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#2217 ごたごた : 基礎学力保障条例の抵抗勢力  Feb. 18, 2013 [64. 教育問題]

 北海道教育長が全国学力テストで北海道の平均点を全国平均以上にすると宣言しているのに、教育行政はトップの意向が下に伝わらない。民間企業でこんな事をしていたら会社はつぶれる。
 下部組織がトップの意向を捻じ曲げ、情報を隠蔽して骨抜きにするのである。釧路では「教育推進計画 審議非公開」というおかしなことを「釧路市教育推進基本計画策定委員」が勝手に決めている。そしてあろうことか、釧路市教育長の方針を捻じ曲げてしまった。

 民間企業ならトップの意向を理解して部や課の目標を設定できない管理職は仕事の担当能力ナシとみなし、ラインの管理職から外すのが原則である。そういう管理職が数人いるだけでも民間企業は経営破綻しかねないリスクを抱えてしまうことになるからだ。

 私には不思議でならぬ。学校もだが、教育行政も民間企業とはまったく異なる常識で動いている。閉鎖社会にずっと住んでいると、こうも感覚が世間一般常識と乖離してしまう。

ブログ「情熱空間より」
http://blog.livedoor.jp/jounetsu_kuukan/archives/6306593.html
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                                                            2013年02月17日

ごたごたの考察

ここのところの釧路市教委のごたごたですが、ようするにこういったことでしょう。

1.「釧路市教育推進基本計画」の原案を策定していたところに、「基礎学力保障条例」が制定・施行され、スルーしようと目論んでいた部分、基礎学力の習得状況を示す指数としての《数値目標》を定めざるを得なくなった。(せっかく作っているところに、余計なものを作りやがって!俺達を誰だと思っているんだ!教育の専門家だぞ、専門家!素人が横槍を入れてきやがって!)

2.当初はそれ(数値目標)を回避して作成しようと目論んでいた「釧路市教育推進基本計画」だったが、原案を作り終えたところに上位条例が制定・施行され、それに従わざるを得ず、その部分について大幅な変更を余儀なくされ、それを屈辱ととらえた。(教育の専門家の我々がつくったものに対して、条例が優先するとはなにごとだ!作り直しとはなにごとだ!専門家に注文をつけるとはなにごとだ!ちくちょう!)

3.そうして何としてでも《数値目標》を設定することを阻止しようとしていた同策定委員連中が、権力・発言力の維持に固執して、こともあろうに千葉教育長の方針を否定する(数値目標を下方修正)という暴挙に出てしまった。(教育の専門家である我々こそが常に正しい。事務方になんぞ何も分かるわけがない!よし、出し抜いてしまえ!)

ご苦労様です。でも、上意下達があたり前の一般社会では、そうした非常識は通用しないのですよ。ええ、学校現場ではそれがまかり通ったとしてもね。一般社会においては、そうした謀反は人事をもって粛清されることになるのですよ。というわけで、合格先生のコラムです。

●夜中にコソコソ携帯で遊んでいる子はいませんか?
http://www002.upp.so-net.ne.jp/singakukouza/jijimonndai.html#Anchor-10298

《引用開始》
これも生徒の話ではありません

 最近では中学生でもスマホを持っている子が多くなり、いろいろなアプリで遊んでいるようです。ただ、そのスマホで遊んでいる時間が深夜にまで及んでいる場合も少なくないようで、夜中まで起きていると当然、次の日は寝不足で学校に行くわけですから、授業に集中できる状況ではありませんね。こういう「子供の生活管理」は大丈夫でしょうか? 

 さて、今回も、実はこういう子供さんの話ではありません。親の目を盗んでこそこそ物事を行うようなことを、大の大人が、それも、今後5年間の子供達の教育に関する計画をつくろうという人たちがやってしまった、という話です。

 2月16日の北海道新聞朝刊の釧路地方版に「教育推進計画 審議非公開に」という見出しでその内容が載っていました。
 で、この記事内容から、おかしなところをピックアップしますが、給食センターの話や文化会館の話は公開するが、推進計画のみ「非公開」という点が1つ。そして、その理由の「公開すると率直な意見が言えなくなる」というのが1つです。

 そこで、まず「公開すると率直な意見が言えなくなる」という理由の方から取り上げますが、公に正々堂々と言えない意見というのは、正直「ろくでもない意見」と思った方がいいでしょう。
 たまに保護者の方が「教育のことについては、あまり詳しくないので、意見を言うのは恥ずかしいのですが・・・」というお断りをしてから発言する方~詳しくないのに余計なことを言うわけにはいかないと遠慮する方~もいらっしゃいますが、このたびの推進計画に参画している人に、教育に詳しくないという人はいないはずですから、そんな理由はまかり通る訳がないのです。
 結局、今回の隠蔽の理由は、市議会で決定した「学力保障条例」を制定に賛成した側の議員に聞かれて「条例に反する」という意見を出されることを嫌がっている、一部の「教育をねじ曲げている者」たちの仕業と考えた方がいいでしょう。

