このところ一週間ほどはずいぶん暖かくなり、最低気温がプラスの日がある。昨年クリスマス前に凍りついたバケツの水をひっくり返して庭の日陰にすえておいたら、最近急激に痩せ始めた。陽射しがはっきりと春を告げている。

 今日(21日)、血液検査の結果を聞きに行ってきた。鉄欠乏性貧血の有無のチェックである。血清鉄が80で基準値内だった。前回1月には77だったから、鉄剤を飲む必要はない。

主治医: 「5月に腫瘍マーカも測りましょう」
ebisu:「あと4ヶ月で7年目が終わりますね」
とにやり、そうしたらドクターも笑った、ジョークが楽しい。

 術後5年で完治だそうだが、7年目の再発という事例があるのだそうだ。5年目をクリアしたときに、
「5年クリア、異常なしですから完治ですね」
そうしたら、
「マレだけど7年目の再発ということがあるからね、安心はまだ早いよ」
って、笑いながら言った。
「あはは、そうやって気の弱い患者(ebisu)を脅すんだから(笑)」

 手術をしたのは2006年7月だったから、あと4ヶ月で満7年である。坦々と、生きて世のため人のために仕事ができるのはとってもうれしい。ebisuは初期ではなかった、リンパ節や大腸へ浸潤していたから、通常なら手遅れ、だがスキルス胃癌でもうまくいくことはあるんだ。

 2,007年正月だったか2008年だったか忘れたが、根室高校の芭蕉同窓会があり、当番幹事の列に主治医が並んでいた。挨拶するとびっくりした顔をされた。すぐに席まで来て心配そうな顔で病状を尋ねる。市立根室に消化器外科医がいなかったので、私は釧路医師会病院で手術をして、術後も釧路へ通院していた。主治医は手遅れであったことを知っていたし、術後は抗癌剤で白血球数が減少し、逆隔離ギリギリの状況がずっと続いていたから「見放された」と思ったのは当然だっただろう。
 抗癌剤をやめたら再発のリスクが高くなるし、同じ分量の抗癌剤を飲み続けると免疫機能低下で体がもたぬ。
 友人達と酒を飲んでいる私が、最後の正月の酒を楽しんでいるように見えたのだろう。心配顔で訊ねてくれた主治医に、微笑みながら「ギリギリ大丈夫です、見放されてはいませんヨ」と返事したのを憶えている。
 掛かりつけ医はありがたいものだ。

 「スキルス胃癌と巨大胃癌の併発」(SRL病理診断書より)、手術をして命を救ってくれた名外科医のG先生ありがとう。実名書きたいけど迷惑がかかるといけないのでイニシャルにしておきます。G.M先生。

 主治医のO先生と執刀医のG先生の健康と幸せを祈ります。
 (元癌患者より)




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