今日(4/10日曜日)NHK朝のラジオ番組を聞いていたら、7時半から岩井のぞみさんが出演していた。左目が極端な弱視で小さい時に積み木の奪い合いで、右目に当たって右目を失明、その後ピアノを習ったという。楽譜は拡大しないと読めないので、そうやって弱視の左目で覚えた。その左目も次第に見えなくなり全盲に。
 視力がない代わりに、聴覚が発達する、人が気づかぬような音までよく聞こえるのだそうだ。

 シューマンのトロイメライを弾いてくれた。わたしはピアノが弾けないし、ピアノのことはちっともわからないが、この人の演奏は、一音一音が粒だって響いてくる。別々の音が美しく響いてきて、それがメロディを紡いでゆく様は、その場で音からメロディを創り上げていくような感覚がして、他の演奏家とは違った音の世界へ誘ってくれる。女性でなければあんな音の紡ぎ方はできないだろうし、女性のピアニストでもこんなに美しい音を響かせてくれる演奏を聴くのははじめて、マルタ・アルゲリッチも内田光子もフジコ・ヘミングも力強いのである。

 作詞作曲もやっており、「あさぼらけ」という曲が流れた。歌はそれほど上手には聞こえないが、詞が美しい。大切な人が亡くなったときに空がピンク色に見え、それをそのまま詩と曲にしたと語っていた。そのときの彼女のこころの在り様がそのまま素直に入ってきます。
 こころの情景が見えるようで、こちらの心が共振していました。放送されなかったが「ケセラセラ」という曲はつらい時に元気の出る曲のようです。

 さて、話し方や声の調子から小柄で華奢な女性を想像していました。ネットで検索して演奏会の写真を見たら、想像とはすこし違っていました。一つ一つの音がきらめきあって語りだすとっても個性的な演奏ですので、ぜひお聴きになってください。

 ホームページとブログのURLを貼り付けておきます。

*岩井のぞみホームページ
**岩井のぞみオフィシャルブログ

<ピアノを習っている生徒たち>
 塾へ来ている生徒たちの2-3割ぐらいがピアノを習っています。わたしの年代では、根室でピアノを習ったことのある子どもはほとんどいなかったのではないかと思います。バイオリン教室はありました。指導する先生がいました。いま根室市内にピアノ教室は5か所くらいはあるのではないでしょうか。
 昨年卒業した生徒ではK川君とU崎さんの二人ですが、K川君の演奏がすばらしいとは友人たちの評です。大学を卒業してもう5年ほどたちますがS田さんという生徒がいました。小樽商大に進学して、入部早々指揮者に指名されて、活躍してました。彼女のピアノ演奏を聞いた同期の生徒の一人が「鳥肌が立った」と言ってました。
 今年札幌光星高校マリスコースへ進学した生徒もピアノを習っていました。ブラスバンド部ではバリトンサックス担当でしたね。彼は受験が忙しくなり、半年以上前にピアノをやめて受験勉強に専念してました。どうやらピアノよりもバリトンサックスの方が好きなようです。いろんな楽器をやってみて自分にあった楽器を見つけられる、いい時代ですね。彼の同期のN村さんがいまもピアノを習っているので、時々ピアノの話題が出ます。「先生、ショパンのエチュードは何が好きですか?」と聞かれ、「ショパンのエチュードっていくつもあるの?」なんて頓珍漢でしたね。あとから調べました、27作品もある、難易度はさまざまです。e-tudeはフランス語で「練習曲」という意味なのです。どの曲を練習しているかで、腕のほどがわかるのでしょう。
 中3の生徒の一人、T中さんも習っています。
 補習の必要のある場合に、習い事等で都合の悪い曜日と時間を聞くことがあります。だから全員を知っているわけではないので、他にもいるかもしれません。好きなら、音楽や絵画や書道などの習い事、柔道や剣道、サッカーや野球、バスケットボール、バレーボールなどなど部活動も積極的にしたらいい。そのうちに一生続けられるものが出てきます。どんなものでも30年続けたら、一人前です。毎日練習すると30年間で日数にすると1万日を越えますから、それぐらいかかるということ。いろいろ試してみてから一生付き合うものを決めていいのです。わたしにとってはビリヤードと経済学です。


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