昨日、高校2年生が夏休宿題プリントで1題だけできなかったのがあると質問があった。おおよそ次のような問題である。

  三角形の各辺の中点座標がそれぞれ (-1, -1)  (0, 1) (2, -2) であるとき、元の三角形の頂点の座標を求めよ。

  代数的に解くと三元一次連立方程式を二つ解かないといけない、もっと簡単なやり方がありそう。問題を眺めて三通りの解法が思いついた。二つはやり方をざっと解説して、好きなほうで最後までやるように指示。

「もっと簡単なやり方がないか考えてごらん、あるよ、一分で答えを見つける方法が、代数的に解いた後で五分やるから考えてみて」
そう伝えた。

  個別指導(3-7人のクラス)の楽しさは、生徒がどんな質問をもってくるのか分からないことにもある。同じ学年でも使っている問題集は各人の学力に応じてバラバラ。やることが決まっていて、そこからはみ出さない授業はただの仕事だからやるほうもあまり魅力を感じていないのではないか。シナリオのない授業は何が出てくるかわからないから、生徒も先生もドキドキワクワクして楽しめる。そういう場では生徒たちの好奇心と集中力が全開になる。

  中三の生徒でもやれる問題ですが、カギになる単元(第5章)はまだ習っていません。根室市内の中学校では第5章を11月頃習うことになるでしょう。そのころには第7章「三平方の定理」に入っていないと間に合わないのですが…。もちろん高校1年生には解けます。

  幾何の問題は問題文を読んだ後、図を頭のなかにイメージして、それを紙に書きだして眺めよう。頭の中を空っぽにすると別の解き方が見えてくる、2-3通りの解法を見つけて、どれが最速なのか比較しよう。
  最速の解法はコメント欄に書いておきます。自力で解いてから参考にしてください。


<余談>
  このクラスは高校2年生と高校1年生、中学3年生が2人、中学2年生が一人の5人編成の個別指導予習と演習中心の授業をやっている。
  高2の生徒は最上位のガンマークラス、高1の生徒は「ベータ1クラス」だが、特進コースに入れる点数だったのに断ってしまった生徒で、7月の進研模試では数学の自己採点56点だから学年順位は5番以内だろう。中3の生徒は数学と英語が苦手で6月に入塾したが、それぞれ前回期末テストよりも40-50点アップした。1学期期末テストは計算問題がほとんどだからアップするのは当然だが、幅が大きいのも事実。この二人はお祭りの練習で休みだった。4時から来て6時に帰れば7時からの練習には間に合うはずだが、来ない、すこしズボラなところがある。一か月で成績を上げた努力は認めるが、お祭りが終わってもこのような状態が続くなら、通塾している意味がないし悪い習慣をつけることにもなるので「入塾3か月ルール」を適用することになる。
  中2の生徒は昨年12月入塾、一番苦手だった英語で四月の学力テストでは94点の学年トップ。入塾直前の2学期期末テストに比べると50点超の大幅アップ。


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