広報根室2月号が今朝届いた。裏表紙の人口統計をみてびっくり、1月1日現在で27,018人というのは本当なのだろうか。1年間で1032人も減ったことになる。前年同月比表示なら1032人減はとんでもない数字だから担当者も管理職もミスに気がついただろう。

 数ヶ月前に広報根室は人口統計の表記方法を説明ナシに変更した。それまでは前年同月比対比で1年間の増減を表示していたのだが、前月対比に変更したのである。民会会社では前月対比で数字を比較することはまずないといってよいだろう。月次変動幅が大きくて意味がないからである。

 表記方法の変更理由で考えられるのは一つだけ、人口減少の加速化を事実を市民に知たくないということ。
 これは市立根室病院の年間赤字額公表でも同じことだ。この数年間、年間赤字額は15-20億円の間を推移しているが、公的会計では赤字額を一般会計からの繰入金で帳消しにするから、黒字決算に化けてしまう。15-20億円もの赤字決算を「広報根室」では黒字と公表している。
(昨年度は北海道新聞根室支局すら実際の赤字額を載せなくなった。取材力は大丈夫か?)
 同じことを今度は人口統計でやり始めたということ。インチキをいったんやり始めると、それは増殖する。感覚が麻痺するからだろう。担当職員は管理職に変更を命じられたら思考停止してそのままやる。「公僕」だから、市民のために仕事をしているはずだが、いつの間にか直属の上司や市長のために仕事をするようになる。

 藤原前市長の時代は年間400人弱の人口減少だったが、長谷川市長に代わってから氏の人口減少が加速し最近は500人前後になっている。統計数字は市の人口減少歯止め策が破綻していることを証明している。

 1月1日の人口統計データを公表しているが、市のホームページの人口統計数値は毎月月末の数字である。月末の数値も月初めの数値も同じだからどちらでもかまわぬ。
 広報根室の裏表紙の載っている数字と昨年2月の広報根室の数字を並べてみる。

 平成27年1月1日現在 28,050人
 平成28年1月1日現在 27,018人
          差し引き  1,032人

*下段の数値は「平成27年広報根室2月号」
http://www.city.nemuro.hokkaido.jp/dcitynd.nsf/image/19055a4b2396e93749257c59001947cf/$FILE/270201all.pdf

  2ヶ月ほど前にチェックしたときには、600人弱だったから、この数字は考えにくい。根室空襲でもあって400人が死亡したということでもない限りありえない。昭和20年の根室空襲では500人の市民が米軍機の爆撃で殺されたが、平成27年12月にそういう事実はない。広報根室掲載の1月1日付けの人口が間違っているのではないか?

 根室市のホームページで平成26年12月末日の人口統計をみると、28,050人で、広報根室の数字と同じである。ところが、平成27年12月末日の数字は27,629人である。

*根室市のホームページ
H26:http://www.city.nemuro.hokkaido.jp/dcitynd.nsf/doc/eb613549f6a1803b49257e180021d731?OpenDocument
H27:http://www.city.nemuro.hokkaido.jp/dcitynd.nsf/doc/A87E3E585ED98BD849257F7A001097E4?OpenDocument

 広報根室2月号の人口統計数字は間違っているのではないか?
 市役所ホームページの数字と広報根室2月号の数字が異なっているのは事実である。
 広報根室3月号と市のホームページ上でちゃんと説明したらいかが?
 それから、前月対比は意味がないからおやめになって、市民に人口減少の事実を知らせるために元の前年同月対比に戻されよ。
 市議会はこういう公表数字の恣意的変更をチェックすべきだ。誰が決定し、どの部長と課長が決定に関与したのか調べるべて「根室市議会だより」で公表するくらいのことができないだろうか?市議会の市政チェック機能に期待したい。



      70%       20%