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十和田湖で新型鳥インフルエンザ発生(2) [87.根室の話題]

  2,008年4月30日   ebisu-blog#177 
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  前回ブログ『SARS対策は必要か』で新型鳥インフルエンザを取り上げた。わが町の対策がどうあるべきかについて論じたので、そちらを見ておいてほしい。事前の準備が必要な、いろいろな問題が発生する。そして、きちんと準備し、適切に対処すれば感染拡大を防ぐことができるので、それほど怖いものではない。要は対策を誤らないことだ。

 タイミングよく?十和田湖の白鳥が鳥インフルエンザで死んだことが報じられた。先ほどのテレビのニュースでは、検査の結果H5N1型の強毒性のウィルスによるものであることが判明した。
 
 まだ人から人への感染は起きていない。
 中国、インドネシアや韓国で鳥インフルエンザが蔓延している。インフルエンザの疑いのある鶏の処理をしていた人間が高熱を出したと報じられている。通常は鳥のインフルエンザは直接人間に感染することはないようだが、ウィルスはすでに鳥から人間への感染を起こすように変異してしまっているようだ。
 鳥から人へ接触感染するから素手では死んだ野鳥には触らないようにと、日本でも警告がだされた。
 スペイン風邪のときは豚が媒介して、ウィルスが変異を起こし、人から人へ感染しパンデミックを起こした。当時12億人の世界人口で2000万人から6000万人がスペイン風邪で死んだと推定されている。

 テレビ報道によれば、厚生労働省は人から人へ感染する新型鳥インフルエンザがパンデミックを起こした場合、国内の死亡者は64万人と予測しているという。1000万人が罹患して6.4%が死亡するというシナリオだろうか、4000万人が罹患して1.6%の死亡なのだろうか。厚生労働省の推計はその元データがはっきりしないと評価のしようがない。後期高齢者健康保険料の例もあるし・・・厚生労働省が患者の立場で発言したことはない。天下り先の製薬メーカ側の立場での発言が多い。この推計も私には信じられない。「よらしむべし、知らしむべからず」の言葉通りに、推計の前提条件が開示されてはいないのだから。

 インフルエンザウィルスの専門家はどのように考えているのだろうか。ネットで検索していたら、専門家の意見が載っていた。新型鳥インフルエンザは全身の細胞に作用しサイトカインストームを起こすので、免疫力の低い老人よりも、免疫力の高い若者の死亡率が高くなると書いてあった。巷に言われているのとは専門家は見解が違うようだ。治療に人工呼吸器が必要なようだが、パンデミックがおきたときに必要な人工呼吸器を備えている地方自治体は一つもないだろう。パンデミックが終わった後は不要になる。準備できる自治体があるだろうか。なければ治療できずに呼吸器不全で次々に死んでいくのだろうか?
 アドレスと要旨を抜粋して貼り付けておくので、ジャンプして対談取材の内容を自分の目で確認して欲しい。

  http://www.nikkeibp.co.jp/sj/2/interview/90/

田代眞人氏は、日本を代表するインフルエンザの研究者であるとともに、世界保健機構(WHO)で新型インフルエンザ対策を担当するインフルエンザ協力センターのセンター長を務めている。

「田代:従来のインフルエンザウイルスはトリ型もヒト型も弱毒型です。トリの場合は感染してもほとんど症状が出ませんし、ヒトでは気道の粘膜細胞など一部の細胞でしか増殖しません。ウイルスは細胞に入り込んで増殖し、最後に細胞を破壊して出てきます。ですからウイルスに冒された部位では細胞が破壊されて炎症が起きます。弱毒型の場合は、気管しか炎症を起こさないわけです。

 一方強毒型は、全身の細胞で増殖する能力を持ちますですからさまざまな臓器で炎症が起きて多臓器不全を起こしますし、血流にウイルスが入り全身に回るウイルス血症という症状も出ます。特に重症の肺炎を起こすため、治療には人工呼吸器が欠かせません。

 これとは別にH5N1ウイルスはサイトカインストームという症状も起こします。免疫は通常、ウイルスから身体を防御するのですが、その免疫が暴走して、自分の体を攻撃してしまうのです。免疫活性が低い老人よりも、活性の高い若者のほうが危険なのです。

・・・ところが今回のH5N1ウイルスは、致死率が非常に高いのが特徴です。気道のみならず、肺の深いところに感染し、ウイルスによる肺炎を引き起こします。細菌による合併症の肺炎ではなく、ウイルスが肺炎を起こすのです。妊婦が感染した場合には、ウイルスが胎盤を通過して胎児に感染した例も報告されています。このようなことは通常のインフルエンザではありえません。」
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