貝殻島コンブ漁が解禁された。貝殻島は納沙布岬の目と鼻の先にあるれっきとした日本領土だが、ロシアが実効支配し続けているから採取料を支払わなくてはならない。そして採取料は毎年引き上げられる。
 北方領土は日本固有の領土と主張しながら、ロシアの実効支配海域と認めて採取料を支払うのは1964年からのことである。現実は矛盾に満ちている。

*6/2朝日新聞
https://www.asahi.com/articles/ASL6230NXL62IIPE00D.html
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 北方領土・歯舞群島の貝殻島周辺で2日、コンブ漁が始まった。本土最東端の北海道根室市・納沙布(のさっぷ)岬沖に集まった241隻が、3・7キロ先の貝殻島に向けて一斉に出漁した。
…1963年にソ連側に採取料を払って漁をする民間協定が結ばれた。(神村正史)



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 ロシアは北方領土沿岸のカニを獲りつくして資源量が激減した。ついで金額の張るウニを獲りだしたがそのウニも資源が減った。昨年来「鮭流し網漁」が禁漁となり、根室の水産業界にとっては大きな打撃となっている。

 ロシアは資源の囲い込みをしているから、このまま拡大していけばコンブ漁も、いずれ日本側には禁漁になるのではないか。そうなれば日本はロシアから昆布も輸入することになる。

 経済交流ばかり拡大しているが、北方領土問題は置き去りの感がある。外交はまず国益を第一に考えてもらいたい。

 歯舞地域の昆布漁に携わる人たちは、貝殻島コンブ漁が禁漁になる日が来たらどうするのか、死活の問題である。そうしないためにいま何をしておくべきなのか、よく考え、具体的な手を打たねばならないのだろう。
 誰も何もしてくれない前提で、自分たちでなんとかすることをベースに考えよう。
 根室の沿岸漁業四組合のなかでは歯舞漁協がナンバーワンの商品開発力、情報発信力をもっている。その歯舞でコンブ漁が続けられなくなる事態が起きれば、歯舞地域だけの問題ではなく、水産業界のみならず根室全体にかかわる問題となるは必定。

 数年前に北海道新聞記者K田さんがシリーズで採り上げた2013年の記事に、歯舞昆布漁師の新鋭が二人載っていた。高校を卒業した春、初めての漁だった。もう6年目の春だ、隣同士で幼馴染のタクヤとカズキ、話し合ってなんとか具体策を考えだし行動に移してみたらいい。未来は君たちのものだ、君たちのパワーに期待してる。
(二人の体重を加えると200㎏を尤(ゆう)に超える、どちらも180㎝を超える巨漢、腕力も握力も抜群に大きい。小学生のころから昆布干しを手伝っていたから握力は80㎏前後もあるのでは?)

*#1954 味わいのある記事:「歯舞 コンブの浜 春」 May 30, 2012 
 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2012-05-30


 #1955 タクヤとカズキのデビュー :「歯舞 コンブの浜 春(下)」  May 31, 2012
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2012-05-31


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