市立病院建て替え・運営のビジョン

 10月8日北海道新聞朝刊根室地域版22面によると、公認会計士長隆さん(67歳、元公立病院改革懇談会座長)による市立病院の経営再建をテーマにした公演が6日(月曜日)商工会館で開催されたという。「市保健医療対策協議会の開催で長谷川俊輔市長ら市幹部、市議ら約50人が耳を傾けた」とある。

 「十年前に建て替えを勧めたが、まったく進んでおらず、遺憾だ。医師招聘がうまくいかなかったのは、大学が医師を送り込むのにふさわしい労働環境を、市が整備できなかったことが大きい。おんぼろだから来ないわけではないが、あまりにひどい。来年着工し、20ヶ月ぐらいで早くオープンできるような姿勢を全国に示せば、医師招聘も確実さを増す。市が目指す150床はほんとうに必要なのか。無駄を省けば、百床の病院が10億円ちょっとでできる

  6年ほど前、現市長が助役時代に、外部コンサルタントに数百万円支払ってつくった病院建て替え概算見積もり90億円はいったいなんだったのだろう。大いに問題があるのだが、それにつては今回は論じない。
 長さんは次のように提言もしている。
「根室市に勧めるのは大学の付属病院になること。北大、札幌医大、旭川医大のいずれかの付属病院になること」

《支庁統合の条件として、釧路に国立道東医大病院を新設し、付属病院を釧路と根室に置くことを申し入れる》
 長さんの提案もいいが、もっと進めて、道東に大学病院を誘致したい。北海道には札幌に北大と札幌医大、旭川に医大があるのみで、道東地区にはない。これだけ広い北海道だから、釧路に医大を誘致し、根室に付属病院を置く案がベストだろう。
 根室支庁と釧路支庁統合はチャンスだ。釧路は650床の市立病院があるので、これを道東医大(仮称)付属病院(釧路本院)とすればいい。大学付属病院としては十分な規模である。同じく付属病院を根室に誘致する。
 釧路と根室は同じ支庁に統合されるのだから、統合の条件として高橋知事に申し入れを行うべきだ。そして大きくなった道東支庁には道東の地域医療に責任をもつ医科大学が必要である。

*釧路への大学病院誘致案は「地域医療及び財政」のカテゴリーで、前にも書いた。
 2008年10月7日 ebisu-blog#343
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