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#1867 根室に市議はいるか?:市立根室病院の赤字脱却焦点 Mar. 4, 2012 [26. 地域医療・経済・財政]

 定例市議会がはじまっている。北海道新聞根室地域版の3月2日の記事を紹介する。よくまとまっていて、増え続ける病院赤字と予算案のデタラメさが俯瞰できる。


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病院の赤字脱却焦点
  今日から定例市議会
   医師確保策も議論

【根室】新年度予算案などを審議する第1回定例市議会が2日開会する。一般会計予算案(歳入歳出164億7500万円)では、病院会計への繰入金は当初予算として過去最高の13億5846万円を計上しており、市立根室病院の赤字体質の脱却が論議の焦点の一つになる。常勤医師は4月から本年度当初に比べ2人減り、12人体制になる見通しで医師確保対策も議論されそうだ。(栗田直樹)

 市立病院は経営難が続いており、市は赤字状態の病院会計へ一般会計から毎年繰入し収支を均衡させている。
 新年度も繰入金は本年度当初比2億3516万円(21%増)。繰入金には新病院建設のため市民寄付(1億1977万円)が含まれ、これを除いた実質増は1億1539万円になる。
 繰入金の増加は、医業収支の悪化が予想されるため。昨年4月に常勤2人だった整形外科医が今年4月から常勤1人になることから、入院・手術件数の減少を見込む。
 さらに、麻酔科医1人が一身上の都合を理由に3月いっぱいで退職。4月からは必要に応じて以下系大学の支援を受ける方針。新年度当初の常勤医師は本年度の14人から、08年の年度途中以来となる12人に縮小する想定だ。
 懸念されるのは、当初予算に計上した繰入金の額が決算段階で最終的に膨らむ点だ。08年度以降では、繰入金の決算額は当初予算を2億~5億円以上オーバーしており、本年度は最多の13億8010万円になる見込み。
 来年1月には新病院オープンを控えており、病院事務局は「常勤医師15人体制の目標に向け、引き続き医師確保に全力を挙げたい」と話す。

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【ebisuのコメント】
 新聞には「根室市の一般会計から病院会計への繰入金」の棒グラフが載っている。「当初予算額」と「決算額」が反対になっている色の濃いほうが当初予算額で、薄いほうが決算額である。うっかりしたのだろう、新聞は一発勝負だから、チェックがたいへんだ、たまには間違えても仕方がない。記事の内容はしっかりしている。

 記事をみると、病院建設のための市民寄付が繰入金に使われるようだが、これについては説明が必要だろう。病院の赤字穴埋めに使われるようにも誤解されかねない。寄付する人たちは建設のためにお金を拠出したのであるから、常識的に考えて病院経営の赤字穴埋めに使うわけはないだろう。常識のある市議がいれば説明を求めるだろうが、病院のホームページ上で丁寧な説明をして感謝の言葉を載せたらいいのでは?

 外科医が一人体制になり、麻酔科医がいなくなるのに、来年度のほうが今年度決算額よりも赤字が少なくなるというのはおかしな話である。例年のごとく2億円以上の追加予算を組むことになるのではないだろうか。記者と同じ懸念をebisuも抱く。
 たかだか20~25億円の範囲の売上なのに当初予算赤字と決算赤字に2~5億円も差異が出るということ自体がおかしい。売上が1割以上もショートしたら上場企業なら担当役員は責任を問われる。おかしいものはおかしいと言わなければだめだ。毎年、市側の予算に市議全員が賛成するから、市側はツケ上がり好い加減な予算組みをする。
 常識のある市議が一人でもいるなら、市側提案の予算修正を求め、市側が修正に応じなければ予算案に反対を表明すればいい。はて、そういう市議はいるだろうか?市政チェック機能を果たせないなら市議会も市議もいらぬというのが道理。
 ふるさとの町のためにデタラメな予算案に市議会で反対を表明できるかどうか、市議全員の勇気が試されている。市議としての(市政チェック機能を果たす)職務をまっとうすることはじつはたいへんに勇気の要ることで、だれもやらなかったことだ。

