合格発表の後、根室高校新入生には宿題が出ている。その宿題が終わるまでは責任をもって教えることにしている。いわゆる「アフターサービス」というものだろうか。
 昨日、2次関数や図形の問題を質問に来た生徒がいた。全部やりおわってから、すくっと立って、
「半年間、ありがとうございました、自信がつきました」
 とさわやかな挨拶をしてくれた。

 3年生の夏休みが終わってから来た生徒で、最初の3ヶ月はどうせやったっていまさら手遅れだしというオーラが出ておりあきらめた様子だった。
 変化が出始めたのは3ヶ月してからである。3人の生徒が猛然と勉強しだしたら、釣られて勉強に熱が入り始めた。基礎からやるのだからちょっと恥ずかしい、質問の内容によっては黒板を使わず机の横に行って紙に書いて説明するくらいの気は配った。やる気がでたら吸収が速くなった。数学の基礎計算がわかり始めるとさらに意欲的になった。相乗効果は英語にもでた。
 学力テスト総合ABCは得点が横ばい、最後の2月の模試の五科目合計点に比べて、入試では61点アップ(300点満点)の点数をたたき出した。自己採点して点数を集計した本人が一番結果に驚いていた。電話で報告する声にうれしさがあふれていた。

 たいていの生徒はやればできるのである。入試問題は難しくない、基礎的なところをしっかり抑えてしまうだけで、3ヶ月本気でやれば大幅な点数アップとなって結果を出せることがあるからあきらめてはいけない。

 高校の授業が始まったら、中学校時代とは打って変わって真剣に先生の講義を聞くだろう。そしてしっかり就職してもらいたい。これから3年間大きな成長を期待しています。


      70%       20%