道立中央乳児院閉鎖と14支庁統廃合の顛末

 食事をしながらテレビを見ていたら、銭函の北海道立中央乳児院の特集番組をテレビ朝日が流していた。財政難のために5億円の経費がかかっていた施設を2億円で民間委託し、施設は今春廃止された。
 インタビュアーが高橋はるみ知事にどうして民間委託なのかを聞いた。「愛情を・・・」ともっともらしことを滔々と喋っていたが、要するに経費3億円の節減が目的。「ところで、知事は乳児院のほうへは?」とインタビュアーが切り出したと単に、早口で「申し訳ないですが、一度も行ったことがない・・・」。

 14支庁の統廃合問題のときに、財政難の事情が背後にあったから、当然断行するものだと思っていたが、自民党議員や地元市長からの反対にあって、あっけなく撤回、その後に根室へも言い訳に来た。もちろん、根室支庁の廃止について事前に根室へ説明や調整に来た事実はない。

 まったくの机上論で現場を見ないというのは中央官僚の性癖だろうか。それが中央乳児院にも14支庁の統廃合にも現れた。前者は支援する自民党議員も市長もいなかったようで、あえなく廃院、後者は統廃合を撤回するという正反対の結論。
 
 番組を見終わった後で、脱力感あり。
 現場を見ないで仕事を進めるのは愚の骨頂。2期も道知事をやっていて一度も廃止対象の道立中央乳児院へ行っていない。札幌駅前の道庁から銭函まで車で1時間はかからないだろう。それなのになんと遠いことか。
 もう、道知事にレベルの低い中央官僚出身者をもってくるのはやめにしてもらいたい。それほど道内に人材がいないのだろうか?

 2009年6月27日 ebisu-blog#626
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