 医師確保が困難になっているのは、バランス感覚を欠いて安易な医師確保策に走った結果ではないのか。札医大へ過剰に期待をよせたツケが回ったのだろう。旭川医大が撤退したたいへんな時期に陣頭指揮をしてがんばってくれた前院長に対しても失礼なことがあった。根室は何度か重要な局面でキーマンである医師に心ない対応をしている。ブログのコメント欄にもあったが、出入り禁止となった医局もあったようだ。他にも新聞種になった具体的な問題があった。道内の医師の間で根室の評判は芳しくないのは、いままでの乱暴な運営のツケが回っているのだろう。もう秘密主義はやめにして、正々堂々とビジョンを語り、地域医療の未来を市民とともに切り拓くべきだ。
 赤字の部分を見てもらいたい。「医師確保に全力を挙げたい」、市長も似たようなことを常々市議会で言っている。全力を挙げて医師確保に札幌出張を繰り返し、新聞ダネになった前々事務長がいた。仕事のできないものはよくこういう愚にもつかぬ抽象的な台詞を吐くが、係長ではないのだからもっと仕事に責任をもった発言をしたらいかが?いつまでに何をどのようにやるのかの説明はひとつもない。歴代事務長の仕事のレベルはお粗末、仕事を担いうる人材が市役所にいないのか、それとも単に市長の人事が悪いだけなのか。類が友を呼んでいるような事務長人事と評する人もいた。
 自分の職務に忠実に、「売り手よし、買い手よし、世間よしの三方よし」、仕事は正直に誠実に楽しくやろう。市民に説明できないような仕事のやり方はするな。

*#1881 常勤医12名で赤字は15億円超に拡大か? Mar. 15, 2012 
 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2012-03-15-1

 #1867 「根室に市議会はあるか?:市立根室病院の赤字脱却焦点」 Mar. 4, 2012 
 http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2012-03-04-2

 #1856 「活性化「なりふり構わず」:北海道新聞根室地域版より」 Feb. 25, 2015 
 http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2012-02-25

 #1855 「一般会計2.4%増164億円(根室市予算案) :北海道道新聞根室地域版より」 Feb. 23, 2012 
 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2012-02-23

 #1812 「インチキ公営企業会計基準廃止:民間基準の適用」 Jan. 23, 2012」
 http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2012-01-23-1#comments

 #1799 「市立根室病院事業会計11.7億円の赤字:"広報ねむろ1月号"より」 Jan. 8, 2011 
 http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2012-01-09

 #1773 「膨らみ続ける市立根室病院赤字(北海道新聞より)」 Dec. 15, 2011 
 http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2011-12-15

 #859 「杞憂(5) 市立根室病院赤字2368万円の嘘」 Jan.10, 2010 
 http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2010-01-10




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コメント 37

事情通

H市議のブログを見ていて、最近の市立病院からの医師離れの原因について、「医師招聘問題はデリケートなので」を理由に明らかにしていません。質問者に対して市長のお題目を復唱するばかり。少しは骨の有る市議だと思っていただけに、正直裏切られた思いです。「ブルータス、お前もか」。
原因を市民に明らかにせずに「鋭意検討中」などと言っても片腹痛いだけですね。要するに、「お前らは黙っていろ。俺達が何とかする」。そう言って何年もが過ぎ、もはや折り返し点を過ぎてしまっています。ゴールには新病院が輝いていますが、果たして何人のランナー(医師)がゴールに辿り着けるのか。
by 事情通 (2012-03-04 23:41) 

ebisu

いろいろ関わりがあるでしょうし、孤立することになるので口が重くなるのでしょう。すこしは気持ちが理解できます。

知っている情報を開示することや医師招聘問題を採り上げることはルビコン川を渡るに等しいですから、市議はどなたもそういうことをしない。市長も病院も敵に回す覚悟が必要です。もちろん他の市議の方々もね。そういう強心臓の市議は根室にはいないでしょう。釧路にはすくなくともお一人はいらっしゃるようです。(笑い)
かくて市議会と市長の蜜月は続けられ、根室の町は衰退へまっしぐらということになるのでしょう。

