弊ブログ「#4677」投稿欄での対話を途中から本欄ヘアップします。全体をお読みになりたい方は、#4677をご覧ください。テーマは、「根室から偏差値65以上の難関大学進学を考える」です。札幌の進学校を選択すべきか、それとも根室高校からか?そもそも根室高校から難関大学進学は可能なのか、という問題です。
もうひとつ大事な問題をとりあげています。思考習慣とその副作用の問題です。中高と6年間の学習や思考習慣は、思考の鋳型を創り上げてしまいます。受験マシーン化した脳は柔軟性を失い、社会人になってから副作用が出ます。だから、中学生や高校生の時代の思考や学習スタイルがだいじなのです。どのような学習習慣や思考習慣を育めば、そういうことが予防できるのかについても思うところを書いておきました。
ハンドルネーム「つるはせんねん」さんについて、簡単に紹介しておきます。根室にお住いの方で、お子さんが難関大学受験のために札幌の高校へ進学して勉強しています。根室高校からでは目標とする大学へは合格できないと判断したから、札幌の進学校を選択しています。
昨年3月に根室高校から旭川医大(偏差値65)へ進学した生徒がいますが、同じ偏差値の旧帝大理学部進学が目標だそうです。根室高校からの進学実績はありません。
札幌の同じ進学校を受験する生徒を昨年8月から、教えていますが、札幌の進学校でいま勉強している生徒と似たような進路を希望しています。根室高校からでは目標とする大学理学部への進学が著しく困難と判断したのだと思います。わたしは生徒の希望を叶えるために、中学最後の半年間伴走するだけ。
根室で悩んでいる中学生たちとその親たちの参考になれば幸いです。
*青字は追記部分です。
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さらにです。
「放任」についてです。
息子は自分なりにいろいろと情報を調べているようで、親ながら感心します。
東大などの難関校に合格するには、親もかなり情報を集めたりなど、親子2人3脚で臨む必要があると。いわゆるお受験ママです。
それで、聞いてみたのです。「お母さんにもそうやってほしいの?」と。
そうしたら息子は「お母さんがそうなっても、おれは言うこと聞かないと思う。」と。
「じゃあ、お母さんも別にやりたくないからやらない。」と伝えました。
数年前に、根室高校から、現役で東工大に合格したお子さんがいたんです。たまたま知り合いで、買い物先でお母さんとお会いしたときに
「すごいですね!東工大に!」って言ったら
そのお母さん「東工大ってそんなにすごい大学なんですか?」って(笑)
本人次第なんですね。もちろん、後押ししてくださる尊敬すべき師がそばに。
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つるはせんねんさん
根室高校から現役で東工大へ合格したのは2002年ですね。
東工大は偏差値62.5-65です。
わたしが古里根室へ戻って塾を開いたのが2002年11月でしたから、知りませんでした。
(2002年から2021年まで、根室高校から難関大学現役合格者は4人のようです。十年ほど前に一人旭川医大へ合格者が出ています。保健所の所長(医師)の息子さんだと聞いてます。20年に4人ですから、5年に一人にすぎません。)
たいしたものです。
そのあと東大へ現役合格した生徒がいます。2005年だったかな。授業が終わるとすぐ帰宅、学校行事にも不参加、受験勉強に専念でした。
一般論ですが、じつはそういうタイプが危うい。
5人の一橋大、京大理系、東大理三と同じ会社で仕事しました。
中高の勉強スタイルが社会人になったときに足かせになるケースが案外多いのです。7人の内、2人はノイローゼ、2人は仕事ができませんでした。京大理系もマネジメント力がまるでありませんでした。課長職から部長職になった途端に仕事で問題があって、降格になったと聞きました。同じ学術開発本部で一緒に仕事した人でした。人物はとってもよかった。マネジメント力がないと職位が上がるとダメになる人が少なくありません。
