右上、奥から3番目の歯が炎症を起こし、食事をするときに当たって痛かった。歯がぐらつくことを専門用語で弛緩動揺(チカンドウヨウ)というのだそうだ。それであたる部分をすこし削ってもらった。その部分で噛むと、それが刺激となりまた炎症が起きるから、いずれ抜歯になりますとの診断だった。

 東京聖蹟桜ヶ丘のH歯科クリニックで年に一度インプラントした歯のチェックをしてもらっている。その際に、H先生にどうしたものか聞いてみたら、レントゲンを撮って確認してくれた。炎症が起きているから早めに抜いたほうが良いとの診断。左上の一番奥の歯がクラウンをかぶせてある下側の部分が舌でさわると削れているようなので、それもチェックしてもらったら、こちらは内部が虫歯になっているから根室へ戻ったらすぐにかぶせ直したほうが良いとの診断。
 右上の奥から3番目の歯は根室で抜歯しておいて、次に東京へ来たときに治療することになった。圧力が大きいので二本ブリッジだともたないかもしれない。健康な歯を削って3本ブリッジという選択肢もあるが、2本で考えている説明があった。ちょっと厄介そうだ。

 東京にいたのは5日間、時間がないので東京での治療は無理なので、根室のF先生宛に治療すべき歯の状況を説明した「紹介状」を書いてくれたので、戻ってきてからF先生にお渡しした。
 そうして早速、左上一番奥の歯のクラウンを外したら、だいぶ虫歯が進行していた。かぶせなおして食事が楽になった。スキルス胃癌で胃を全摘したから、歯にトラブルがあると体重が減り、体力が落ちていくから要注意なのだ。

 右上奥から3番目の歯は舌で触ると亀裂が入っているのがわかる。地元の歯科医のF先生のところで左上の歯の治療をしている間に、食事中に欠けた。真ん中の部分が欠けて取れてしまった。
 外側が残り、抜歯がむずかしい。F歯科では月に一度北大口腔外科のドクターが来て、難易度の高い抜歯はこの先生がやってくれる。F先生は問題が起きるかもしれない治療は無理をせずに、口腔外科専門医にゆだねる。これは患者にとってありがたいことだ。2年ほど前に左上の親知らずをこの先生に抜いてもらったことがある。
 先週土曜日に口腔外科医が来て、抜歯をしてくれた。麻酔が効いてくると、1.5分程度で簡単に抜いてくれた。歯は縦に根元まで裂けていた。ぐらぐら弛緩動揺するわけだ。

 3年前にF先生にインプラント治療の相談をしたら、北大を紹介するという。インプラントは専用手術室が必要だ。自分のところではやらないとはっきり。高度なスキルの必要な治療は専門医を紹介するというのがF先生のスタイルである。歯科治療のおける「病診連携」のようなことを考えているのだろう。根室の開業医(医師・歯科医師)はそうしたネットワークづくりが実にお上手な方がいる。患者にとってはありがたいことこの上ない。

 東京で掛かっていた歯科クリニックのH先生は2年前ですでに500例を超えるインプラントの経験があり、ワイフがやっていたから安心してやってもらえた。
 東京の歯科医はしょっちゅう専門医の研修を受けて、最新技術の習得をしている。ときにはメーカのトレーニングを受けるために北欧まで行っていることもある。ほとんどの専門学会の研修会が東京で行われるので、新しい技術を導入し、スキルを上げたい歯科医にとっては東京は便利な場所だ。インプラントも歯科矯正もそれぞれ専門の「腕のよい職人」がいる。

 二本歯にトラブルがあったので、食事の量に影響した。体重が1.5kgほど減ったままだ。少し動いて筋肉をつけて、1.5kg取り戻したい。そういうこともあって今日は早朝サイクリングに出かけた。
 根室のF先生と、東京聖蹟桜ヶ丘のH先生に感謝・・・m(_ _)m

<余談>
 東京のH先生は札幌のご出身で北大歯学部卒なのだが、15年ほど前に話をしていたら根室が知床半島にあると勘違いされていた。わたしも行ったことのない道北は知らないところがいくつもある。網走や北見にも行ったことがない。行ったことのないところは関心も薄く、知識が不確かなもの。札幌から見たら、根室は遠い異国なのかもしれない。帯広・釧路経由で437kmある。東京⇒仙台が380kmだ。東京人で札幌⇒根室の距離が東京⇒仙台よりも大きいと思う人はほとんどいないだろう。北海道は案外広い。

 時代小説を読んでいると、道産子のebisuには西日本が実感としてよくわからない。ときに地図で確認しながら読むのだが、気候や風土の実感がないから位置がわかってもどこかふわふわ感がある。
 江戸の小説を読むときは江戸時代の地図があると便利だ。それを見ながら読んだら楽しみが倍になるだろう。日本橋人形町や日本橋本町、銀座に本社のある会社で仕事をしたことがあるから、それらの界隈は歩いて空気を吸ったので比較すべき実感がある。埋立地が広がったので日本橋界隈はいまとはまるで違う。よく遊んだ渋谷や新宿もそうだ。
 30年ほど前になるが神田三省堂に江戸時代の地図の複製が何種類か売っていた。


*#3048 早朝のサイクリング May 24, 2015 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-05-24



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