しかたないのですよ。
いろいろ資料を作りブログでアップしてくれるだけで充分と思っています。

とめようがありません、なるようになります。
by ebisu (2012-03-05 00:01) 

ebisu

見ていて御覧なさい、来年度予算案も無修正で一人の反対もなく市議会を通過しますから。
これはもう見事なものです。
市議会あって市議会ナシ。
市議20人いて、市議一人もなし。

戦後67年なのに戦時中の体制翼賛会そのものです。
民主主義、議会政治の形骸化がここまで徹底してしまうと町は衰退するしかありません。
夕張市の市議会も似たようなものだったのでしょう。
by ebisu (2012-03-05 00:08) 

もやしさんま

昔竹下内閣のふるさと創生資金をもらって宝くじを買っていた自治体があったのを思い出しました。根拠も示せずに現実的でない収支の予測をしていられるなら、いっそ市の予算から3千円を宝くじ購入に充てて5億円当たるドリーム予算を立てても良いんじゃないでしょうか
by もやしさんま (2012-03-05 00:22) 

おもし蟹

「新病院=ゴール」と思っている人が多いが、実際は新病院開院がスタート地点だと思います。
今まで、医師招聘の失敗理由として1番の理由として上げられている病院の老朽化が解消されるのだから、これで更に医師招聘に失敗するのであれば、別の問題が原因だと判明する。

議員の中でもこの点は理解しているはずです。

ただ根室は村意識が高いため、極小数の意見は消されていきます。それが正しいことであっても・・・。
それだけこの根室は腐敗しているのかもしれない?

そもそも新病院の施設見学会が3・11に実施するのは、正直情けないと思う。
市長や議員たちは、3・11という日をもう忘れたのか?
去年のあの悪夢を・・・
少しでも意識があれば、この日は避け、市役所関連での防災点検などを実施するべきだと思う。
by おもし蟹 (2012-03-05 08:50) 

ebisu

もやしさんまさんへ

同じくらい好い加減な宝くじ購入の「ドリーム予算」ですか、ほんとうにそれくらいバカバカしいことを毎年やっていますね。

大の大人が、不正直・不誠実な仕事をして、議員も市職員も己の職務をまっとうしない。

それぞれ一人ぐらいしっかりした人がいてほしい、予算審議は人材不足を絵に描いたようなものです。
by ebisu (2012-03-05 10:04) 

ebisu

おもし蟹さんへ

3月11日がたまたま日曜日だったということでしょうね。
ウィークディよりは日曜日の方が都合がいい人が多いでしょう。でも、日曜日に仕事をしている人も少なからずいますから、公開日を2日間設けるべきだったのでしょうね。

医師招聘に係わる問題は、誰が何をしてしまったかということになるので、知りえたとしても具体的な事情はとても公にできるものではありません。
直接それらを担当した人たちの責任問題になりますから。
仕事のできない者たちが権限を恣意的に振り回し、次々にしっさkを重ねて、付けは市民へ回ってくるのが根室の構図です。

いずれにせよ、病院が出来上がっても建物が新しくなったということ意外は何も事情は変わらなければいいのですが、診療所にならないことを祈ります。

新しく来た看護師さんが複数辞めになった話も聞こえてきています。病院内部のマネジメントにも改善すべき問題がありますよ。何にも手がついていません。
管理職の皆さんは謙虚に正直に誠実に仕事をしましょう。
なぜそうなるかははっきりしています。そういう風土があるのは…言わずもがなでした。
いくらでも内部改善できることは見つかります、そこから手をつければ上のほうも好い加減な仕事ができないなります。

病院建物の除却に約2.8億円損失が出ますが、これは資金の流出を伴わないので繰入金には関係なし。減価償却費が1.5億円は増えるでしょうから、毎年15億円ほども赤字の穴埋めを一般会計からする必要があるでしょう。
市長が数年前にやった赤字特例債の償還で毎年1.5億円ほど病院経営にマイナス影響が出ています。償還が終わるまで続きます。損失の繰り延べ、問題の先送りはしてはならないのです。次の市長が処理しなければならないことになります。
by ebisu (2012-03-05 10:34) 

