)
どの(述語論理の)公理系でも推論規則は同一だから、公理系たちに見られる定理の違いは公理の違いから来る。(p.289)
もちろん、言語(記号やその定義)が違っても定理に違いが出ることは言うまでもない。演繹システムに違いができるからだ。
メカ自然数⇒メカ自然数Q⇒メカ自然数P
この流れを見ると、右に行くほど使われる言語や公理が豊かになっている。簡単なものからより複雑なものへ、抽象的なものからより具体的なものへという流れがある。これらは演繹体系の展開に共通している。
ユークリッド『原論』ではn多角形を三角形から初めて順次nの数を増やしていく。空間図形は平面を複数前提とするから、平面図形のあとで展開される。より単純なものからより複雑なものへという流れは演繹体系に共通といってよい。
論旨をまとめておく。
演繹系は言語と公理と推論規則からなっており、それらをひっくるめてモデルと称する。推論規則はどのモデルでも同一だが、言語と公理が違えばモデルに違いが出るのは自明だろう。自然数を例にとれば、メカ自然数とメカ自然数Q、メカ自然数Pは演繹システムが違う。そして数学的帰納法にはメカ自然数Pが使われている。現代数学の自然数概念は数学的帰納法と分かちがたく結びついている。
<余談ー1>
じつは、メカ自然数Pの完全性(negation complete)はゲーデルによって成立しないことが証明されている。
ゲーデルの定理
メカ自然数Pには、その言語で表現できる閉じた論理式φで、φも¬φもできないものが存在する(p.291)
自然数を例にとって演繹システムと概念規定のありようを検討してみよう。取り上げるテクストは小島寛之著『証明と論理に強くなる 決定版数理論理学の完全解説』(技術評論社)である。
この本では3つの自然数が取り上げられている。「メカ自然数」「メカ自然数Q」「メカ自然数P」の三つである。これら三つのタイプの自然数は、言語(記号)、公理、推論規則で構成された演繹システム(公理系)として記述されている。これらの演繹システムのモデルは素朴自然数である。
演繹システムとして一番古いものは中学数学の平面幾何の証明でおなじみのユークリッド『原論』がある。
受験数学で習う自然数は{1,2,3,・・・n・・・}だが、
「数理論理学では、0を含めて自然数ということが多く、本書でもそれに従います」(同書p.215)
( これはわたしの推測ですが、数学的帰納法に完全に対応するためにはゼロを含めておかなければならないという事情がありそうです。ゼロはドラキュラみたいなものです。かけるとみんなを自分の仲間にしてしまう強力なカードです。それほど影響力が絶大に大きいのに、足しても引いても元の数には変化が起きない特別な数です。)
「メカ自然数」で使われる言語リストは10項目が挙げられている。論理記号ではないものが5個、論理記号が5個からなっている。前者は{0,S,+,×,:=:}、後者は{¬(でない), ⇒(ならば), V(または), ⋀(かつ), ⊥(矛盾)}である。
メカ自然数の公理は6個(公理M1~M6)設定されている(同書p.224)。推論規則は「対称律」「推移律」「代入律」「合成律」の4タイプが挙げられている(同書p.227)。これらの公理系から定理1が演繹される。
定理1:S0+S0:=:SS0 (1+1=2のこと)
定理4まで解説されている。「素朴自然数で解釈して真であるような論理式は、必ずメカ自然数の体系で演繹できる。また、偽であるような論理式は、その否定型の式がメカ自然数の体系で演繹できる。」(同書p.237)
メカ自然数は健全性と完全性が確保されていますが、述語論理が制限されているため、「偶数・奇数とか素数などの概念をメカ自然数で表現することができません」(p.244)
そこで量化記号∀と∃を導入したものがメカ自然数Qである。メカ自然数の公理系はQ3を除いて、メカ自然数の公理を量化記号を用いて書き直したものとなっている。(同書p.247参照)
数理論理学の教科書では「ロビンソンのQ」とか「ロビンソン算術」と呼ばれている。量化記号を使うために「変数」記号xが導入されている。量化記号を導入したことで、メカ自然数Qでは不等号を使わずとも大小関係が演繹できる。
