15日付北海道新聞根室地域版によれば、湊屋羅臼町長は町議会の答弁でつぎのように語っている。
今まで動かなかった交渉が少しでも動くならば、国の交渉を注視したい。ただ羅臼町の町長としては、国後と択捉の両島が置き去りにされてはならないとはっきり申し上げたい

 隣のページには根室市長が千島会館で千島歯舞居住者連盟根室支部創立60周年事業の一つである北方領土問題研修会で次のように述べた。
元島民や隣接地域の思いを受け止めた総理に結果を任せよう。総理には職を賭して首脳会談に当たってほしい

 参加者50人、市長の講演だから忖度する市役所職員が20-30名くらいは来ているだろう。
 あなた任せ、当事者の発言には聞こえない。石垣市長のこの発言は元島民の心情が理解できていない。歯舞群島や色丹島の元島民は自分たちの島がもどってくるのと引き換えに国後島と択捉島が永遠にロシア領になってしまうことがわかっているから喜べない。一緒に戦ってきた国後島や択捉島の出身者に申し訳がないから、水晶島出身者や数名の歯舞群島出身者は苦渋の表情を浮かべてテレビのインタビューに応えている。
 これが「北方領土返還運動の原点の町」の市長の発言かと耳を疑った。
 尻尾を振る犬はかわいい、だが北方領土の番犬は羅臼町長のように肝心なところでは吠えなくてはならない。

 連盟根室支部長の宮谷内さんも最近のテレビニュースでは遅ればせながら四島返還を口にした。人の心情としてそういわざるを得ない。元島民にとっては損得勘定では割り切れない問題がある。

 ロシアと戦わずして北方領土の返還などあるはずがない、四島返還ノーなら、ロシアと経済断交するぐらいの気概をもって外交交渉してもらいたい。根室市議会で「四島返還、さもなくばロシアと経済断交すべし」という決議をして外交交渉をバックアップすべきだ。「北方領土返還運動原点の町」である根室が何も行動を起こさないで成果がえられるはずがない。

*#3871 根室市長「いかなる結果でも全面的に支持する」
https://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2018-12-02-1

 

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