おもし蟹

ebisuさんへ

私も1日だけの公開ではなく、公開は3・18~20でやるべきだと考えます。
ただ3・11はあの震災からまだ1年という日であるため、少なからずこの日を選定した方達は、あの震災をどのように考えているのでしょう?
by おもし蟹 (2012-03-05 10:46) 

ebisu

おもし蟹さんへ

考えていなかったのだろと思います。

漁業関係者は被害にあったところもあるので他人事ではないでしょうが、市の方はそうではなかったでしょう。
被災地の応援に病院から人員の派遣がありましたが内容を見て大丈夫?と心配になりました。
市内ではいろいろと噂を聞きますが、これも書くのをはばかる内容ですので、コメント欄ですらよしておきます。
武士の情けかな。

震災はしょせん震災にあわなかった者には実感がないのだろうというのが正直なところかもしれません。だからこそ想像力を働かせて共感するということが人間らしさなのでしょう。





by ebisu (2012-03-05 11:08) 

事情通

おもし蟹 さんへ

主に旭川医大の医師たちは医局命令での赴任ですので、根室の老朽化した病院建物(hard)は関係有りませんでした。
しかし彼らの大半が引き揚げた後に新たに根室に就職してきた医師たちは、一部が道の地域医療支援(札医大)での赴任以外は全てフリーで来ています。つまり彼らはhardの悪さは納得の上です。勿論他病院に比べて破格に良い年収が大きな魅力ではあったろうと思います。では彼らが次々に根室から去って行った原因は?
その原因(水面下では関係者は皆知っています)を放置したままhardを新しくしても、医師はますます減少します。医師数と言うsoftが減れば新病院と言う折角のhardもただの”60億円の無駄箱”に成ってしまいます。ですから敢えて小生は「ゴールに新病院が有る」と否定的に書きました。つまり夕張と同じ終焉です。決して新病院は”希望のスタート”では有りません。


by 事情通 (2012-03-05 12:35) 

おもし蟹

事情通さんへ

私も病院開院がスタートが”希望のスタート”だと思っていません。
ただこのままだと確実に夕張と同じ終焉へのスタートになります。これを理解している議員さんはいるのかが心配です。

医師が去る原因は、ほぼ人間関係でしょうね。
HARDや給与面でなければ、これしか原因が思いつきません。
初回の書込みにも書いていますが、根室は村意識が高く、未だに村八分みたいな環境が作り出されています。
医師もこのような環境に適合するのが難しいのかもしれません。

一度でも根室外で生活すると、根室の異常性が目についてきます。きっと去る医師たちは同じことを思っているのかもしれません。
by おもし蟹 (2012-03-05 13:04) 

事情通

おもし蟹 さんへ P.S.

医師がその病院に留まる”要素”は幾つか考えられますが、やはり最大の要素は”医師としての仕事のし甲斐”です。つまり自分も患者さんを治そうと頑張り、また患者さんも医師に感謝してくれる環境です。そして病院内全体が楽しい職場であることも重要です。
病院は多くの家族(スタッフ)の住んでいる大きな一軒家です。勿論その家は新しく近代的であるに越したことは有りません。しかし「暖かい家庭」の条件には必ずしも新しいhardが必須ではありません。古いhardでも幸せな家庭は幾らでもあります。つまり家庭の幸せは構成する家族と言うsoftに因るわけです。そしてその家族皆を頑張って幸せに導くのは家長の務めです。その家長が家族皆を慈しまなければ家庭は暗く成ります。家族は次第に家に帰り辛く成り、或る者は家出するかも知れません。一人抜け、二人抜け・・・そしてやがて家族は崩壊します。


by 事情通 (2012-03-05 13:21) 

事情通

因みに、市立根室病院は確かに建物はもはや最悪ですが、医療設備に関しては少なくとも市立病院の標準以上に揃っています。ですから贅沢を言わなければ医師はそこそこの診療が出来ます。その意味からも、hard(建物・設備)が医師が辞める大きな原因ではないと思います。
日常的なことを言えば、医師住宅も院内の食事もまずまずですし、市民の医師に対する扱いも好意的だと思います。


by 事情通 (2012-03-05 16:50) 

ebisu

事情通さんへ

ありがとうございます。

(市立根室病院のフィリップスのX線CTは導入当初は道東No.1だったのではないかと想像します。何打こんな装置がここにあるのと驚きました。ボロになった病院とは実に不釣合いでした。画像が鮮明なのとなにか他の社のX線CTにはない機能をもつ特徴のある装置だったはずです。高かったでしょうね。
同じ頃私の入院した釧路医師会病院では東芝製の装置を購入しています。)
by ebisu (2012-03-05 22:29) 

