新市立病院駐車場にヘリポートを設置する話しがにわかに持ち上がり、市民から何を考えているという非難ごうごう。
 敷地内への路線バス乗り入れができなくなるという。お年寄りが道路から遠く離れた病院玄関まで歩くのか?ロードヒーティングをするという。維持費がかかる。泥縄式にツギハギせざるをえないのだろうが、建て替え後の経営は大丈夫だろうか?
 ヘリポートを設置するなら成央小学校を統廃合してそこに病院を移転すべきだろう。場所の選定から違ってくる。仕事の手順を間違えるとこういうとんでもない問題が持ち上がってしまう。現地建て替えならいまさらヘリポートではないだろう。
 12月22日北海道新聞根室地域版より。

 新市立病院のヘリポート
   駐車場利用結論出ず
     市議会特別委
【根室】市議会市立病院建設特別委員会が21日開かれた。市立病院建て替え後、駐車場を緊急へリポートとして利用することについて議論が紛糾し、結論が出なかった。
 ヘリポートはドクターヘリの発着に必要で、病院敷地内にあれば患者と医師の負担軽減になる。当初は新病院の屋上に設置する案もあったが、コストが課題となり断念。病院事務局は、駐車場が空いている時に緊急へリポートとして利用する検討をしていると報告した。
 ただ、緊急利用するには車を移動させる必要があるため、委員は「現実に利用できるのか」と懸念。利用できる時とできない時があるのでは患者にとって不公平になりかねないとして、運用ルールの詳細を検討するよう求めた。また、会議終了後に開かれた理事会では、建て替えに一定のめどがついたとして、来年3月で同特別委を廃止する方針を決めた。市立病院の経営改善の重要性が高まっていることから、経営について議論する新しい特別委を3月の定例市議会で設置するよう求める。
(幸坂浩)

< コメント >
 こういう仕事のやり方を「泥縄式」という。現地建て替えを決めた時点でヘリポートはナシだ、何をいまさらと、一喝して議論は終わるはずだが・・・。
 ヘリポートをつくるなら交通ネットワークを考えても成央小学校の場所が最善である。ところがそういう検討は「権限外」としてまったく行われなかった。市街化地域の小学校は3校併せても団塊世代のころの花咲小学校一校の規模の半分であるから、とっくに統廃合されていて当然の状況にある。高校ですら生徒数の減少で根室西高廃校が問題になっているのに、小学校や中学校のほうがずっと先だろう。
 ビジョンのない仕事の仕方をするから、ヘリ運用が困難な病院にならざるをえない。被害者は将来の市民や緊急搬送の必要のある患者だろう。

 現状はどうなっているのか。ホロムシリにヘリポートがあるらしい。そこまで救急車で搬送してヘリに乗せている。

 住宅密集地での屋上設置を断念し、関係者の顔を立てるために病院事務局は駐車場へのヘリポート設置案を無理を承知で出したのだろう。これで駐車場へのヘリポート設置が無理となれば、現状のままという結論になる。そうして病院事務局の顔も立つ。めでたしめでたし。
 もう一度いうが、市民と緊急搬送が必要な患者が困る。それも50年間そういう状態が継続することになる。

 新病院の玄関前に顕彰碑を造り、関係した病院事務局の管理職、市議会特別委のメンバー、H市長と副市長、請け負った建設業者の名前をすべて刻んで次の建て替えまでの50年間称えたい。もちろん応援部隊である「オール根室」=地元経済団体の長の名前もしっかり彫り込んで永く記憶にとどめよ。



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