おはようございます、昨日は8月の最高気温を記録してます、なんと27.4度もありましたが、湿度が57%にまで下がりました。これは8月の最低記録ですが、24時には96%に戻しています。

 さて、成績上位層がスポイルされているということは、その問題を反対側から眺めたときに、成績下位層がスポイルされているということです。数が5-11倍ですからそちらの方がより深刻です。
 昨日#3808でご覧に入れたBC2校のデータをもう一度アップします。

       2月模試数学                 英語
41-60点   5人(3+2)      4.4%    9人(5+4)      7.9%
21-40点 51人(26+25) 44.7%  54人(28+26) 47.4%
0-20点   58人(27+31) 50.9%  51人(23+28) 44.7%

 合計  114人(56+58)      114人


 0-20点の階層が数学はぴったり半数、英語は45%います。このデータは半数の生徒が普通科の標準的な教科書を使っての授業が無理であることを示しています。
根室高校1年生は175人ですから、その半数87人が中学3年生のときの学力テストの数学の点数が20点以下ということになります
 根室高校へ入学した175人の生徒の内、普通科は115人です。2年前に根室西高校が生徒募集をやめて、その生徒たちが一部の例外を除き根室高校普通科へ進学しています。一部の例外とは「足切り」が行われて、普通科に応募したせいとのうち数人が入学試験後に商業科や事務情報科へ変更させられているからです。

 根室西高校は新入生で数学の不得意な生徒たちには、入学当初の数か月間小学校の算数の計算問題をつかって丁寧に教えていました。英語はアルファベットからでしたね。中学時代、生活習慣に家で勉強する習慣のなかった生徒たちも、これで救われていました。数学の教科書も英語の教科書も生徒たちの学力に合わせてレベルを下げたものを使っていました。だから、高校へ入学してから一生懸命に努力した生徒たちは「百点とった」「平均が90点を超えました」とたまに町で見かけることがあると、嬉しそうに報告するんです。「勉強が楽しい」ことを実感していました。高校2校体制のときにはうまく棲み分けがなされていたと言えます。
 そういう30-50人生徒たちが、根室高校普通科で標準レベルの教科書で勉強しています。当然わからないから、私語が増えます。先生の話の一部が聞き取れないだけで話の全体、脈絡がわからなくなります。そうして周りの生徒の学力が下がることは、中学校で証明済みです。
 生徒の学力レベルに合わない教科書を無理やり使うと、生徒たち全体の学力低下を引き起こす、そういうことが起きています。数学は6段階に分けているから、成績上位層は「被害」がないが、成績下位のクラス、ベータ2(ガンマ1、ガンマ2、ベータ1、ベータ2、アルファ1、アルファ2の順にクラス編成がなされています)あたりから授業中に私語が飛び交うことになります。教科書を読んでも理解できない、そして授業でなされる先生の説明が理解できない生徒が増えるのですから、そうなります。

 学力レベルのあわない教科書の採択はそうした深刻な副作用を生んでいます。
 7月に高校1年生が初めて体験した全国模試、進研模試の数学と英語の平均点が初めて20点切りました。おそらく、根室高校史上最低点だったでしょう。百点満点で20点を切っているのです。このまま何も手を打たなければ普通科の生徒たちの学力はじわじわと下がり続けます

<参考データ:7月進研模試>#3805より転載
   平均点  (標準偏差)  根室高校平均点 
 国語 42.9  (14.46)   34.9 (81.4%)
 数学 31.8  (18.09)   19.1 (60.1%)
 英語 33.7  (17.17)   19.5 (57.9%)

 ( )は全国平均点を基準とした時の根室高校普通科の平均点の割合を示している。

#3805 高1:7月進研模試全国平均と根室高校平均比較:学年トップの学力は? Aug. 14, 2018
https://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2018-08-14








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