業界雀

最初、東芝、GE、フィリップスの3社が候補と成り、まずメンテ・価格の関係でGEが落ち、東芝対フィリップスとなり、スキャン時間が短い利点で小児科に向いている点と心臓の血管造影に優れている点で循環器が押し、結局フィリップに決まったようです。しかし当時は既に128列の最新鋭CTが世に出ていてその下の64列も道内の幾つかの大手病院に導入されていました。私立根室の物はそれよりも性能が落ちますが、根室ではこれで十分で新病院にも持って行けると判断したようです。因みにCTの購入はリース契約です。
by 業界雀 (2012-03-06 08:51) 

もやしさんま

医師を招聘する側に本当のデリカシーがあるのなら、病院の医師は辞めないし来るでしょう。デリカシーで情報を封印すると招聘工作費が招聘担当者の機密費になりかねません。政権交替のとき官邸の金庫が空だった事を思い出します。公費には領収書のいらない出費はあってはなりません。



by もやしさんま (2012-03-06 10:02) 

ebisu

業界雀さんへ

解説ありがとうございます。
検査を受けに行ったときにCT担当の技師さんに、フィリップスとは珍しい、普通は東芝かGEかHPでしょう、これは性能よさそうですねと言ったらうれしそうな顔をして、性能を説明してくれました。

リース契約であることは承知していましたが、あるとき病院の決算書をみたら附属明細書には載っていませんでしたね。ルール違反です。
by ebisu (2012-03-06 11:00) 

ebisu

医師招聘での機密費はあるのでしょう。公式ルートで問い合わせたらもちろんないというでしょうね。

札幌出張を繰り返し、援助交際サイトから高額請求が来てバレテお辞めになった事務長さんがいましたが、公私混同のツケはは携帯電話料だけではなかったのかもしれません。電話料よりも別の支払いの方が多かったでしょう。(笑い)
ご指摘の"機密費"は霧の彼方ですね。お金は人を狂わせます。

デリカシーの問題は信頼関係と言い換えてもいいかもしれません。それが損なわれたら寄り付く人はそういうレベルの人が多くなっていきます。高額報酬だけしか目に入らなくなります。

by ebisu (2012-03-06 11:17) 

事情通

市長直属の医師招聘対策室には機密費が有ったようです。また公用の携帯電話で出会い系サイトで遊んでいた前々事務長の話は有名ですが、これは札幌のタクシー運転手から聞いた話ですが、公用で札幌に行く事務長クラスは「俺は〇〇病院の事務長だ!」と態度が大きくて「ど田舎の病院の事務長ふぜいが・・・」と失笑を買っているとか。恥ずかしい限りです。

by 事情通 (2012-03-06 12:41) 

ebisu

たかが200ベッド弱の小規模病院の事務長がそんなに偉いと勘違いするのですから、世間が狭いですね。根室から出たことがなかったのでしょう。お気の毒です。
by ebisu (2012-03-06 22:59) 

