生徒が久しぶりにきた。修学旅行・根室管内のスクールフェスティバル・科学の甲子園地区大会と忙しかったという。
 どこでやったか聞いたら、
「釧路」
 成績は?
「先生、湖陵高校理数科に勝ちました」
 ほう、快挙だな。

 根室高校のメンバーは男4女2の混成チーム、科学の甲子園に女性とが混ざるのは珍しい。修学旅行と科学の甲子園で釧路湖陵に勝利と、しっかりいい思い出をつくれたようだ。

 管内の高校でスクールフェスティバルというのも時代が変った。こんなことは団塊世代のころはやれなかった。
 根室高校と当時は明昭高校という私立の高校があった。大徳寺の境内にあったが、その建物はいまもある。明昭高校生徒会と交流をもったら、学校側からは警戒された。この当時は公安関係も高校生の動きをマークしていたようだ。
 明昭高校生徒会長は市議のKさんだ。

 管内のスクールフェスティバルが開ける、いい時代になった。昔はリスクを抱えていろんなことをやった、そういうなかでどこまでは大丈夫だという感覚も研ぎ澄まされた。いまの高校生はそういう機会を失っている。安全すぎる状況はじつは危ういのかもしれない。

 昔の子どもたちは流氷に乗って遊んだ。岸近くでもひっくり返ったら危ない、そうしたちょっと危険な遊びを通して学べるものはけっして少なくなかったし、人生の海を泳ぎきるのに必要な何かを得られた。

 6人のメンバーの一人は、中3の2月に、ニムオロ塾恒例の東京都立数学入試問題特訓ではじめて90点を越えた生徒である。入試直近の2ヶ月間にびっくりするほど力が伸びた。高校生になってからも数学と物理でいい成績をとっている。
 地元に残る生徒だから、30年後に期待している。心根がまっすぐで基礎学力のしっかりした大人になるだろう。こういう人材を数人根室に残せれば、東京を捨てて11年前にふるさと根室へ戻ってきて私塾を開いた甲斐があるというもの。
  根室の現状は変えられなくても、生徒を育てることで未来は変えられる、それがわたしの役割かも知れぬ。


 釧路湖陵高校理数科偏差値67
 根室高校普通科偏差値   45

 偏差値には大きな開きがあっても、トップクラスは湖陵高校理数科と遜色なしということが証明された、今回は根高の勝ち。

 いやあ、すごい、6人の根室高校生よくやった、快挙に喝采。


*「科学の甲子園」
http://rikai.jst.go.jp/koushien/




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