「根室市立病院の再生は出来るか?」
  病院コンサルタント長隆氏失望を隠さず語る

 2006年11月27日昨年、市側の要請で市役所幹部を前に講演会を開いた病院コンサルタント長隆氏が書いた『根室市立病院の再生は出来ます?新市長 長谷川俊輔氏へ?』と題するメッセ-ジを見つけた。そのまま転載する。権限をもつ立場にある者は与えられた職務をまっとうする責任がある。無投票当選した現市長が就任以来3年間、このコンサルタントに期待にこたえるような仕事を誠実にしてきたかどうかは読む人の判断に任せたい。
 http://www.higashinihon-group.com/Past%20news/001768.html

「根室市立病院の再生は出来ます?
     新市長 長谷川俊輔氏へ?」

医療経営ニュース過去ログ
2006.11.27 「根室市立病院の再生は出来ます ?新市長 長谷川俊輔氏へ?」

『根室市立病院の再生は出来ます』 ?新市長 長谷川俊輔氏へ?
 1998年8月21、22日 総務省のアドバイザーとして訪問致しました。当時北大・札医大・旭川医大から医師派遣の協力を得られず已む無く東京医大から医師派遣を求めていました。飛行機代など巨額な負担で病院は廃院も勧告せざるを得ないほど病んでいました。訪問後市長は北海道庁OBの藤原弘氏に交代されました。就任後2000年4月東京医大から旭川医大に変更となり一息ついたようです。しかしアドバイザーの助言を実行できなかったようです。2005年3月に至ってやっと職員人件費にささやかに手をつけただけのようです。税金投入なしの経営は十分出来たにもかかわらず聖域に挑戦せず、財政状況を改善できなかったわけです。これでは起債の同意は得られず縮小均衡で存在さえも困難になるでしょう医師の琴線に触れるような経営を新市長長谷川俊輔氏に期待したい。再生への道を着実に歩み始めた夕張市立病院を参考にして欲しい。(長 隆)


(参考NEWS各紙の報道を要約 一部)

  根室 藤原弘市長は十四日の記者会見で、選挙まで三カ月を切ったこの時期に勇退表明したことについて、高齢、健康不安に加え、「公約に掲げた市立根室病院の本年度着工を果たせなかった責任を、どう具体的に表すか考えていた」と述べ、苦渋の末の決断だったことを強調した。
  藤原弘市長の突然の三選不出馬表明について、続投を期待していた経済関係者や市民の間には十四日、驚きと落胆が広がった。「健康上の理由ではやむを得ないが、続投して懸案を処理してほしかった」との声もあり、公約だった新市立病院の建設問題の行方を心配する市民も多い。
  三月に「三期目へ向けて応援したい」と出馬を求めていた根室商工会議所の北村信人会頭は、「落胆し、失望している」と肩を落とす一方、「この八年、行財政改革をはじめ、市民のために最善を尽くした。次の市長には藤原市政を引き継いでもらいたい」と市政の継続を求めた。根室漁協の大坂鉄夫組合長は「不出馬に驚いている。今後は後継者問題を含めて根室が一枚岩にならないといけない」と話す。
  一方、市議会の与党会派幹部は「市立根室病院建設など懸案が山積、やめるのは無責任。出馬しないなら早く意思表示をすべきだ。次の候補の人選を考える時間がなくて困る」と遅い段階での判断を批判している
  病院建設資金を寄付したことがある、市内松ケ枝町の主婦谷藤栄子さん(80)は「藤原市長がやめて、病院が建つのか心配。北方領土問題もあり、根室はどうなるのか」と困惑。市内の会社役員(43)は「根室は問題が多く、激務だったと思う。藤原市長はよくやってくれた。引退は仕方ない」と労をねぎらった。

*藤原市政2期8年の主な出来事
■1998年 9月=無所属で自民、民主、社民の推薦を受け、現職候補を破って初当選
■  99年11月=市職員の定期昇給見送り
■2000年 4月=市立根室病院の医師派遣大学を東京医大から旭医大に変更
■2002年 9月=自民、民主、社民、公明の推薦を受け、新人候補を破って再選
■2005年 3月=市職員の基本給10%削減で組合側と交渉妥結
■2005年 5月=市議会特別委で新市立根室病院の基本計画承認
■2006年 2月=新市立根室病院の着工を07年度へ1年先送り
■2006年 3月=市内唯一の療養病床を持っていた根室隣保院付属病院が閉院
■2006年 4月=市立根室病院の常勤医師が5減の12人に

 長隆さんは「無駄を省けば、百床の病院が十億円ちょっとでできる」と北海道新聞の取材に答えている。2008年10月8日の北海道新聞記事が長さんのホームページに載っていたのでURLを貼り付ける。さらにみたら、10月7日根室新聞の取材に答えて「病院建設は医療機器を含めて20億円から30億円で出来る」と主張している。建築費だけだと20億円前後だろう。
 この数字は私が現実的だと言っている、2600坪×坪単価75万円=20億円の建築予算と同程度の金額である。多少専門知識や経験があれば建設予算の推計は似たような金額になるものだ

 北海道新聞:http://www.higashinihon-group.com/j081009_1.pdf
 根室新聞:http://www.higashinihon-group.com/j081009_2.pdf
 
 5月27日blog#592『市立根室病院建築仕様の前提条件』
 http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2009-05-27

 2009年7月30日 ebisu-blog#677
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