ところが、メカ自然数Qでは、加法の交換法則が演繹できない。このようなメカ自然数Qの難点を解消するために数学的帰納法の原理が公理に導入される。メカ自然数Pは「ペアノの算術」(ペアノは19世紀の数学者)と呼ばれている。その公理はメカ自然数Qに「公理Ind」(数学的帰納法の原理)を加えたものである。(p.275)
どの(述語論理の)公理系でも推論規則は同一だから、公理系たちに見られる定理の違いは公理の違いから来る。(p.289)
もちろん、言語(記号やその定義)が違っても定理に違いが出ることは言うまでもない。演繹システムに違いができるからだ。
メカ自然数⇒メカ自然数Q⇒メカ自然数P
この流れを見ると、右に行くほど使われる言語や公理が豊かになっている。簡単なものからより複雑なものへ、抽象的なものからより具体的なものへという流れがある。これらは演繹体系の展開に共通している。
ユークリッド『原論』ではn多角形を三角形から初めて順次nの数を増やしていく。空間図形は平面を複数前提とするから、平面図形のあとで展開される。より単純なものからより複雑なものへという流れは演繹体系に共通といってよい。
論旨をまとめておく。
演繹系は言語と公理と推論規則からなっており、それらをひっくるめてモデルと称する。推論規則はどのモデルでも同一だが、言語と公理が違えばモデルに違いが出るのは自明だろう。自然数を例にとれば、メカ自然数とメカ自然数Q、メカ自然数Pは演繹システムが違う。そして数学的帰納法にはメカ自然数Pが使われている。現代数学の自然数概念は数学的帰納法と分かちがたく結びついている。
<余談ー1>
じつは、メカ自然数Pの完全性(negation complete)はゲーデルによって成立しないことが証明されている。
ゲーデルの定理
メカ自然数Pには、その言語で表現できる閉じた論理式φで、φも¬φもできないものが存在する(p.291)
ここから先は、数理論理学の教科書を1冊マスターしてから、ゲーデル『不完全性定理』を読めというのが著者のガイドだ。それで岩波文庫版でいま読んでいる。訳注を含めて証明自体は57ページのコンパクトなものだが、さっぱりわからない。「ヒルベルト計画」を中心に置いた長大な解説を含めて310ページの本の、ようやく250ページあたりまで来た。解説部分は不完全性定理の証明の部分に比べると難しくない。読み終わったら、もう一度ゲーデルの証明部分を読んでみる。並行して記号論理学の教科書を1冊、そして集合・位相について書いた本を1冊、読んでいるが、時間がかかりそうだ。早く読んでもわからないから、試行錯誤しながらゆっくりでいい。
次回は、ユークリッド『原論』を取り上げて、あの演繹体系で四角錐や円錐の頂点がいくつになっているのか御覧に入れたい。言語・公理・推論規則で構成される演繹体系と平面図形の頂点や立体の頂点の数は密接な関連がある。
ユークリッド『原論』では、三角形に頂点はない、円錐にも頂点はない、角錐の頂点は一つ。なぜそうなっているのか、言語・公理と関係がある。ユークリッド原論では言語は「定義」、公理は「公準と公理」となっている。ユークリッド『原論』では平面図形の定義に「頂点」が含まれていない。じつに面白いのである。
<余談ー2>
演繹体系として数学に興味があるのは、経済学とりわけマルクス『資本論』との類似点が多いからだ。労働は苦役であるというのが西洋経済学の公理である。これを日本的職人仕事観に置き換えたら、まったくことなる経済学が展望できる。世界中の経済学者でこんなことを主張している者は一人もいない。
わたしは、そういう視点から数学の演繹体系に興味がある。カテゴリー「資本論と21世紀の経済学」にまとめてあるのでお読みいただけたらうれしい。
*#3533 自然数の定義を巡って:言語・公理・推論規則 Apr. 26, 2017
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2017-04-26
#3534 円錐と角錐の頂点の数を巡って:定義・公理・定理 Apr. 26, 2017
次回は、ユークリッド『原論』を取り上げて、あの演繹体系で四角錐や円錐の頂点がいくつになっているのか御覧に入れたい。言語・公理・推論規則で構成される演繹体系と平面図形の頂点や立体の頂点の数は密接な関連がある。
ユークリッド『原論』では、三角形に頂点はない、円錐にも頂点はない、角錐の頂点は一つ。なぜそうなっているのか、言語・公理と関係がある。ユークリッド原論では言語は「定義」、公理は「公準と公理」となっている。ユークリッド『原論』では平面図形の定義に「頂点」が含まれていない。じつに面白いのである。
