日曜日だからワイフと暇つぶしに野鳥を観に出かけた。ネイチャーセンターの反対側のところでエゾシカが100頭ほどの群れをなして草を食べている。春国岱のレストラン、レイクサンセット付近では丹頂鶴が3羽いた。道路に車を止めて何人か見ていた。温根沼にも凍結した沼の上を十数頭の鹿が歩いていた。道路の路肩付近まで出てきて草を食べる鹿もいる。5頭~十数頭の群れはあちこちにいるから、ずいぶん増えているように感じる。

 スワン44へ着いたのが2時20分くらいだった、コーヒーを飲みながら凍りついた春国岱にいる大鷲やオジロワシを観察しようと思ってレストランに入ろうとしたら14:00がラストオーダーとなっていた。営業時間は4時までなのにずいぶん早いラストオーダーだ、冬は客が少ないのだろう。これほど眺めのいいレストランはめったにないから、根室へきたらスワン44で食事をするかコーヒーを飲んで眼前に広がるラムサール条約の春国岱を眺めてほしい。
 お客さんが3名テーブルについて双眼鏡で春国岱を見ていたので、念のためにレストランの人に声をかけて確認してみたが、やはり営業は終わっていた。しかたないので、ソフトクリームを食べながら2羽いた大鷲を双眼鏡でしばらく見ることにした。鹿が3頭向こう岸からこちらへ渡ってくるのが見える。氷が薄いところがあるのではと心配になる。氷が破れたらなかなか這い上がれないから、はらはらする。

 スワン44には大鷲の剥製があるが、これは珍しくオジロワシに似た色だ。肩のところが真っ白なのが大鷲である。尾はどちらも白い。双眼鏡の中に見えていた2羽の大鷲はカラスのように黒く見え、肩のところが真っ白で目立っている。
 スワン44からの視界内には3羽しかいないので、帰り道で道路端に車を止めて観ようということになった。
 レイクサンセットの近くに車を止めて双眼鏡で見たら、オジロワシが20羽ほど雪の積もった海氷上にいる。どういうわけか大鷲が1羽だけ混じっていた。これも色は黒で、肩のところが真っ白。オジロワシはトンビのように茶と白のマダラ色をしているのであまりきれいではない。クァカッカと鳴き声に特徴があるが鳴き声では大鷲とオジロワシの区別はつかない。足も嘴も大鷲はずっと黄色が強い。
 ときどき、オジロワシが数羽飛び立つが飛び方にも特徴がある、体が重いのか海のエイのように羽を大きく上下にひらひらさせながら飛びあがる。高いところから餌を見つけたときは、落ちるように高速で滑空してくる。トンビは少し小型で、羽を動かさずに気流を上手に利用して滑空するように飛ぶ。羽に比べて胴体が小さいのでそういう省エネ型の飛び方が可能なのだろう、羽をあまり動かさないので色は似ていてもオジロ鷲とトンビを見間違うことはほとんどない。

 スワン44に貼ってあった資料によると春国岱・温根沼で大鷲が300、オジロが150羽確認されているという。でも渡り鳥だからそのうちいなくなる。
 桂木海岸付近でも、毎日大鷲やオジロ鷲をみることができる。ワイフは散歩がてらにこれらの鳥やエゾシカ、キタキツネを見ることが多い。

 根室は自然の宝庫だ、全国で暇をもてあましてオジロ鷲や大鷲を観たい人は根室に野鳥観察にいらっしゃい。

 帰り道、3月いっぱいで店を閉め、札幌の桑園に引っ越すというケーキ屋さん(シラサキ)でケーキを買ってきた、食べながらキーボードを叩いていると、部屋にコーヒーの香りが広がって心地よい。
 ワイフはまた散歩に出かけた。1日1万歩が目標値だそうで、雪道でもよく歩く、「消耗品?」の万歩計は3個目。年間2000kmほども歩いている。歳をとると1万歩歩きたくなるものらしい。そういえば昨年亡くなったお袋も徘徊するようになる2年ほど前までよく散歩していた。ドキッ。


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