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#3758 複素関数(2):e^iπ=-1を電卓で計算してみた  June 18, 2018 [53. 数学四方山話]


 HP社のプログラム機能付き科学技術用計算機を40年間使っている、5台目である。プログラミングができる優れもので使い勝手がいい。
 現在使っているのは1984年に購入したHP41cと12年ほど前に購入したHP35sの2台である。
 
HP35sには複素数の計算機能がついているが、いままで使ったことがなかった。

 本屋に頼んでいた本が届いた。FB上での「お友達」であるS口さんおススメの一冊。

『オイラーの贈り物 人類の至宝 e^iπ=-1 を学ぶ』吉田武 東海大出版部 

 タイトルを見て複素数機能を使ってみた。
 iとπ(pi)を入力して「×」キーを押すとxレジスターに結果が表示される、次いで「e^x」のファンクションキーを押したら、慥かに「-1」が計算された。
 こんなに小さなことで、当たり前のことでも、素直にうれしい。

 この本は500頁あるが、理解を深めるための演習問題が満載である。8桁の関数電卓を使って問題を解くように指示があるが、HP35sは12桁の精度で計算してくれる。この本はオイラーのさまざまな業績をテーマに、分野横断的に数学全体の見通しを与えてくれそうで、じつにありがたい本である、こういう本を探していた。

 数学や物理が好きな高校生諸君は、HP35sを片手に、問題を解いてみたらいい。こんなにハイパワーなのにたった1万円ほどで買える。


<HP社製科学技術用計算機との40年の付き合い>
 1978年に初めて手にしたのがHP67だったが11万円だった。それの統計パックや数学パックを購入したらそれぞれ2万円くらいしたから、15万円もしたのだ。自分で買ったのではない、中途採用1か月目に社長からのプレゼントだった。役員全員と部長職、3人の課長職をメンバーに経営改革のための6つのプロジェクトが発足し、そのうち5つの実務は入社早々のわたしに任された。経営分析のために何時間も電卓をたたいて統計計算しているわたしを社長の関さんが見かねたのだろう。2か月後にデータチェックが簡便にできるように感熱式プリンタ付きのHP97をいただいた。その会社は産業用エレクトロニクス輸入商社で、2代目の関周さんが社長。米国出張のついでに買ってきてくれたのである。慶応大学大学院経済学研究科で学んだ異色にの二代目でした。

 HP97はプリンター付きの卓上型で当時22万円もしました。大卒の初任給が10万円ほどの時代です。最初の1台は中途採用された1か月後、2台目は3か月後の12月でした。自社の経営分析と経営改革案の作成に、データの統計解析が必要だったので、数十ステップから250ステップほどのプログラミングをいくつも作りました。プログラミング機能を使うことで計算時間が1/10以下になりました。プログラミング機能のない関数電卓とは大違いです。この計算機でのプログラミングになれたおかげで、社内に導入されていたオフコンのプログラミングもすぐに習得できました。ダイレクトアドレッシング、12ケタの数字で構成されたおもしろいプログラム言語でした。オペコード3桁、オペランド3個×3桁。その1年後にはオフコンの次の機種でコンパイラー言語でした。IBM機でいうとRPGⅡと類似の言語です。事務系のオフコンは計算機能が極端に弱いことがわかりました。大きなデータを使って統計計算をするには、汎用小型機からデータ転送して当時は4000万円もするミニコンを使うしか方法がありませんでした。オフコンは四則演算のみ、関数機能がほとんどないのです。
 種類の異なる言語に触れたことはありがたかった。担当SEもオービックのトップレベルのSEだったので、彼の技術も一緒に仕事をしていたら自然に盗めました。SEとは職人仕事なんだと実感しました。統合システムを開発するので三菱電機のオフコンを「卒業」し、NECの汎用小型機導入を決めたのは1983年でした。トップレベルのSEを担当させるという条件を社長がつけてくれました。T島さんが来て半年ほど一緒に仕事しました。彼の実務設計の要求がきつかったので要求に応えているうちにこの人の技術も盗めました。仕事のできる人と一緒に仕事する機会が与えられるのは幸せです。2度の経験で、プログラミングも、プログラミング仕様書も外部設計書も、実務設計も独力でできるようになりました。その後1984年に臨床検査最大手SRLの上場準備要員として採用されましたが、輸入商社でのシステム開発経験がさらに大きな規模で生きることになります。

 数学は自分で問題を解いてみないとなかなか理解できません、だからこれらの本を読み、問題を解く上で科学技術計算用計算機が役に立ちます。40年前から、この科学技術用計算機分野ではHP社が世界最高峰。

 ちなみに、この産業用エレクトロニクス輸入商社は戦後にHP社の日本総代理店として出発しています。初代は三井合同の幹部社員で、財閥解体で部下の首切りをやらなければならない立場でした。首を切った後に自ら職を辞し、初代は起業したのです。昔は社員の首を切らざるを得ない立場の人は、その仕事が終わると自ら職を辞したものです。そういう覚悟がなければ社員の首を切る仕事は引き受けられません、それが人としての矜持です。
 HP社の日本総代理店をやることができたのは、初代がヒューレットやパッカードとスタンフォード大学で一緒に学んだ縁からです。いい会社にいたと思います。
 関商事は店頭公開してセキテクノトロンと社名を変更、東大出の3代目に変わってから業績不振で2010年ころに上場廃止と同時に他社へ吸収合併されました。わたしには5年間一緒に働いた
社員たちがどういう運命をたどったか気がかりです。

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