名無しの権兵衛

機密費ではありませんが、市立根室病院には全国でも珍しい制度が有ります。それは、月に2回まではその医師の地元に帰省する費用を市が公費で負担すると言う制度です。その内容は主に交通費の飛行機代で、大体一人の医師あたり年に80~90万前後でしょうか。この制度、本来は他院よりもかなり高給な年収の医師に、しかも帰省と言う私的な行為にそこまでするのかと言う批判が出て当然なのですが、実はこれには経緯が有ります。
かって根室に赴任してきた医師が、毎週末公費で札幌に帰省させて欲しいと言う条件を出してきました。勿論それは受け入れられません。しかし市側はどうしてもその医師が欲しかったのでしょう。月に2回までは公費を認めると言う妥協案で決着しました。そうなると一人の医師だけ特別にと言うわけには行きません。そこで他の医師にも同じ待遇を与えることに成りました。勿論医師個人の帰省と言う私的な行動に公費を使うので「医師の地元での医療情報収集活動」と言うもっともらしい名目を付けました。また、「根室は如何に医師を大切にしているか」と言う全国への宣伝にも成ると考えたわけです。それ以後医師招聘の際の切り札に使われて来ました。つまり帰省を願う医師にとっては年収が80~90万上乗せされた形に成りますので、とにかくこれは是非はともかく好評でした。しかしこれにも問題が無いわけではありません。通常公的な病院では医師が公用で出張となれば、交通機関は飛行機、空港までは公用車乃至営業車が普通です。全てに公用車が使えれば問題無いのですが、どこでも公用車の台数はあまり有りません。そこで営業車と言う事に成りますが、根室の場合は中標津空港か釧路空港まで1時間半~2時間掛かります。営業車代も半端ではありません。中標津空港でも契約しても片道2万はするでしょう。その中標津空港に三々五々医師が営業車で行けば、大変な経費です。それでも同じ便なら数人で同乗して行けば、せめてもの節約に成りますが、院内でも仲が悪い医師同士だと別々の営業車で空港まで行ったなどの噂も有りました。それを認める病院側も病院側なら、それで構わないと思う医師も医師です。貴重な根室市民の血税だと思い至る素振りも見られません。
ただでさえ市立根室には札幌や旭川からの出張居や当直医が入れ替わり立ち替わりやって来ます。そして拙いことに、根室の場合は交通に時間が掛かるので、実際には1日の仕事でも前日から根室に入るために2日分の支払いに成ってしまいます。そして空港~病院間の営業車代です。そのため、湯水の如く市民の税金が流れ出て行きます。「それは必要経費なんだから」で済ませられる問題なのか・・・。同じ過疎の道東の病院と言っても、根室は中標津や別海より遥かに大きなハンディを背負っている事は確かです。
by 名無しの権兵衛 (2012-03-07 01:21) 

うろうろDr

市立根室病院に興味を持ち、Yahooで”市立根室病院医局”を検索してみると6番目にこのブログにあたりました。
あらためてHPのマイカテゴリーから病院関係情報を読んでみると状況がよくわかります。
医師の退職は家長と家族のように強い血縁で結ばれている家出とは異なります。
医局と縁の薄い長に問題があり医師が退職するのが本当の実情であれば難しい病院ですね。
事情通さんのコメントを話半分で読んでも、問題山積のようです。
しかしコメントのみで理解できないのは、本当に長に問題があり医師が退職するのであれば、なぜ責任問題が発生せずに、町は長を放置しているのでしょう?
医師退職は事実、長に問題ありも事実、しかも地域医療は危機に瀕している、とすると相容れない両局面が長期放置されていることが不思議に感じました。
話半分と言うことでしょうか?
まーとりあえず難しい病院のようですね。
ありがとうございました。
by うろうろDr (2012-03-07 01:35) 

NO NAME

旭川医大からの最後の長の人柄で各医局派遣の医師はがんばっていたのに、長が町(本当は市ですが)に愛想をつかして、みんなを引き連れて出て行ってしまいました。そんな町です。

昭和50年代に北大が出て行った後、東京医大、旭川医大、札幌医大と派遣大学がころころ変わっています。北大が出て行った理由は、根室市が北大に研究協力費を出していることを一方的に公表したため、市と大学の信頼関係が崩れたため。

東京医大は根室市が一方的に契約を打ち切りました。病院長を含め医師は全員1年契約の嘱託職員であったため契約満了で終了となりました。

新病院は現地立て替えになったため、移転新築ではないので、新病院開院時点では医師充足率100%は必要ないので、道庁も無理して札幌医大に医師派遣をお願いはしないでしょう。移転新築であれは開院時点で医師20名以上は必要でした。
by NO NAME (2012-03-07 06:44) 

