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#2216 所得税申告と期限遵守の重要性:学校の授業進捗管理を考える Feb. 18, 2013 [64. 教育問題]

 今年は今日(2月18日)から所得税の申告受付が始まった。
 少し早起きして8時半に申告書類を根室税務署に持参した。
 2月3日にe-TAXを利用して申告書類をプリントアウトしてあったので、もっていくだけでよかった。3月15日の申告期限をすぎたら、無申告でペナルティがある。

 月別売上表、経費表、固定資産台帳、定期支払管理表、自動合計仕訳表、損益計算書、貸借対照表などをEXCELのシートで作成して、必要な入力が済むと決算書が自動出力されるようにシステム化している。簿記2級程度の知識がありEXCELを扱えれば誰でもできる。基礎学力はどこでも役に立つのである。私は中高生にいまきちんと勉強しておけ、社会人となって役に立たぬ勉強など一つもないと口を酸っぱくして塾生に話している。所得税申告のための仕組みづくりもその中の一つだ。

(自分でできることは他人に依頼もできるということ。忙しければ人に頼めばいい。何か問題が起きたら自分が仕組みを熟知しているから、問題の発生場所も「症状」や「現象」を診ればだいたい見当がつく。自分でできるというのは便利なのである。わたしはテイジンとSRLが治験合弁会社を設立したときに、優秀な経理マンを本社経理部門から引き抜いた。そのときに元の上司である経理担当役員が「必要ないだろう」と頓珍漢な質問をした。赤字部門を黒字にすることを含めて三つの課題を背負って経営を任されて合弁会社の運営に当たるのであって、経理業務を担当するために合弁会社に出向するのではないとやんわりたしなめ、納得してもらった。信頼する経理担当の部下がどうしても必要だった。そして彼はわたしの期待以上の仕事をしてくれた。お陰で三つの約束は期限の3年を待たず、2年ですべてクリアできた。彼のお陰で、経理業務は要所要所で報告や相談を受けるだけでよかった。それ以外はノータッチで新規事業分野の創出とマネジメントに専念できた。こんな仕事は3つ目かな、それとも4つ。)

 株式会社は決算日から3ヶ月以内に株主総会を開かなければならないから、それにあわせて決算スケジュールを組む。上場企業では30年ほど前から、統合システムによる月次決算と年次決算の自動化が進んだから、ほとんどの企業が1ヶ月で決算作業を終了している。上場企業が法定期限内に決算できなければ大騒ぎになる。担当役員の首が飛ぶことはもちろんだが、代表取締役も責任を問われる。

 ところが、地方自治体の決算は通常は決算日から半年後くらいに公表される。民間とは異なる基準を適用しているからで、合法となっている。こういう官の"ダブルスタンダード"はいけないことで、是正すべきことだが、自浄作用がないのか何十年たっても一向によくならぬ。
 こういうダブルスタンダードに見られるように、官は仕事の期限管理にルーズであるようだ。

 根室市内の市街化地域の3中学校の授業進捗管理を例にとれば、中3で標準スケジュールに定められた1月末までに教科書を全部やりきったのはB中学校の国語のみ、あとはずべて期限オーバ。
 外部から指摘されて、1月末にあわてて総点検を実施した中学校もある。
 1年生や2年生も2月中旬までに教科書すべてを教えきった先生はほとんどいないのだろう。

 期限を守れなければ民間にはペナルティが科せられるが、学校ではそれがない。上司によるチェックすら行われていなかったのが実態である。
 いま母校がそうしたことをはじめたようだ。他の中学校も続いてもらいたい。先生たちがきちんと期限を守る授業をすることが、生徒に期限を守る重要性を背中で教えることになる。間に合いそうもなければ、チャンスだ、土曜日や日曜日を返上して生徒を集めて補習を行うべきだ。そうすることで、期限は守るべきものということを教えられる。

 生徒のほとんどが将来民間企業に勤務することになる。仕事の期限や時間管理にルーズな者は就職しても続かない。高卒の3年以内離職率は50%に近い。
 学校で一般社会の常識とはかけ離れたルーズな仕事を見せ付けていたら、生徒はそれがあたりまえと思い込むだろう。放課後補習や土日補習をやって期限を守りきることで、生徒に期限を守ることの大切さを教えよう。

 社会保険労務士の仕事の期限管理について、ZAPPERさんが具体例を投稿してくれたので紹介します。
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私の業務範囲、社労士業務の助成金申請の仕事はとても恐いです。申請期間を1日でも過ぎたならば、貰えるはずのうん百万がすべてパーです許認可の仕事(行政書士業務)なども同様です。万が一ミスをしたならば損害賠償責任を自分が負うことになるので、常に緊張の連続です

時間厳守、納期厳守、契約履行厳守。民間では至極当然のことです。人さまの子どもにものを教える立場にある学校にも、それを「当然のこと」と認識していただきたいものであります。権利と義務は表と裏です。
by ZAPPER (2013-02-18 10:59)
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ZAPPER

私の業務範囲、社労士業務の助成金申請の仕事はとても恐いです。申請期間を1日でも過ぎたならば、貰えるはずのうん百万がすべてパーです。許認可の仕事(行政書士業務)なども同様です。万が一ミスをしたならば損害賠償責任を自分が負うことになるので、常に緊張の連続です。

時間厳守、納期厳守、契約履行厳守。民間では至極当然のことです。人さまの子どもにものを教える立場にある学校にも、それを「当然のこと」と認識していただきたいものであります。権利と義務は表と裏です。
by ZAPPER (2013-02-18 10:59) 

ebisu

先生たちはこうした民間企業の期限管理の厳しさを知らない。
知ればきちんとしようと思う先生もたくさんいるに違いない。
学校は小さな村社会だから閉鎖空間で世間一般の常識を知らない。

これも一つの事例として本欄へアップして紹介します!
ありがとうございます。

by ebisu (2013-02-18 11:37) 

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