<更新情報>
4月27日 午前11時半 「余談-1」追記

 馳文科大臣の「問題発言」について、ブログ「情熱空間」がコメントするだろうとまっていました。どうやら北海道の現実はこの大臣の頭にはなさそうです。根拠はわたしのコメントを付して明らかにして置きましたから、お読みください。

http://blog.livedoor.jp/jounetsu_kuukan/archives/8437303.html#comments
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2016年04月22日

授業で過去問題など本末転倒(馳文科相)

授業時間に(全国学テの)過去問演習をおこなう。
やっぱりダメでしょう、それは。

では、例えば授業毎に1問だけそれを織り込み、分割して消化する。
これはどうでしょう。

補習や自習という、授業ではない時間に消化する。
これはどうでしょう。

過去問演習自体は問題なし。
しかし、授業時間での消化は大きな問題。

ならばやはり「禁じ手」を明示すべきだって思いますね。

でもしかし、私の視点はこうです。

過去問演習を授業で消化する。
でもそれって、少なくとも授業進度が適正であって余裕があることを示唆しています。
文科省にはぜひ、進度・進捗管理にこそ切り込んでいただきたいものであります。
2月・3月って、北海道ならば「(授業)すっ飛ばし」の時期ですからね…。

●朝日新聞 DIGITAL
全国学力調査「授業で過去問題など本末転倒」 馳文科相
http://www.asahi.com/articles/ASJ4N6RTDJ4NULFA03C.html

《引用開始》
■馳浩文部科学相

 全国学力調査について、私のもとに「成績を上げるため、教育委員会の内々の指示で、2、3月から過去問題をやっている。おかしい。こんなことをするために教員になったのではない」と連絡を頂いた。成績を上げるために過去問題の練習を、授業時間にやっていたならば本末転倒だ。全国各地であるとしたら、大問題で本質を揺るがす。

 調査は、今年10年目。第1次安倍政権からの教育再生の柱だ。点数を競争するためではない。うわさには聞いていたが、直接現場から憤りの声を頂いたことはなかった。全国調査はしないが、心ある教員や教委のみなさんは、実際に何が行われているのか、文科省に報告を頂きたい。

 私は今日、憤りをおさえながら話をしている。なんのために調査をやっているのか、胸に手を当てて改めて考えて欲しい。一握りの教委、校長、担任の振るまいかもしれないが、やってはいけないことだ、と申し上げたい。(記者会見で)
《引用終了》

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<元のコメントに加筆した>
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1. Posted by ebisu   2016年04月22日 11:46

根室の市街化地域の3中学校では、(全国学力テストの過去問は配布していませんが)ふだんの学力テストは事前に生徒に過去問をコピーして配布しています。
やるやらぬは、生徒しだいです。
根室市内の中学校の先生は、馳文科大臣の基準では100%合格ということですね。

でもたいていの生徒は塾へもってきてやっています。(笑)
ニムオロ塾では、それぞれの生徒へわからない問題だけ解説して終わりです。一人ひとりに必要な分だけしか解説しません。
4月13日に行われた「お迎えテスト」のC中学校2年生の「得点通知表」があります。それを見ると、数学の平均点が一番低くて30.0点です。51点以上は10/58でわずか17.2%です。やさしい文協学力テストでも解説不要な生徒は一人もいません。学年トップの生徒ですら、解説が必要な問題があります。
(平均点が30点ということは、生徒たちと教え方の両方に問題があることを示しています。小学校での学級崩壊があれば、中学校での授業でフォローがなければ、平均点ががた落ちになるのは当然です。担当教員には、高い授業技倆と生徒の学力向上への意欲の両方が要求されますが、そういうレベルの教員は北海道の公立中学校に1割もいるでしょうか?実際に市街化地域の3中学校のフリー参観を2回ずつ合計6回見て回った結果の感想です。ですから、小学校から手をつけなければ問題は解決しないのです。そして小学校での学級崩壊現象を突き詰めていくと、就学前の家庭での躾の問題に突き当たることになります。すでに小学校へ入学した時点で大きな学力格差と家庭の躾格差があるのが現実です。小学校でも家庭の躾が行き届いていない生徒が1クラスに3人もいたら先生たちに高いスキルが要求されます。教頭先生が出ても収拾がつきません。)