<余談ー2>
演繹体系として数学に興味があるのは、経済学とりわけマルクス『資本論』との類似点が多いからだ。労働は苦役であるというのが西洋経済学の公理である。これを日本的職人仕事観に置き換えたら、まったくことなる経済学が展望できる。世界中の経済学者でこんなことを主張している者は一人もいない。
わたしは、そういう視点から数学の演繹体系に興味がある。カテゴリー「資本論と21世紀の経済学」にまとめてあるのでお読みいただけたらうれしい。
*#3533 自然数の定義を巡って:言語・公理・推論規則 Apr. 26, 2017
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2017-04-26
#3534 円錐と角錐の頂点の数を巡って:定義・公理・定理 Apr. 26, 2017
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2017-04-26-1
#3535 演繹システムをとりあげた理由:正四角錐の頂点の数はいくつ? Apr. 30,2017
#3535 演繹システムをとりあげた理由:正四角錐の頂点の数はいくつ? Apr. 30,2017
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2017-04-30
#3538 ∀n [ n≧3⇒∀x∀y∀z ¬(x^n+y^n+z^n] May 7, 2017
#3538 ∀n [ n≧3⇒∀x∀y∀z ¬(x^n+y^n+z^n] May 7, 2017
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2017-05-07
証明と論理に強くなる ~論理式の読み方から、ゲーデルの門前まで~ (知の扉)
- 作者: 小島 寛之
- 出版社/メーカー: 技術評論社
- 発売日: 2017/01/11
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
2017-04-26 14:33
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自然数は、
[絵本]『もろはのつるぎ」で・・・
by 心はすべて数学である (2020-05-12 20:22)
「心はすべて数学である」さん
「絵本」と「もろはのつるぎ」...so、???
by ebisu (2020-05-13 08:08)
時間軸の数直線は、『幻のマスキングテープ』に生る。
「かおすのくにのかたなかーど」から
令和2年5月23日~6月7日 の間だけ
射水市大島絵本館で
『HHNI眺望』で観る自然数の絵本あり。
有田川町電子書籍「もろはのつるぎ」
御講評をお願い致します。
by 式神自然数 (2020-06-03 10:52)
式神自然数さん
式神の諸刃の剣さんが紙の中から踊りだしてきたのかな。
最初に登場するわけのわからんちゃんにはeマークがついてますね。そのうちにiもπも∞も÷記号も登場してきます。無意味に並べているのではないのでしょうね。
それはともかく、小学生になったばかりの孫と一緒に読んだら、げらげら笑いだしそうです。「なに、これ」って。子どもって正直です。
千キロ以上離れて住んでいるので一緒に見ることはかないませんが。
この電子書籍には続きがありそうです…
by ebisu (2020-06-03 12:31)
閲覧いただきありがとうございます。
≪…eマークがついてますね。そのうちにiもπも∞も…≫に、[1][0]の6つが、[西洋数学]の[要]です。
[ながしかく](『自然比矩形』)と[円]が、
計算できることを教えてくれるのです。
[点・線・面]の数の言葉の自然数の創生過程に生っているようです。
つづきは、[ながしかく](『刀札』)の[でんぐり返り]で[数直線]の[1 2 3 4 ・・・]を・・・
[ながしかく] [円] の [点・線・面]の[相互作用]は、[数学思考]の中で崩れない。
by 式神自然数 (2020-06-19 04:09)
≪…「頂点」…≫は、数学思考(平面)では[偶然性]を[必然性]へ導く鍵か?