事情通

うろうろDrさんへ

話半分ではありません。話全部です(笑)。だから問題が何も解決しない・・・と言う事です。

因みに、NO NAMEさんが仰る旭川医大の引き揚げの件ですが、根室市に愛想が尽きて皆を引き連れて出ていったと言うのは正確ではないようです。確かに市側は引き揚げが決まった彼を引き留めませんでしたが、彼の旭川医大1内での教授との個人的問題で(つまりは医局命令)で引き揚げたに過ぎません。彼が根室から出て行く1年前には既に旭川医大第一内科の撤退は決まっていたようです。実際彼は根室の後旭川医大系列の富良野協会の副院長、そして院長に成っています。

結局問題は、歴代の院長と市側との意志の疎通が無かったことにあるようです。と言うか、医師(医局)のことを全く分からない(まあそれは当然ですが、しかし理解しようともしない、医者は札束で頬っぺたを叩けば幾らでも集まる!)と考えている経営者である市側(市長)は、時として医師であり現場責任者である院長を無視して勝手に裏で動くようです。その有名な例は、アエラにすっぱ抜かれた「医師の確保を政治家に頼み込んだ」一件です。あのお陰で各大学の医局はかなりの迷惑を被り、教授の間に根室対する怒りを招いたと聞いています。
それ以後、市側は急速に札医大に接近するように成りました。何故なら札医大から現院長が根室に赴任した際に、僅かな医師では救急当直も出来ないと母校から日替わりで次々に当直要員や出張医を呼びました。それで市側は今後は札医大がバックに付いてくれると期待したのでしょう。かなり”強引”に札医大路線を開始しました。その結果、病院人事や医師招聘にも様々な問題を起こし現在に至っています。

これを読めば、地元の方には思い当たる節が多々有るかと思います。
by 事情通 (2012-03-07 09:58) 

NO NAME

うろうろDrさんへ

東京医大から旭川医大になって変わったことは、

(1)医師の身分が嘱託職員から根室市の正職員になったこと
(2)常勤医師の当直料が道内の市立病院にあわせて2万円となり、従来の1/4になったこと
(3)常勤医師の派遣大学が北大と旭川医大の2大学になり、非常勤医師の給与が大学ごとに別々になったこと。北大の小児科は1日で12万(税込み)、産婦人科は2泊3日で25万(手取り)などから、いずれも1日で12万(税込み)に統一されました。移動日を含み暦日で計算されますので、2泊3日は3日となります。旭川医大は1日で教授9万4千から医員7万3千などでした。前日移動、当日診療、翌日移動だと診療1日ですが3日分の給与となっていました。

こんな病院でした。
by NO NAME (2012-03-07 12:33) 

ebisu

うろうろDrさん、事情通さん、NO NAMEさん、

それぞれご自分の意見や分析をお寄せいただきありがとうございます。

わたしはすっかり聞き手になってコメントを楽しませていただいてます。
by ebisu (2012-03-07 15:00) 

一市民

色々な方がかなりリアルなコメントを書かれていますね。市立根室の最大の欠点は院長は飾りに過ぎないと聞いて居ます。全ては市(市長)がコントロールしているため、採用者の条件も公平性が疑われるケースが有るようです。勿論それらの情報公開など出来るわけも無く、議会も知ってか知らずか何も議論せずお手盛りシャンシャン。どうしましょう、Ebisuさん!?
by 一市民 (2012-03-07 15:20) 

ebisu

一市民さんへ

コメントありがとうございます。
あなたの問にはあなたが自身が答を出してくれていますね。

>全ては市(市長)がコントロールしている

!?
by ebisu (2012-03-07 22:56) 

おもし蟹

BLOG内容と直接関係ありませんが、根室の話題がありました。

職員飲酒運転 「懲戒免は酷」 
根室市処分取り消し判決 釧路地裁
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/donai/355697.html

常勤麻酔科医が不在に
http://www.news-kushiro.jp/news/20120307/201203073.html

ここ最近、根室の公的話題は悪い話題しかない。
残念です。
by おもし蟹 (2012-03-08 11:19) 

ebisu

おもし蟹さんへ

後のほうの話題、「麻酔科医不在」は地域医療ですから、直接関係ありますね(笑い)