 とある講演会で、ある校長が「学力が低いのは学校ではなく家庭に原因がある」という主旨の発言をして、会場がどよめくくらいの顰蹙を買ったそうですが、それと同様の主張をしている大学教授などが策定委員の中に入っている訳ですから、当然、公開されて皆に聞かせる訳にはいかないと思いますよね。その類です。
 おそらく、目標を改竄したり、目標とする項目を変えて、学力などどうでもいい、という内容にすり替えたり、そのようなことを画策しているはずです。

 もう一点の非公開についてですが、これの方が実は大問題で、教育行政のトップに立っている教育委員の審議が非公開~隠蔽~がまかり通れば、今後、いじめの問題などが起きたときにも同様に「隠蔽」ということになるでしょう。教育委員会がそういうことをするのなら、当然、学校現場だって隠蔽するでしょうし、そういうことを平気でする大人達の授業を聞いて育っていく子は、当然、都合の悪いことに対して、隠蔽しようとして誤魔化したり、平気で嘘をついたりするようになります。
 要するに、子供と直接関わる大人の意識が、子供の意識を良い方向にも悪い方向にも持っていくんだ、という意識が足りないんですね。本来であれば、子供の教育のことの方が「公に公開して論議しなければならない課題」であるはずなのです。

 さて、ここで保護者のみなさんに考えて欲しいことがあります。
 今回の推進計画は5カ年計画である、ということなのです。と言うことは、ここでしっかりしてもらわないと、5年間、同じ調子で物事が行われていくという可能性が高いのです。
 5年と言うと長いですよ。今、小学校1年生の子が小学校を卒業する年になっています。今の4・5才の幼児は小学校の中学年くらいまでに成長しているでしょう。今の小学校高学年の子は、中学校を卒業して、高校に行っています。そういうときに、今とそれほど状況が変わらず、漢字も書けない、計算も出来ない~就職するにも厳しい、という状況を続ける訳には行きません。ですから、今回の計画がしっかりしてもらわないと、子供達の将来が保障できない状況になることを視野に入れて考えなければなりません。そのくらい大事なことなんです。そして、そうなることを懸念しているから、市議会で「学力保障条例」が出来たんです。

 こういった点をふまえ、隠蔽で決まったものは、すべて却下でいいでしょう。今後5年を左右する計画ですから、ダメなものはダメでいいと思います。
 少なくても、教育長の目標に準じたもの、学力保障条例に準じたもの、でない限り、認めないという姿勢で臨んでいくべきでしょう。

 さらに、今回の計画については、子供さんがいらっしゃる家庭に関しては人ごとではありません。それも5年先を見据えて、自分の子供がどうなっていて欲しいか、ということを念頭に置いて考えなければなりません。
 ですから、不審に思う方は声をあげてください。こういう問題は、保護者の方の声が一番です。
 また、子供さんの教育に関しては「持ちつ、持たれつ」です。自分たちは、保護者の方の後押しをしますし、もしも、こちら側の意見に賛同してくださるようでしたら、後押しをしてください。よろしくお願いします。
《引用終了》

ごたごたを引き起こしたみなさまは、ぜひとも次の文章をお読みくださいませ。

北海道教育委員会は、子ども達の学力を平成二十六年度までに全国平均並み以上にすることを目標に取り組んでいますが、市町村教育委員会や学校現場では、問題の深刻さについてどこまで危機感を共有しているのでしょうか。
(中略)
この条例を通して、子ども達の学力問題を学校任せにせず、問題点を共有しながら取り組もうという姿勢は評価できます、しかし一方では、「条例を作らなければ、市教委も学校も学力向上に向けて積極的に動いてくれない」という市民の側の危機感の現れだとしたら、症状はかなり重いと言わざるを得ません。

前・北海道教育長、吉田洋一氏(北海道師範塾塾頭)のご意見(「教室ツーウエイ」2013.3月号 P20から引用)です。

そうそう、もう一つ。文中の「現職校長の暴言」についてはこちらをお読みくださいませ。どこもかしこも、ひどいことになっていますね。

●ニムオロ塾
北海道庁教育局義務教育課長「講演会」でどよめきあり
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-02-17


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 傍線部分は弊ブログ#2189に母校の高校受験生が真夜中に書き込みをしているのを心配してのことだろう。合格先生は投稿の内容にあらわれた精神年齢の幼さ、文章読解力の拙さ、年齢相応の分析力と懐疑心の欠如を心配していた。よく観察してみると、基礎学力の問題はあちこちに顔を出している。

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