「宇宙と宇宙をつなぐ数学」加藤文元著に、【正則構造】の言葉が出てくる。
正則一皐月闇のニンフたち
のように、計量構造を【π】と【1】に託すると
直交座標(デカルト座標】の格子目盛は、
『創発直方体』と『創発円筒体』に象徴できそうだ。
『自然比矩形』を直交(i)的に扱うのとスピン的に扱うことで[キャリブレーション]できそうだ。
縦軸は、『π軸』(『幻のマスキングテープ』)
横軸は、『n軸』(『自然数軸』)
などなどと『眺望』する。
軸は、何らかの『エンジン』(エンテレケイア)をモツモノのようで、クリテイカル(ストリップ)ゾーンに[同定]するようなモノかなぁ~
by ∃ 量化 (2021-07-01 12:30)
∃ 量化 さん
投稿ありがとうございます。
ですが、わたしにはどう反応していいのかさっぱりわかりません。m(_ _)m
まるでなぞなぞですね。
『創発円筒体』でググってみたら、丸田恭子さんのofficial web siteがヒットしました。「数学と芸術」
*https://www.kyokomaruta.com/2011/05/31/%E6%95%B0%E5%AD%A6%E3%81%A8%E8%8A%B8%E8%A1%93/
同じく画像もヒットしました。
**https://www.bing.com/images/search?q=%e3%80%8e%e5%89%b5%e7%99%ba%e5%86%86%e7%ad%92%e4%bd%93%e3%80%8f&qpvt=%e3%80%8e%e5%89%b5%e7%99%ba%e5%86%86%e7%ad%92%e4%bd%93%e3%80%8f&form=IGRE&first=1&tsc=ImageBasicHover
こういうのを創発円筒体というのですか。
そもそも「創発」とは複雑系のテクニカルタームのようですね。個別のものがたくさん集まるとそれらの総和として別の性質が出てくる。あるいは下層構造をいくら分析しても、その上層構造の振る舞いはわからない。別の性質が創発されているということのようですね。
***https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%89%B5%E7%99%BA
自然矩形の矩形は長方形の別名ですが、それに自然がついているところを見ると、黄金比に関係のある矩形ですか?
縦軸はπ軸となっていますが、πで目盛りをとるということのようですね。
横軸は自然数ですから、離散的に自然数が規則的にとびとびに並んでいる。なにやら数学基礎論の世界に迷い込んだような眩暈がしてきました。
「『自然比矩形』を直交(i)的に扱うのとスピン的に扱うことで[キャリブレーション]できそうだ。」
虚数単位の(i)を直行的に扱うのとスピン的に扱うことで何のキャリブレーションが可能になるのか、あいにくとわたしにはさっぱりわかりません。
by ebisu (2021-07-01 17:47)
『自然比矩形』は、直交座標の反比例曲線(YX=1)の区間 X=1~X=e と Y=0~Y=1 の直交線分(e=(e-1)+1)で切り取られた長方形です。
この『自然比矩形』の直交線分比は、
1 / (eー1) で、
X=e での右縦辺(1)を、反比例曲線のYの値の Y=1/e で 線分(1)を分割すると観る。
分割線分比は、
(1/e)/(1ー(1/e))= 1 / (eー1)
となる。
直交(i) を内在する2次元数体と1次元数体とが
計算によって、おなじ 1/(eー1) を呈示する。
『自然比矩形』の左上頂点から右下頂点へ指数曲線を通すと、『自然比矩形』は、反比例曲線と指数曲線により3分割される。
この3分割の面積関係は、
『自然比矩形』 1×(eー1)
『へこんださんかく』 (eー2)
『ちいさいふくらんださんかく』 (eー2)
『へこんだながしかく』 (1)
『おおきなふくらんださんかく』 (1)
『もろはのつるぎがた』 (3-e)
ここで、
『へこんださんかく』+『もろはのつるぎがた』
=『へこんだながしかく』
(eー2) + (3-e) = 1
『ちいさいふくらんださんかく』+『もろはのつるぎがた』=『おおきなふくらんださんかく』
(eー2) + (3-e) = 1
認知科学的(身体がする数学)として、『HHNI眺望』すると、前者は、『自己増殖限界』としての[正方形](1×1)とし 後者は、『自己組織化』としての[正方形](1×1)と捉えたい。
したがって、『自然比矩形』は、ライプニッツの理性に基づく自然と恩寵の原理のモナドとして眺めたい。
『カオス表示』としての 1次元数体 の
1 ⇔ (eー1) 『創発エネルギー』
2次元数体 の
1 ⇔ 積分表示
3次元数体 の