課長職なら問題がない。権限の範囲が狭いので責任も小さいから、マネジメント力が貧弱でもラインの課長職までならやれます。部長職になってこけるのは受験勉強を一生懸命にしてきた人にそういう傾向が強いのです。
ひとつたとえ話を入れておきましょう。
子会社の経営を任されて、赤字の会社を黒字にしなければならない。受験勉強で頭の固くなってしまった人は必死になってコストをカットします。すると社員の士気が下がり、売上が減ってしまい、ますます赤字を膨らませることになります。近道反応してしまうんです。経営全体を点検し、改善案を産み出すことができません。それまで誰もやったことがない仕事ですから、受験勉強でどんなに成果を上げて難関大学へ合格しても関係がないのです。
上場企業で高学歴の社員を見て、社会人になってからでは遅い、というのがわたしが古里で塾を開こうと思った理由の一つです。思考の鋳型が中高の学習スタイルで決まってしまうからです。
だから、柔軟な思考の鋳型が形成できるような指導を心がけています。良書を選んで音読指導に数年間を掛け、対話をするのはそういう配慮からです。簡単に答えを見ないで一見効率の悪そうは勉強スタイルを強いるのも同じ配慮からです。
中学生時代に日本語音読指導で仕込んでおけば、高校生になったら、良質の大学のゼミレベルの議論が可能になります。
受験勉強は、正解のある問題を扱うだけですから、てきぱきと処理できたらいいだけ、頭の良い器用な生徒はこなせます。
でも答えを見て、正解手順を覚えてしまうような勉強を6年間続けたら、どんな大学に合格しても、社会人になったらアウトというケースが多いだろうと思います。
大きな仕事は、それまで前例がない、そして正解もない、理系文系両方の専門知識とそれをベースにした縦横無尽な思考が必要になります。
そういう場に立った時に、戦える思考力を養うのが、わたしの指導の目標なのです。
だから、O君には市立根室病院の経営改善の仕方も、そして経営改善にはどのような専門知識が必要かも、授業の合間の雑談で教えてあります。わたしが医療業界でどんな仕事をしてきたのかも伝えてあります。
それらが必要になるときが来るかもしれないし、来ないかもしれない。わたしのやるべきことは種を蒔くだけ。
もうひとつ大事な問題をとりあげています。思考習慣とその副作用の問題です。中高と6年間の学習や思考習慣は、思考の鋳型を創り上げてしまいます。受験マシーン化した脳は柔軟性を失い、社会人になってから副作用が出ます。だから、中学生や高校生の時代の思考や学習スタイルがだいじなのです。どのような学習習慣や思考習慣を育めば、そういうことが予防できるのかについても思うところを書いておきました。
ハンドルネーム「つるはせんねん」さんについて、簡単に紹介しておきます。根室にお住いの方で、お子さんが難関大学受験のために札幌の高校へ進学して勉強しています。根室高校からでは目標とする大学へは合格できないと判断したから、札幌の進学校を選択しています。
昨年3月に根室高校から旭川医大(偏差値65)へ進学した生徒がいますが、同じ偏差値の旧帝大理学部進学が目標だそうです。根室高校からの進学実績はありません。
札幌の同じ進学校を受験する生徒を昨年8月から、教えていますが、札幌の進学校でいま勉強している生徒と似たような進路を希望しています。根室高校からでは目標とする大学理学部への進学が著しく困難と判断したのだと思います。わたしは生徒の希望を叶えるために、中学最後の半年間伴走するだけ。
根室で悩んでいる中学生たちとその親たちの参考になれば幸いです。
*青字は追記部分です。
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さらにです。
「放任」についてです。
息子は自分なりにいろいろと情報を調べているようで、親ながら感心します。
東大などの難関校に合格するには、親もかなり情報を集めたりなど、親子2人3脚で臨む必要があると。いわゆるお受験ママです。
それで、聞いてみたのです。「お母さんにもそうやってほしいの?」と。
そうしたら息子は「お母さんがそうなっても、おれは言うこと聞かないと思う。」と。