授業進捗管理の問題も含めて、馳文科大臣は学校の実態と学校教育と私塾の役割分担の実態をご存じなのかな?
教育の地域格差の具体的事例をいくつかご存知であれば、こういう紋切り型の言い方はしないのではないだろうか。
市教委が旗を振って授業時間をつぶして過去問をやらせることは、もとより批判は免れないが、なぜ市教委や町教委がそういうことをしたのかまでしっかり調査して実情をつぶさに知るよすがにしていただきたい。

私塾がない地域の方が道内は多いですから、過去問を配るだけでは意味がないところも少なくありません。
まるで頭の固い裁判官のような物言いの文科大臣、これではわたしには親しみがわきません。(笑)

日本的情緒の代表である「惻隠の情」なんてかけらもなさそうです。文科大臣がこの有様では、この国の教育の未来が心配です。文科省の官僚の皆さん頑張ってください。
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<余談-1:定期テスト対策過去問はやらない> 27日11時半追記
 学力テストは生徒にか顧問が配られているので、わからない問題があれば質問に答えているが、定期テストの過去問は学校で配られたことがないので、取り扱ったことが一度もない。やる必要もないと考えている。普段使用している塾用問題集は学力テストよりも難易度が高く、これだけで充分にお釣りが来るから、それで満点とれないならそれは生徒の勉強の仕方が悪いかわたしの教え方が悪いということ。
 なにより、定期テスト対策に過去問を塾でやると、生徒たちのほとんどが考え違いを起こすだろう。そういうものをやれば点数が上げられると。そうではないのである、そういう目先を追うような勉強の仕方をすると、ふだんの学習が深いところへ届かなくなってしまう。ふだん、深いところまで考えていれば、学力テストよりもはるかに難易度が低い定期テストは満点に近い点数がとれる。なにより大切なのはふだんの学習のあり方なのだ。
 テスト後にできなかった箇所の質問には丁寧に答えて、関連する事項も含めて理解を促している。

 根室には定期テストの過去問を一生懸命にやる塾もある、それはそれで保護者と生徒自身の選択である。ニムオロ塾では今後も定期テストの過去問はやらない、それが弊塾の方針である。いま、8回連続で学年トップの生徒がいるが、2位との点数差は最初は1点とか2点だったが、回を追うごとに20点、30点、50点、70点と点差が開いていっている。勉強の仕方次第で、1年間だけでも結果に大きな差が出ることがある。できたら、高いレベルで何人もの子どもたちが競争してほしい。そうなれば、根室地域の子どもたちの学力が他地域に比べて高くなるだろう。五科目合計点で430点超ぐらいで学年トップ、そして2位以下は350点台というのはいかにも情けない。データを挙げて論じているので、弊ブログ#3276をごらん戴きたい。

*#3276 四月学力テストデータ分析: C中学校  Apr. 24, 2016 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2016-04-24


<余談:-2>
 オバマ大統領の広島訪問が決まった。デザイナー三宅一生が被爆体験を語り、オバマ大統領の広島訪問を要請していたことを2009年の弊ブログで採り上げている。
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約 863 件
初めて語る被爆体験 デザイナー三宅一生の生き方(上) : 特集 : 読売新聞 ...
www.yomiuri.co.jp/feature/.../20151214-OYT8T50111.html

2015年12月15日 ... (上)|(下)| デザイナーの三宅一生さん(77)が読売新聞の戦後70年企画の取材に応じ
、これまで日本のメディアにほとんど語ってこなかった自らの被爆体験について話しま
した。広島で育んだデザインへの志、ファッションに対す【特集】


ピカドン:三宅一生氏被爆体験について語る:ニムオロ塾:So-netブログnimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2009-07-16 

2009年7月16日 ... ピカドン:三宅一生氏被爆体験について語る 今日(7月15日)は東京も根室もお盆の中日
である。デザイナーの三宅一生(71)さんが自らの被爆体験についてニューヨークタイムズ
に寄稿した。日本時間でお盆の中日を寄稿日に選んだのは死者へ ...


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