#2025で根室の水産加工場の家事をとりあげたが、犯人が逮捕されたと生徒から聞いた。テレビニュースでみたと、生徒が数人年齢と名前まで挙げた。

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北海道警察
http://www.police.pref.hokkaido.lg.jp/info/soumu/dekigoto/rirekidate/24-07-24.html

11 現住建造物等放火被疑者の逮捕(根室署)
  根室署は24日、根室市内の会社において、放火した水産加工員の男(○○歳)を現住建造物等放火で逮捕した。

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 この火事では幸い死傷者がなかった。20代の社員が身分をアルバイトに切り下げられて恨みに思ったようだ。同僚らにたびたび処遇についての不満を漏らしていた。
 この人は放火犯が重罪であることを知らなかったのではないだろうか?
 放火は重罪である。以下に刑法の放火に関する罪刑規定を記す。

第九章 放火及び失火の罪

 (現住建造物等放火)
第百八条 放火して、現に人が住居に使用し又は現に人がいる建造物、汽車、電車、艦
船又は鉱坑を焼損した者は、死刑又は無期若しくは五年以上の懲役に処する

 知らなかったのなら気の毒な気がする。身分が社員からアルバイトに落とされて放火をしたら、殺人罪並みの重罪なのである。知っていたらもっと穏便な方法を考えたのではないだろうか。
 知らなかったではすまないから、この程度の勉強はしておいたほうがいい。法律の条文くらい読んで理解できる基礎学力を高校卒業時には身につけておくことを勧めたい。放火が殺人罪並みの重罪であることはほとんど一般常識の範囲と考えよう。

 ところで、社員からアルバイトになると時間給だから休みの多い8月や正月、冬の仕事の少ない時期は給料が減る。もちろんボーナスもなくなる。本人にとってはショックだっただろう。
 何より堪えるのは社員とアルバイトの身分格差である。アルバイトへは社員が仕事の指示をする。アルバイトは一方的に社員の仕事に指示に従うしかない。それまでの社員同士の関係が「社員とバイト」の関係へと変わった。

 こういうときに、どこが悪くて社員からバイトへ変更になるのか具体的に話してやれる上司がいれば将来への希望がもてる。どうすれば社員にもどれるのか具体的に話してあげられたら、絶望せずにすむ。
 あるいは酒を呑みながら話しを聞いてあげられる人が誰かいればストレスのはけ口になったかもしれない。周りにそういう人がいなかったのだろう。

 一般に職位があがるほど、仕事はもちろんしっかりしなければならないが、部下の管理も大事な仕事になる。部長や役員クラスになると自分の仕事は勤務時間の3分の2以下ですませ、社員や準社員などの相談にのる時間が増えてくる。仕事が終わった後も週に1~2回くらいは飲み会で仕事の報告やアイデアや愚痴を聞くことになる。三分の二くらいは話しを聞いている。肯(うなず)くだけでも共感や連帯が生まれるから、案外そうしたことは大事なのだ。
 報・連・相をしっかり受けていると、だれがストレスを感じているかはわかるものだ。順繰りに話しを聞いてやればいい。よほど深刻なものでない限り、話しを聞いてやるだけで本人は楽になっている。全部はムリでも、三つに一つくらい選んでなんとかして努力してやるだけでもお互いに気持ちよく仕事ができる。

 人の管理は大事だ、とくに条件が悪くなるときは要注意で、そのあたりをきちんとマネジメントできるかどうかで仕事の能力がわかる。いいケース・スタディになるだろう
 この会社にが関係している経済団体はこれを具体的な事例として人事管理のしかたについての勉強会をやってみたらいいのではないか。
 事件が起きてからでは遅い、次の事件が起きないように具体的な対処法を学ぶべきだ。狭い根室だ、知っている会社や、顔見知りの人が関係していたら辛いから、こんなことが起きないように努力しよう。

(名前と年齢がニュースで流れてたが、ブログでは実名は挙げないし、年齢も「20代」としか書かぬ)

*#2025 根室の水産加工会社で3度の火事:放火の疑いアリ  July 24, 2012 
 http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2012-07-24

 #2028 水産加工場 放火事件の顛末  July 27, 2012 
 http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2012-07-26-1

 #2040 不可解な寄付 :被災企業が根室市に400万円寄付?  Aug. 5, 2012 
 http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2012-08-05




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