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#1447 1cc当たり29億ベクレルの濃度のヨウ素を検出 Mar. 27, 2011 [13. 東日本大震災&福島原発事故]

 27日正午のニュースでいつも出てくる原子力保安院の審議官が2号機のタービン建屋1階の水溜りの水から「1cc当たり29億ベクレルのヨウ素134」を検出したと報告した。
 今朝の新聞によれば、放出口付近の海水からは法令が定める限度の1250倍(午後3時のニュースでは1850倍)のヨウ素が検出されている。

 これらのことから言えるのは、2号機の原子炉内の燃料棒が壊れているということだ。そしていまだにどのような経路でタービン建屋に洩れたのか、そして放出口に洩れているのか、具体的な経路が明らかにならない。
 前にも言ったとおり、複雑な配管について承知している専門家が一人もいないので漏洩経路がいまだに明らかにならないと推定せざるをえない
 件の原子力保安院の審議官は「この値(1cc当たり29億ベクレル)を持って健康上の被害を心配していただく必要はない」と断言しているが、ヨウ素134の半減期が52分と短いからだろう。同時に検出されたヨウ素131は半減期8日と短いが、1ccあたり1300万ベクレルと高い。セシウム134は半減期が30年だから、230万ベクレルは看過できない数字だろう。

 お昼のニュースで原子力保安院西山英彦審議官が述べた数字を並べておく。
 「2号機の建物に出来た水たまりも調査したところ、1cc当たり29億ベクレルと、1号機、3号機のおよそ1000倍、運転中の原子炉の水のおよそ1000万倍という高い濃度の放射性物質が検出されたということです。
 この中には1cc当たりの濃度で、いずれも放射性の
 ▽ヨウ素134が29億ベクレル
 ▽ヨウ素131が1300万ベクレル
 ▽セシウム134とセシウム137共に230万ベクレルなど、
原子炉内で核分裂した際に発生する放射性物質が含まれていました。」

 各種の放射性同位体の半減期を整理しておこう。
ヨウ素134の半減期はウィキペディアによればわずか52分である。ヨウ素131は半減期が8日。セシウム134が半減期2年、セシウム137は半減期30.07年である。
 注意しなければならないのはヨウ素129の半減期は1570万年であることだが、検出報告はない。燃料棒が崩壊しているようだから、核分裂生成物質として放出されていると見ていいのではないか?測っていて検出されないのか、測っていないのかハッキリしない。

 セシウム134は半減期2年、セシウム137は半減期30.07年である。60年たっても四分の一にしかならない。海洋を汚染し、土壌に蓄積されていずれ地下水を汚染してしまう。ヨウ素129にいたっては1570万年だからこれが検出されたらお話にならぬ。


*ヨウ素の同位体と半減期
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A8%E3%82%A6%E7%B4%A0%E3%81%AE%E5%90%8C%E4%BD%8D%E4%BD%93

*セシウムの同位体と半減期
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BB%E3%82%B7%E3%82%A6%E3%83%A0%E3%81%AE%E5%90%8C%E4%BD%8D%E4%BD%93


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