<大阪北部を震源とする直下型地震で塀が倒壊>
 M6.1、震度6弱の地震でブロック塀が倒壊し小学生が圧死した、なぜ?


 無関心と想像力の欠如、過剰なコスト意識の三つが招いた人災といってよいのだろう。

 昨日(6/18)道新夕刊の1面に倒壊現場、高槻市立寿栄小学校プール脇のブロック塀の写真が載っていた。2mほどのコンクリート塀の上に8段のブロック塀がつぎ足されていたようだ。塀の高さは3.5mある。建築基準法違反だそうだ。
 グリーンで舗装された歩道に覆いかぶさるようにつぎ足されたブロック塀が倒れているが、ブロック最下段には10㎝ほどの長さの鉄筋がたくさん見えている。既存の鉄筋コンクリート塀に穴をあけて鉄筋を埋め込みその上にブロックを載せて工事したのだろう。おそらくその鉄筋はブロック最上部まで延びている。わずか10㎝、既存の塀の上部に穴をあけて鉄筋を埋め込んだだけで地震があったらもつわけはないことは、施工業者も発注した側も、当時の小学校の先生だって朝工事現場を通って校門をくぐるのだからわかったはず。なのに、だれも指摘しなかった。
 まともなことを指摘するとヘン奴と思われかねない風潮があるのは事実だろう。しかし、ほんとうのところは、だれもそうした地震による倒壊と自分のところのブロック塀を関連付けて考えなかった、最悪の事態を想像できなかったということではあるまいか。そして安く済ませようとした

<鉄筋コンクリート製の頑丈な塀にした経緯>
 30年前にオヤジが家を郊外に建てた。店舗と住宅を別にしたいとおふくろの従来からの希望だった。
建てたのはいいが、角地だから庭を中学生や高校生が横切って歩くので、オヤジが塀を回すという。たまたま東京から帰省した時にそんな話をするので、通学路なのでブロック塀は地震に弱くて危険だからダメという話をした。地震でブロック塀が倒壊したというニュースを何度か目にしていたからである。オヤジも知っていた。
 オヤジはすぐに聞き入れてくれて「鉄筋コンクリート製の倒壊しない丈夫な塀」を大工さんに造ってもらった。高さ140㎝の塀だが、下に同じくらいの深さまで基礎が埋まって太い鉄筋が縦横にしっかり入れてある。家が倒壊しても塀は大丈夫だ。もちろん相応のお金をかけた。こういうところをケチってはいけない。家は中学校の前、小学生の通学路にもなっている。


<小中学生へのオヤジの特別な思い>
 元落下傘部隊員だったオヤジは還暦を迎えて一輪車に乗り始めた、本を取り寄せて独習して乗りこなせるようになり、孫たちや小学生に教え始めたが、体協の資格がないとダメと言われて、試験を受けて体協指導員の資格を取った。数人の先生たちが応援してくれた。市街化地域の2小学校にそれぞれ一輪車を十台くらいずつ寄付して、子どもたちに一輪車の乗り方を教えたようだ。
 だから、「通学路だから地震に弱いブロック塀はダメ」というわたしの意見ににっこり頷いて、すぐに大工さんに手配したのである。他人(ひと)にはやさしいオヤジだった。祖父が飲む・打つ・買うの三拍子で、明治の終わりごろに50万円もあった財産を使い果たした。そして住む家さえ失い、長屋住まい、貧乏のどん底で苦労したからだろう。苦労は人を磨く。

<四百年に一度の根室沖巨大地震と津波は明日かもしれない>


根室は四百年に一度の大津波を伴う地震の危険期間に入っている。根室沖を震源とするM9クラスの地震がいつ来ても不思議ではない。

 大阪で直下型地震、高槻市の小学校のプールの塀が歩道側に倒れて、小学生が下敷きになり心肺停止状態、なんと悲しいことよ、予防は可能だったはず、抜いてはいけないところの手を抜くからこういうことになる。事故でも天災でもない、人災である。

 こうしたことが根室沖巨大地震ではないことを願う。


<ふるさと納税は全額災害に備えて積み立てよう>

 ふるさと納税はあぶく銭である。根室沖巨大地震はいずれ起きる。その時に備えて資金をためなくてはならない。1円も使ってはならぬ。9月に市長選挙があるが、災害に備えて全額備蓄するという候補者があれば、応援したい

*「大阪震度6弱:ブロック塀危険性 外部専門家が2度指摘」6/22
https://www.msn.com/ja-jp/news/national/大阪震度%EF%BC%96弱ブロック塀危険性-防災教室講師が%EF%BC%92度指摘/ar-AAyZiDn?li=BBfTvMA&ocid=spartanntp#page=2


 *写真はポインターを写真において、左クリックしたまま左右どちらへ引っ張っても全画面がでます。





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https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180621-00000111-asahi-soci.view-000