「じゃあ、お母さんも別にやりたくないからやらない。」と伝えました。
数年前に、根室高校から、現役で東工大に合格したお子さんがいたんです。たまたま知り合いで、買い物先でお母さんとお会いしたときに
「すごいですね!東工大に!」って言ったら
そのお母さん「東工大ってそんなにすごい大学なんですか?」って(笑)
本人次第なんですね。もちろん、後押ししてくださる尊敬すべき師がそばに。
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つるはせんねんさん
根室高校から現役で東工大へ合格したのは2002年ですね。
東工大は偏差値62.5-65です。
わたしが古里根室へ戻って塾を開いたのが2002年11月でしたから、知りませんでした。
(2002年から2021年まで、根室高校から難関大学現役合格者は4人のようです。十年ほど前に一人旭川医大へ合格者が出ています。保健所の所長(医師)の息子さんだと聞いてます。20年に4人ですから、5年に一人にすぎません。)
たいしたものです。
そのあと東大へ現役合格した生徒がいます。2005年だったかな。授業が終わるとすぐ帰宅、学校行事にも不参加、受験勉強に専念でした。
一般論ですが、じつはそういうタイプが危うい。
5人の一橋大、京大理系、東大理三と同じ会社で仕事しました。
中高の勉強スタイルが社会人になったときに足かせになるケースが案外多いのです。7人の内、2人はノイローゼ、2人は仕事ができませんでした。京大理系もマネジメント力がまるでありませんでした。課長職から部長職になった途端に仕事で問題があって、降格になったと聞きました。同じ学術開発本部で一緒に仕事した人でした。人物はとってもよかった。マネジメント力がないと職位が上がるとダメになる人が少なくありません。
課長職なら問題がない。権限の範囲が狭いので責任も小さいから、マネジメント力が貧弱でもラインの課長職までならやれます。部長職になってこけるのは受験勉強を一生懸命にしてきた人にそういう傾向が強いのです。
ひとつたとえ話を入れておきましょう。
子会社の経営を任されて、赤字の会社を黒字にしなければならない。受験勉強で頭の固くなってしまった人は必死になってコストをカットします。すると社員の士気が下がり、売上が減ってしまい、ますます赤字を膨らませることになります。近道反応してしまうんです。経営全体を点検し、改善案を産み出すことができません。それまで誰もやったことがない仕事ですから、受験勉強でどんなに成果を上げて難関大学へ合格しても関係がないのです。
上場企業で高学歴の社員を見て、社会人になってからでは遅い、というのがわたしが古里で塾を開こうと思った理由の一つです。思考の鋳型が中高の学習スタイルで決まってしまうからです。
だから、柔軟な思考の鋳型が形成できるような指導を心がけています。良書を選んで音読指導に数年間を掛け、対話をするのはそういう配慮からです。簡単に答えを見ないで一見効率の悪そうは勉強スタイルを強いるのも同じ配慮からです。
中学生時代に日本語音読指導で仕込んでおけば、高校生になったら、良質の大学のゼミレベルの議論が可能になります。
受験勉強は、正解のある問題を扱うだけですから、てきぱきと処理できたらいいだけ、頭の良い器用な生徒はこなせます。
でも答えを見て、正解手順を覚えてしまうような勉強を6年間続けたら、どんな大学に合格しても、社会人になったらアウトというケースが多いだろうと思います。
大きな仕事は、それまで前例がない、そして正解もない、理系文系両方の専門知識とそれをベースにした縦横無尽な思考が必要になります。
そういう場に立った時に、戦える思考力を養うのが、わたしの指導の目標なのです。
だから、O君には市立根室病院の経営改善の仕方も、そして経営改善にはどのような専門知識が必要かも、授業の合間の雑談で教えてあります。わたしが医療業界でどんな仕事をしてきたのかも伝えてあります。
それらが必要になるときが来るかもしれないし、来ないかもしれない。わたしのやるべきことは種を蒔くだけ。