NHKのお昼のニュースを見ていたら、厚岸の秋刀魚祭りが映っていた。ああ、厚岸も今日が秋刀魚祭りか、厚岸(あっけし)の大黒秋刀魚も根室の秋刀魚も漁場は同じ、水揚げ場所が違うだけ。どちらもおいしい。

 1時少し前ころにロードバイクに乗って秋刀魚祭り会場へ行ってきた。晴れて天気がいいので会場は満員、大盛況だった。
 1時過ぎると市街化地域の3中学校の吹奏楽部の演奏が始まった。トップバッターは柏陵中学校、部員は36名とアナウンスされていた。フルートやトロンボーンなど4人のソロが混じるたのしい演奏だった。2番手は啓運中学校、部員数は32名、一曲目は何だったかな、2曲目は戦艦大和だった。3番手は光洋中学校、部員数は二十数名と小編成だったが、わたしの不確かな耳では音のまとまりがよかった。ちびまる子のテーマとイーストポイントジャズバンドのオリジナル曲「ニムオロネーナ」だった。二曲目は四人が前に出てきて演奏が始まった。ずいぶん練習したのだろうな。
 各学校の部員たちに会場で拍手を送った。

 2時5分前に演奏が終わり、2時40分から歯舞中学校のよさこいソーランが始まるというアナウンスを聞きながら、会場をもう一回りした。秋刀魚のつかみ取りの周辺がにぎわっていた。箱詰め秋刀魚は整理券を配って魚が会場に着く都度アナウンスが流れて、引き渡されていた。
 焼けた炭を手押しの運搬車に積んで50mほどのながーい鉄製の「囲炉裏」に次々に追い炭みしていた。日中の強い陽射しでは焼けて大量の熱を発しているのに、黒く見えた。
 一皿百円で2尾の秋刀魚が皿に載る、大きめの秋刀魚と小ぶりの秋刀魚。ずらりと並んで焼いた秋刀魚に舌鼓を打っていた。場所が狭いので食べたらさっさとそこからどけて次の人たちへ譲る、このあたりはずいぶんとスマートになった、お客さんたちが慣れたのだろう。
 秋刀魚を焼く煙がずいぶん少なかった。3年前までは180gほどの太って脂のたっぷりのった秋刀魚だったから、煙すごくて会場から鳴海公園までの百メートルぐらいの住宅は洗濯物も干せなかっただろう。今年はずいぶん煙が少ない。
 3週間ほど何度も魚屋へ行ったが、100g前後の秋刀魚が多くて秋刀魚祭りがどうなるかと心配だった、脂はあまりのっていないが、これくらいの大きさなら評判を落とさずにすむだろう。
  産地の根室ですら大きめの秋刀魚を確保するのがむずかしい時代になった。180gくらいの脂の乗った太ったサンマはほとんど見かけぬ、130-140gくらいのが200円くらいしている、数はとても少ない。ジャミ(小さい)秋刀魚が多くて小売店も困っている様子。もちろん、漁師さんも売上が少なくなるから厳しい。
 一つの時代が終わったような感じがする。

 会場を出てから、オホーツク海沿いに走って、グループホーム前を通過し、牧ノ内方向からの道路との交差点に差し掛かると距離計は5.2㎞だった。根室高校前からこのT字路までは6kmだから800mほど秋刀魚会場経由できたほうが近いことにびっくり。こちらの方が遠回りだと勘違いしていた。
 ショウホのオホーツク水産の前を通り、「カーサ」の横を通って坂を下がり、上がると牧ノ内への右折分岐点だ。ここから30mほどの高低差のある上り坂が続く。ギアを一番軽くしてクランクをクルクル回して軽快に登り切る。2㎞ほど走ると、根室高校方向への分岐点に出る、ここは原野のど真ん中だ。まっすぐ行くと日本最東端のゴルフ場前を通って太平洋が見える。
 分岐点を右折して根室高校前に出て戻った。走行距離は17.7㎞。

 2時の気温 15.8度 南東の風 3.1m 湿度59%

 夕食のおかずは秋刀魚の刺身、オヒョウのフライ、そして酒は北の勝「大海」、地元でとれる魚にはこの酒が一番しっくりくる、相性がいいのだ。酒泉館で買ってきた。
 根室の秋を満喫した一日に乾杯!


        70%         20%