東北大加齢医学研究所所長の川島隆太教授が標記の調査・分析結果を公表(東洋経済オンライン2018年3月18日)している。
*https://toyokeizai.net/articles/-/212824
 宮城県内の公立中学生22,390人を対象に、

①数学の点数
②平日の家庭学習時間
③平日の景帝電話やスマホの使用時間
 これら三つの関係について、調査・分析した結果、スマホを捨てたら偏差値が10上がるという結論が導き出されたと川島先生が主張している。

 一番最初に描かれているグラフを読み解くと、「平日2時間以上家庭学習している生徒∩スマホ使用ゼロ」のAグループの平均点は75点、「平日2時間以上家庭学習している∩スマホ使用時間3~4時間」のEグループの平均点は62点である。これら2つのグループの違いはスマホを使用しないか、3~4時間使用しているということだけである
 平均点を65点、標準偏差を13点と仮定するとAグループは偏差値58、Eグループは偏差値48である
 成績が悪い生徒は、月曜日から金曜日までスマホ使用時間を測ってみたらいい。毎日3時間を超えていたら、学力低下に協力に作用していると考え、スマホの使用を一時停止することを勧める。

 毎日2時間以上勉強してもスマホを3時間以上やっていると効果がないのは、「ながら勉強」になるからだ。スマホで音楽を聴きながら勉強する、あるいは横に置いておいて勉強している。ラインやツイッターを受信したらそちらに注意を向けることになる。すると、学習していたことが記憶に残らない。
 図は5つある、それぞれに解説がついているから、川島隆太先生の解説をよく読んでみたらいい。

 川島先生の結論は次のようになっている。
 ①スマホ等を使用しないと良い成績が向上していく
 ②スマホ等を使用し続けると悪い成績がさらに悪くなる
 ③スマホ等の使用を開始すると良かった成績が低下する
 ④逆に使用を止めると成績が向上する

 中高生の皆さん、スマホ使用にご用心。
 大人の皆さんも同じです。この便利で携帯できる高性能の機器は、人間の心のなかの何かを破壊するような気がします。そのメカニズムが明らかになったときにはスマホ中毒が抜けられない、あるいは人間が数十万年もっていた心の何かが壊れてしまって修復できぬことにならなければいいのですが…
 1日、1時間ていどにしませんか?



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