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#1988 学校の責任 June 28, 2012 [64. 教育問題]

 日中はとても暑かった。正午の気温は24度、アスファルトの照り返しの強い合同庁舎前交差点の気温表示板は28度だった。でも夜9時半には10度まで下がっていた。
 庭の芝桜は紫がかったピンクの花がびっしり咲いている。すずらんは強い香りを放っていたが盛りを過ぎてしおれてきた。チューリップも時期を過ぎて茎にハサミを入れたが、水仙の花も咲きはじめて庭は色とりどりのにぎわい。

 さて、学力をつけるのは「学校の責任」であるという至極当然の主張を、「釧路(と根室)の教育を考える会」のメンバーの合格先生が書いています。
 団塊世代の私の小学校の担任のT先生は、放課後補習を頻繁に繰り返してくれました。「小数の割り算、わからないもの残れー」、「通分のわからないものは残れー」ってね。理解できていない生徒をほうっておきませんでした。もちろん、学習塾なんてありません。小学校は1学年60人×6クラス(花咲小学校)、中学校は1学年55人×10クラスのマンモス校(光洋中学校)でした。そして土曜日は4時間授業。
(競争は中学校のときから当たり前でしたから、東京へ行ってもわたしたちの世代は激烈な競争にたじろぐことはなかったように思います。都会と田舎の根室に、競争という点では大してギャップがなかったのでしょう。)

 いまは一部に38人のクラスがありますが、根室市内の小中学校はほとんど25~30人編成です。郡部では1学年1人というところもあります。
 数年前にはやってくれていた先生がいましたが、放課後補習をする先生はほとんどいらっしゃらないようです。土曜日は休みです。もちろん夏休みも冬休みも春休みもあります。生徒も保護者も内申点がほしくてブカツに熱心、先生たちが本業の放課後補習を忘れてしまうほどブカツが盛んになりました。全道14支庁管内最低の学力は現在進行形で最近3年間さらに下がり続けています。フリー授業参観に行った学校は学力テスト5科目合計点で400点以上がゼロの学年がでるようになってしまいましたが、7年前には1学年20人を超えていました。

 こうした現状は、根室のこどもたちが高校を卒業した後の人生に多大な影響を与えているはずです。かなりの数のこどもたちが能力にみあった学力をつけられずにふるさとを離れ、都会で激烈な競争に放り込まれています。高校を出た年にふるさとを離れて35年間東京で暮らした経験のある私はその点がたいへん気になります。

 根室の学校の先生たちがこれを読んで「おう、まかせとけ、なんとかしよう」と奮起してくれたらうれしい。

http://www002.upp.so-net.ne.jp/singakukouza/jijimonndai.html#Anchor-10207
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       学校の責任

学力に関しては、親の責任ではありません

 元々、学校は何のためにあるのか、というと「親の代わりに読み書き・計算を教えるところ」です。最近では何でもかんでも「家庭の責任」という風潮があって「かけ算の九九ができないのも、漢字の読み書きが出来ないのも、すべて家庭が悪いのよ」という事を言う人がいたりします。自分はそれに対しては懐疑的なのですが、例えば「%」の計算が36%の子供しか出来ないのも家庭の責任なんでしょうか? 
 例えば、団塊の世代の人たちって、みんな親に勉強を教えてもらっていたんんでしょうか? 漢字の読み書きは親が教えていたんでしょうか? 

 団塊の世代の人たちを育てたお母さんは、どういう暮らしをしていたか、というと、近くに大手のスーパーもありません。車を持っている訳でもありません。当然、買い物は自転車か、もしくは歩いて行くんです。買い物だけで半日つぶれるような状況なんですよ。当然、買う物を忘れてきたら、コンビニでちょっと買い足すなんてことは出来ない訳で、ご近所から醤油を借りてきたなんてことが日常茶飯事だった時代なんですよ。お風呂だって、銭湯が当たり前。要するに、一つの事をやるのに手間がかかる時代なんです。ましてや兄弟も多くて、そんな状況で一人一人の勉強をきちんと見てあげられたと思いますか? 
 それでいて、かけ算の九九はきちんと出来たし、その他の暗算もそれなりに出来ているんです。最低限の漢字どころか、普通に新聞を読んでいける学力があるわけですよ。それじゃあ、この世代の人たちは、いったい、どこで学力をつけたんですか? ということです。当然、学校ですよね。

 で、釧路の学力が低い、最大の原因は、学校の教師の授業の進め方がルーズなんです。去年の興津小の6年なんか、算数の下の教科書を、時間がないからサッサと端折って、子供達は、比例・立体の体積など、ほとんど分かっていません。附属小の去年の4年生のあるクラスは、小数のわり算を2時間で終わらせてます。こんなのばっかりです。こんなことやっていて、子供たちの学力が上がるわけないでしょ。学力が低い、最大の原因は学校なんです。それを家庭の責任なんて言うのは、とんでもない。

 もちろん、様々な家庭の事情があって、学力に影響するのは分かっています。だからと言って、家庭の責任とするのは、筋違い。学力に関する責任は、すべて学校にあるという意識で取り組めない教師は、すでに教師ではありません。
 もう一度言いますが、学校は「家庭の代わりに勉強やスポーツ・その他の技能」を教えるところです。そして、その中心になるのは「勉強」です。
(2012/06/26)
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ZAPPER

心ある教員が立ち上がってくれると信じています。

読売新聞の取材が入ったとなると、一斉に緘口令が敷かれるのが根室の公教育現場。
北教組の牙城であって、管理職のなり手が不足しているという地域事情。

でも、恐れることなどありません。
現在、脱北者(北=北教組)が急増中。
「闇」は、所詮「光」には勝てないものです。
奴らは、驚くほどの勢いで内部崩壊への道へ突き進むことになります。
民主党と同じ道を辿ることになります。

だから、さあ!
by ZAPPER (2012-06-28 14:40) 

ebisu

世の中のことはあまり心配しなくてもいいのかもしれませんね。

おごれるものは久しからず、戦後の教育を支えると同時に伝統的な価値を破壊してきた日教組も衰退著しい。
権勢を誇っている輿石民主党幹事長もがけっぷちにいます。

「売り手よし、買い手よし、世間よしの三方よし」という気持ちで精進する団体のみが百年を超えて受け継がれていきます。「売り手」の都合しか考えないような団体は滅ぶしかないのでしょう。

このごろはなにもしなくても世の中、なるようになっていくものだと感心することが増えてきました。
by ebisu (2012-06-30 12:53) 

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