1 ⇔ (1×(eー1))×(1×(eー1))/(eー2)
数の核ジャーゴン(『創発直方体』)
4次元数体 の
1 ⇔ (1×((1/exp【n】)×(exp【n+1】ー exp【n】))×(1×(eー1))/(eー2)
nは、1 2 3 4 ・・・で 操作数(フラクタル自然数)と観る。
(1/exp【n】)×(exp【n+1】ー exp【n】)は、直行座標の反比例曲線から切り出される長方形で、
『極微化値』 (1/exp【n】) と
『極大化値』 (exp【n+1】ー exp【n】) の
積で回収されて、『カオス表示』のヒエラルキー構造からの送りモノとして観たい。
横軸は、eの肩に遊ぶ自然数で、『自然比矩形』の『モナド』からの正方形の格子の尺取虫的なキャリブレーションと観たい。
『創発円筒体』は、『自然比矩形』をスクリュー板と見立て、上横辺か下横辺かを軸としての回転体の眺めです。
『創発円筒体』(eー1)π に内蔵された、
『へこんださんかく』 (eー2)
『ちいさいふくらんださんかく』 (eー2)
『へこんだながしかく』 (1)
『おおきなふくらんださんかく』 (1)
『もろはのつるぎがた』 (3-e)
は、様々な回転体になる。
偶数や奇数の成り立ちや
『もろはのつるぎがた』のでんぐり返り(鏡映対称)からの素数の眺めは、『幻のマスキングテープ』で自然数のDNAとして眺めて観たい。
直交座標の縦軸と横軸の眺めは、双対性を呈示しよう。
横軸 0軸 加減軸 離散軸 ピストン軸
縦軸 ∞軸 乗除軸 連続軸 スピン軸
などなどを割り当てたい。
なお、数の核ジャーゴン(『創発直方体』)の(ー1)に、「博士の愛した数式」の[オイラー等式]をぶち込むと(+)表示が顔を出す。
[e]から[ー1]を紡ぎだす『自然比矩形』は、[静的]な[正方形]に変身するが、自然数を動的に創り出している『自然数製造機』と呼びたい。
[π+1]の2組の眺めは、[動的]に表現できよう。
[円](球)は、『カオス表示』(π)を表にだすが、
[長方形]は、『カオス表示』(e)を隠していたのだ。
by ∃ 量化 (2021-07-02 04:54)
∃ 量化 さん
解説ありがとうございます。ハンドルネーム「式神自然数」さんが言っていたのはこういうことだったのですか。
絵本を見てもわかりませんでしたね。
数学基礎論と芸術と知的なお遊びの融合した分野、数字の神秘性に触れる愉しさ。
教えてくれてありがとうございます。
あれ、ハンドルネーム変えているけど、同じ人かな?
by ebisu (2021-07-02 08:41)
ライプニッツのモナドとは?
wikiから
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A2%E3%83%8A%E3%83%89_(%E5%93%B2%E5%AD%A6)
-------------------------------------
ライプニッツは、現実に存在するものの構成要素を分析していくと、それ以上分割できない、延長を (ひろがりも形も) 持たない実体に到達すると考えた (第3節)[1]。これがモナドである。ライプニッツによれば、モナドは構成されたものではなく、部分を持たない、厳密に単純 (単一) な実体であるが (第1節)[1]、にもかかわらず属性として状態を持つ。属性を持たなければすべてのモナドは区別できず、複数のモナドがあるとはいえなくなるからである (第8節)[1](不可識別者同一)。どのモナドも、他の全てのモナドと互いに必ず異なっており (第9節)、またモナドは変化する (第10節)[1]。このとき、或る状態から別の状態への変化の傾向性を欲求という (第15節)[1]。
この「状態」は他のすべてのモナドの状態を反映する。すなわち、究極的には無数のモナドから、そしてただそれだけからなる現実世界全体の状態(ということはすべてのモナドの状態)に、個別のモナドの「状態」は対応する。これがモナドの持つ「表象・知覚」能力である(モナドは鏡である)。しかし、モナドは部分を持たない厳密に単純な実体であるから、複合的なもの同士が関係するような意味で「関係」することはできない (第7節) (モナドには窓がない)[1]。厳密に相互に独立している。
したがってこの表象能力、他のモナドの状態との対応は、モナドの定義からいって不可能であるところの外的な「相互関係」によるものではなく、モナドの自然的変化は内的な原理から生ずる (第11節)[1]。
ちょうど、あらかじめ時刻を合わせた二つの時計のような意味での、神の創造の時点で予定・調整された「調和」である(予定調和)。モナドの状態の変化は、可能性としてそのモナド自身が有しているものの展開であり、厳密にそのモナドの先行状態にのみ由来する。
...
