高1生対象の英語音読特訓授業は水曜日と土曜日にやっています。昨日8/3水曜日は高3の英語テキストVIVIDⅢを使っています。受講したのは英語の比較的できる生徒4人です。3人は塾生、一人は彼女のたちのお友達。水曜日と土曜日はボランティアでやっている日ですから、参加したい人がいれば連れてきていいことになっています。ただし、予習を義務付けています。本文をノートに書いて来ることと、新出単語は辞書を引いて来ること。根室高校生で参加したい人は電話をください。
 チコちゃんじゃないですが、「ぼーっと」してたら、こちらから質問を投げかけることが頻繁にあります。(笑)
 細かいことに大事なことが潜んでいます。

 まず、「指定ルール」の例を挙げます。Lesson 2 の Part 3から。
  Scientists at Washington University were doing research to make new medicine, analyzing protein structure.  However the research was very difficult and required quite a lot of time.

 問題はこのquiteです。生徒の訳は「たくさんの時間をかなり必要とした」でした。声に出して読めば気がついたのだろうと思います。「英語は配置の言葉」というのは大西泰斗先生、英文を理解するのに大事なことが二つあります。一つは「説明ルール:説明は後に置く」、もうひとつは「指定ルール:指定は前に置く」です。
 quiteは後続のa lot of の程度を指定していますから、「かなりたくさんの」と英語の語順通りに訳してください。「たくさん」といっても、ちょっとだけたくさんなのか、普通にたくさんなのか、かなりたくさんなのか、とんでもなくたくさんなのかということですよ。
訳:「ワシントン大学の研究者たちは新薬開発のために研究をし、蛋白質の構造を分析していたのです。ところが、その研究は困難を極め、多大な時間を必要としました。」

 According to research, people all over the world spend 3,000,000,000 hours a week playing online games.  McCgonigal, a game designer and reseacher, said, "If we spent that amount of time solving many urgent problems, such as hungur, climate changes and global conflicts, our life could become better."

 ここが当たった生徒、三人いると勘違いしてました。ジェーンとゲームデザイナーと研究者の別々の三人と考えたようです。
 ここは「説明ルール:説明は後ろに置く」なのです。ジェーンの後ろに来ているので、ジェーンは何者かというと、ゲームデザイナーであり、研究者でもあるということなのです。ジェーンとゲームデザイナーと研究者は、一人。こういうのを同格表現と言います。', ... ,'の部分をカッコでくくるとよくわかります。他の人はわかっていたようです。同格表現はよく出てきますから、頭の中でカッコでくくって読んでください。

 問題は太字のthatです。I spent that ....でthat節を導くと思ったらアウトです。じつは音読するのに、授業の最初に、1ページを読みながら、チャンクごとにスラッシュを入れさせていますから、生徒達は「that amount of time」が一つの意味のカタマリだとわかってます。
 According to research の research に不定冠詞がないのは、頭の中に特定の形を成した「研究」が浮かんでいないからです。「研究によれば」と漠然とした言い方です。特定の論文が頭に浮かんでたらtheがつきます。

 「that amount of timeは何を指していますか?」
 「3,000,000,000時間です」 
 ちゃんととらえてます。
 
 次に問題になったのはこの文です。
  Playing games can benefit our world. If you play these kinds of games, you may not be told to stop games.

 アンダーラインをしたところは「無生物主語」です。英語には無生物主語が多いのですが、日本語には稀なのです。だから、通常は「主語を副詞句に訳します」。比較してみましょう。
 「ゲームをすることはわたしたちの世界に利益をもたらしうる」
 「ゲームをすることによって、わたしたちの世界は利益を享受できるのです」
 後の方の日本語の方が「こなれている」でしょう?
 逆も真ですね。高校1年生はもう集合のところで、逆・裏・対偶をやっていますから、これだけで理解できますね。「和訳するとき、副詞句が始まる文は、無生物主語にして英文にすることができる」場合があります。やってみてください。週2回、メール配信している英作文トレーニング問題には無生物主語の文が時々出ていますよ。
 太字のnotですがこれも指定ルールで、後続のto不定詞句を否定しています。
訳:「この種のゲームなら、ゲームをやめなさいとは言われないかもしれませんね」

 句構造から節構造への書き換え問題がp.39に2つ出ています。
 1. While staying with my grandparents, I learned how to fold paper balloons from them.
       While (   ) (   ) staying with my grand parents, I learned how to fold paper balloones.
  was stayがカッコに入るのでしょうが、普通は違いますね。
 While I stayed with my granparents, I learned how to fold paper balloons.

 この節構造になっている従属節を句構造に変換するときに、主節と同一の主語を省略して、動詞を~ing形にするのです。修辞上のルールです。

 3章の「Spider Silk Spun into Violin Strings:バイオリンの絃に紡がれた蜘蛛の糸」part1に入りました。ここは接続詞に焦点を当てて、論理展開を読み取るトレーニングをしています。日本語の本を読むのと一緒です。
 「ここで使われたhoweverは逆接の接続詞だが、前後の論理関係を具体的に説明してみてください?」
 「こちらのbutはどうですか?」
 というような具合です。

 ニューフェイスのOさんが先週、「(今日欠席の)Y菜がいたらもっとにぎやかなのでしょう!」と言ってましたが、その通りでしたね。ときどきみんなが大声で笑ってました。

①アジサイ真っ盛り





③シャクナゲ




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