少々関係なくても、書きたいと思ったことはどうぞお書きください。
このブログは、本文よりも時折集中豪雨のようにコメントが寄せられるコメント欄の方が楽しいのですから。

ところで飲酒運転処分の件はどう思われましたか?
by ebisu (2012-03-08 11:54) 

おもし蟹

ebisuさんへ

確かに地域医療は関係ありますね。
後者の記事で思ったのは、釧路もかです。

前者の記事は判断が難しい問題です。

記事の内容どおりで判断します。
そもそも仕事の有無関係なく飲酒運転自体が違法です。

しかしこの場合、酒気帯びの罰則がなく自損事故という事例です。
ただ職場の忘年会の帰りというどう考えても職員同士の集まりなのだから、まわりの職員が車運転者たちの飲酒を止めるべき事例かと思います。

本当は飲酒していないというなら、免職は酷い判断と思いますが、飲酒運転自体が違法なのだから、免職はしかたないこと。
少量の飲酒をしたら酒気帯びでなくても、飲酒運転です。

ただ言葉は悪いですが、この人だけが貧乏くじを引いただけの話です。この忘年会でこの人以外はどうだったのでしょうかと勘ぐる記事でもあります。

あと飲酒しなくても、奈良漬などの漬物類の食べすぎも危険です。
by おもし蟹 (2012-03-08 13:16) 

一市民

釧路新聞の記事は変ですね。現在市立根室の麻酔科医は常勤が1名ですので、その方が辞めればゼロに成るのでは?
by 一市民 (2012-03-08 15:38) 

ebisu

自損事故でしたか。
職場の忘年会ならなおさらのこと、ダメですね。
自損事故を起こすくらいなら相当酔っ払っていたのではないでしょうか?

飲酒運転はばれたらクビでいいと思います。
ちょっとコントロールを間違えたら殺人ですから。
少しぐらいなら…それが人身事故の元です。
だからこそ、少しでもダメとはっきりすべきです。

奈良漬は別ですよ、飲酒ではありませんから。(笑い)

by ebisu (2012-03-08 22:35) 

ebisu

一市民さんへ

麻酔科医はわたしも常勤医おひとりかと思っていましたが、非常勤で一名いらっしゃっていたドクターがいるように釧路新聞は書いていますね。
どうなんでしょうね?
by ebisu (2012-03-08 22:37) 

一市民

釧路の病院か大学から週末の待機としてアルバイトが来ていたのかも知れませんね。市立根室の医師は殆どが札幌、旭川、そして内地から単身赴任で来ていますので、月に2回の週末には帰省して根室を空けるためその科に複数の医師が居ない場合は殆ど待機のアルバイトを使います。
その意味かも知れません。
by 一市民 (2012-03-09 00:23) 

おもし蟹

ebisuさんへ

奈良漬を食べすぎて、飲酒運転が適用された特殊な例も存在しています。
(確か千葉県だったような気!?)
漬物の一部は麹や酒粕を使用しているので、飲酒していなくてもアルコールが検出される危険があります。
by おもし蟹 (2012-03-09 08:09) 

ebisu

はい。

ただ、奈良漬を食べてアルコールが検出されても、いわゆる飲酒ではありませんので、それをもってebisuは懲戒免職処分は酷に過ぎると思うわけです。
酒気帯び運転での100万円の罰金刑も重過ぎると思いますが、法は法ですから検出器で検知されたら罰金は支払うしかないでしょう、爾後、運転前に奈良漬を食べ過ぎないことです。
高いものにつきますから。

これに対して、忘年会での飲酒の後での運転は、いわば「確信犯」でして、だから情状酌量の余地がないとの判断です。たまたま人身事故ではなく自損事故でよかったですね。人身事故ならその人は死ぬまで後悔したことでしょう。
にっこり笑ってクビを甘受するくらいの根室人がいてほしいですね。

中学生時代に、宿題丸写しでもかまわないと教えられ、ズルが習慣になってしまった人の末路でなければいいのですが…
見つからなければ少しぐらいズルしたっていいという、自分勝手な考えが透けて見えます。
by ebisu (2012-03-09 08:48) 

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