-------------------------------------
by ebisu (2021-07-02 08:47)
フラクタル自然数について
「自然数はフラクタル 自然数のマンデルブロ集合発見! (リーマン予想の迷宮) 2L版額装」
https://www.creema.jp/item/4072671/detail
「ヒマワリ・稲妻…自然界を司る神秘的な「数式」
美・自然のなかの数学(2)」
https://style.nikkei.com/article/DGXNASFK2901O_Z20C13A7000000#:~:text=%E4%B8%AD%E3%81%A7%E3%82%82%E3%80%81%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%9C%E3%83%8A%E3%83%83%E3%83%81%E6%95%B0%E5%88%97%E3%80%81%E3%83%95%E3%83%A9%E3%82%AF%E3%82%BF%E3%83%AB%E3%81%AA%E3%81%A9%E3%81%AF%E3%80%81%E8%87%AA%E7%84%B6%E7%95%8C%E3%82%92%E6%94%AF%E9%85%8D%E3%81%99%E3%82%8B%E9%9A%A0%E3%81%95%E3%82%8C%E3%81%9F%E6%95%B0%E3%81%A8%E8%80%83%E3%81%88%E3%82%89%E3%82%8C%E3%82%8B%E3%80%82.%20%E6%95%B0%E5%AD%97%E3%81%AE%E8%AC%8E%E3%82%92%E3%80%81%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%83%8A%E3%83%93%E3%82%B2%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%BB%E6%A1%9C%E4%BA%95%E9%80%B2%E3%81%95%E3%82%93%E3%81%A8%E3%81%A8%E3%82%82%E3%81%AB%E8%A7%A3%E3%81%8D%E6%98%8E%E3%81%8B%E3%81%99%E3%80%82.%20%E6%A4%8D%E7%89%A9%E3%81%8B%E3%82%89%E5%AE%87%E5%AE%99%E3%81%BE%E3%81%A7%E3%80%81%E8%87%AA%E7%84%B6%E7%95%8C%E3%81%AE%E8%87%B3%E3%82%8B%E6%89%80%E3%81%AB%E5%BD%B1%E9%9F%BF%E3%82%92%E5%8F%8A%E3%81%BC%E3%81%99%E7%A5%9E%E7%A7%98%E7%9A%84%E3%81%AA%E6%95%B0%E3%81%8C%E3%81%82%E3%82%8B%E3%80%82.,%E3%81%9D%E3%81%AE%E5%90%8D%E3%81%AF%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%9C%E3%83%8A%E3%83%83%E3%83%81%E6%95%B0%E5%88%97%E3%80%82.%2013%E4%B8%96%E7%B4%80%E3%82%A4%E3%82%BF%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%81%AE%E5%A4%A9%E6%89%8D%E6%95%B0%E5%AD%A6%E8%80%85%E3%80%81%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%9C%E3%83%8A%E3%83%83%E3%83%81%E3%81%8C%E8%80%83%E3%81%88%E5%87%BA%E3%81%97%E3%81%9F%E3%81%93%E3%81%AE%E6%95%B0%E5%88%97%E3%81%AF%E3%80%815%E3%80%818%E3%80%8113%E3%81%AE%E3%82%88%E3%81%86%E3%81%AB%E7%9B%B4%E5%89%8D%E3%81%AE2%E3%81%A4%E3%81%AE%E6%95%B0%E3%81%AE%E5%92%8C%E3%81%8C%E6%AC%A1%E3%81%AE%E6%95%B0%E3%81%A8%E3%81%AA%E3%82%8A%E3%80%81%E9%9A%A3%E3%82%8A%E5%90%88%E3%81%86%E6%95%B0%E3%81%AE%E6%AF%94%E3%81%AF%E9%99%90%E3%82%8A%E3%81%AA%E3%81%8F%E9%BB%84%E9%87%91%E6%AF%94%E3%81%AB%E8%BF%91%E3%81%A5%E3%81%84%E3%81%A6%E3%81%84%E3%81%8F%E3%80%82.%20%E2%80%A6%E2%80%A6%E2%80%A6%E2%80%A6%E2%80%A6%E2%80%A6%E2%80%A6%E2%80%A6%E2%80%A6%E2%80%A6%E2%80%A6%E2%80%A6%E2%80%A6%E2%80%A6%E2%80%A6%E2%80%A6%E2%80%A6%E2%80%A6%E2%80%A6%E2%80%A6%E2%80%A6%E2%80%A6%E2%80%A6%E2%80%A6%E2%80%A6%E2%80%A6%E2%80%A6%E2%80%A6%E2%80%A6%E2%80%A6%E2%80%A6%E2%80%A6.
