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市街化地域3校の学力が急速に低下している [57. 塾長の教育論]

市街化地域3校の学力が急速に低下している

 11月6日実施の中学1・2年生の学力テストの結果について書いておく。
 たとえば、C校の1年生は5科目で400点以上はゼロ、平均点が230点、B校は3人、平均点230点である。C校の中2も400点以上はたった2人のみ、平均点は191点。5科目平均点が200点を切ったのは見たことがなかった。B校とA校はまだ見ていないが400点以上はそれぞれ2人、4人ほどのようだ。どこも同じような傾向がある。
 6年間テストデータを見てきたが、市街化地域の各学校は400点以上が学年で15人から26人ほども存在していたが、数人にまで落ちた。生徒の人数はこの3年間ほどで20%少なくなったが、それを勘定に入れても学力テスト400点以上の生徒数が激減している。

 なぜこれほど点数が低下したのか。昨年まで市内で一番平均点のたかったB校についてははっきりしている。学校が荒れている。授業にならないクラスがある。それに加えて家庭学習習慣のない生徒が顕著に増えた。

 科目別に見てみよう。
 ある中学校の1年生は数学平均点が38.3、30点以下が68人中23人、33%が30点以下である。2年生はさらにひどい。平均点が30.6点、76人中43人が30点以下であり56.6%を占める。他の学校の1年生は平均が36点、30点以下が66人中25人で、37.9%を占めている。この生徒たちの大部分が加減乗除の基本計算に問題があると思われる。小学校5,6年生レベルの計算ドリルを補習で徹底してやらせないと底上げは難しい。
 英語は1年生が平均51.8点、68人中15人、22.1%なのに対して、二年生は平均32.4点、30点以下が76人中46人で、60.5%を占める。担当の先生が違うのだろうか?別の学校は平均点42点、30点以下が66人中23人で34%を占めている。
 教える側のスキルも科目ごとの平均点に10~15点くらいは影響があることを付け加えておく。
 
 「成績連絡票」に科目別に担当の先生の講評が載っている。個人別ではなく学年全体への講評である。
 《数学担当教師のコメント》
 「教科書の基本問題と同じような難易度の問題が多いテストでした。ですが、勉強不足なのか理解していないのか、正負の数の足し算引き算ができていない人も目立ちました授業に取り組む意識や家庭での学習を見直す必要がありますもっと危機意識を持って勉強しないと大変なことになります。少しずつの努力が、後で大きな力となるのですよ。」
 《英語担当教師のコメント》
 「全体的に勉強不足を感じます。家庭学習はもちろんですが、授業への参加の仕方も、もう一度見直す必要があります。おしゃべりをしない、人の話しをしっかり聞く、などあたりまえのことをあたりまえにできるようにしましょうこのままでは取り返しのつかなくなってしまう人がたくさんいます。」
 
 家庭学習に問題があることは数学の教師も英語の教師も指摘している。英語の教師は授業中のお喋りがひどくて授業に支障が出ている様を吐露している。そしてどちらの教師もこのままではもっと生徒の学力が低下することを心配している。
 これが現場の教師の声である。数学についてはこの四十数年間で基本計算力が著しく落ちた。北海道は全国でも学力テストの点数が最低レベルである。そのなかで、中学生の学力が急速に落ちているのが私たちの町の現状である。
 学校長や教育委員会にはどのような具体策があるのだろう?家庭、学校、教育委員会、珠算塾、学習塾、それぞれに役割があり、生徒の学力向上のためにやるべきことがあるはずだ。具体的な目標を掲げて学力向上を図るために、全国学力テストデータの学校別・科目別データを市教委は公表すべきだ。いくらかは現状を変えられる、自分の立場でそれぞれやれることをやろう。

 2008年11月19日 ebisu-blog#405
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