このニュースはエイプリルフールのジョークかもしれない、4月1日付け北海道新聞朝刊根室地域版より。

 根室市から関連団体へ
  3部長が再就職

【根室】市は31日、退職辞令を交付し、定年退職した部長3人は2日付で、市の関連団体に再就職する。
 市総合政策部のOH(60)はノサップ岬にある北方領土問題対策協会の北方館館長に就任、市民福祉部のOS部長(60)は市の社会福祉協議会事務局次長に、水産経済部のS部長(60)は市観光開発公社総務部長として働く。
 若者や高齢者の雇用環境が以前厳しい中、退職から1日と間を置かず市の補助金を受ける団体などに再就職することについて市総務部は「市役所で培った経験やノウハウを民間でも生かしてもらうということ」としている。
 定年退職者は12人、依願退職者は6人。辞令交付式で長谷川俊輔市長は「長年の勤務ご苦労様でした。平均寿命が延びて人生80年時代。新しい職場で頑張ってほしい」と話した。(栗田直樹)

*(3名の部長は新聞には実名で載っているが、ジョークだろうから実名を伏せてイニシャルに改めた) 

 エイプリルフールの洒落たジョークを道新が報じたようだ。記者の創作と思われる市長のコメントもふるっている。面白いからこのジョークの続きをebisuが書こう。

 これら3人にどのような業績があったのか、「民間で活かせるノウハウ」とは何なのか、任命権者の市長は具体的に市民へ説明してほしいものだ。
 再就職先の3団体はどれも市から多額の補助金がなければ運営できない諸団体である。こういう人事を嬉々として受け入れて「ミニ天下り」して恥じない部長職がこの小さな町に同時に3人もいたというのも驚きである。
 子供たちの学力が全道14支庁管内で一番低いが、この大人の倫理観の欠如はさらに愁うべきことだろう。根っこから腐りつつある根室市は一度破綻の憂き目を見ることになる。ふるさと根室の再生を市財政の破綻の上にしか築けないのだとしたら、情けない。
 恣意的な市政運営は病院建て替えにも顕著に現れた。坪単価を104万円にまで上げ、外来診察ブースが32個、面積も広げるにいいだけ広げた「新病院」は「地域貢献度が高い」という理由だけで、入札額が3400万円高い会社へ行った。これらをまとめて恣意的と言わずして何と言おう。
 35年間ふるさとを離れていて事情に疎い私に、誰かが親切に解説してくれた。市長も受託した会社の社長も問題の漁業組合長もみな「昭和19年生まれの同期の桜」だと。私たち団塊世代の同期の桜がこういうことをしたら、同期がだまっちゃいない。

 こうした大人たちの悪ふざけも根室の子供たちには学びの好材料である、もちろん反面教師としてだが。   
 2010年度13億円に近づいた病院赤字と、これからの借金返済と、市の関連諸団体への甘い補助金等々の負担が市の財政にどのように影響するか、君たちは目の当たりにすることになる。公職にあるものが恣意的な振る舞いをすれば災厄は市民全体に降りかかる。
 君たちはそういう大人になってはいけない、日本人は「ずるい」とか「卑怯」ということを嫌ってきた。
 そうした日本的情緒を失ってはならぬ。広大な自然を有するこの根室でおおらかなそしてまっすぐな大人に育て。



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