「自然界と人体の神秘 ~フィボナッチ数列、黄金比から垣間見える~」
https://forest-clinic.jp/knowledge/etc/post-605.html
Grapesで指定された矩形を書いてみました。
by ebisu (2021-07-02 10:12)
≪…メカ自然数…≫を、数学共同体からパラダイムシフトして数学の基となる自然数(数の言葉ヒフミヨ(1234)を大和言葉の【ひ・ふ・み・よ・い・む・な・や・こ・と】の平面(2次元)からの送りモノとして眺めると、昭和歌謡の本歌取りで掴める記事を見る。
・・・ ・・・ ・・・
「愛のさざなみ」の本歌取り[ i のさざなみ ]
この世にヒフミヨが本当にいるなら
〇に抱かれて△は点になる
ああ〇に△がただ一つ
ひとしくひとしくくちずけしてね
くり返すくり返すさざ波のように
〇が△をきらいになったら
静かに静かに点になってほしい
ああ〇に△がただ一つ
別れを思うと曲線ができる
くり返すくり返すさざ波のように
どのように点が離れていても
点のふるさとは〇 一つなの
ああ〇に△がただ一つ
いつでもいつでもヒフミヨしてね
くり返すくり返すさざ波のように
さざ波のように
[ヒフミヨ体上の離散関数の束は、[1](連接)である。]
(複素多様体上の正則函数の層は、連接である。)
数学の基となる自然数(数の言葉ヒフミヨ(1234))を大和言葉の【ひ・ふ・み・よ・い・む・な・や・こ・と】の平面・2次元からの送りモノとして眺めると、[岡潔の連接定理]の風景が、多くの歌手がカバーしている「愛のさざなみ」に隠されていてそっと岡潔数学体験館で、謳いタイ・・・
「戦争を知らない子供たち」の本歌取り[カオスを知らない子供たち]
カオスを知らずに
僕らは数えった
カオスがあるのに
僕らはコスモスした
おとなに(おとなに)
なって(なって)
カオスを知らされ
ヒフミヨの(ヒフミヨの)
歌を(歌を)
くちずさみながら
ヒフミヨの数え方を
覚えてほしい
カオスを知らない
子供たちさ
カオスを知らないと
許されないなら
分数が分からないと
許されないなら
今の(今の)
私に(私に)
残っているのは
涙を(涙を)
こらえて(こらえて)
歌うことだけさ
ヒフミヨの数え方を
覚えてほしい
カオスを知らない
子供たちさ
コスモスが好きで
いち に さん が好きで
いつでもコスモスの
好きな人なら
誰でも(誰でも)
一緒に(一緒に)
ヒフミヨしよう
きれいな(きれいな)
まあるい(まあるい)
輝く(円を)
ヒフミヨの数え方を
覚えてほしい
カオスを知らない
子供たちさ
カオスを知らない
子供たちさ
・・・ ・・・ ・・・
by カオス×編集工学(自然数(コスモス⇔カオス)) (2024-08-08 22:00)
by カオス×編集工学(自然数(コスモス⇔カオス))さん
マカ不思議な投稿ありがとうございます。
by ebisu (2024-08-08 23:27)