祭日の朝だから静かだなと思いつつ、いつものように朝6時過ぎに目覚めてベッドの中でまどろみながらNHKラジオを聴く。ブラインドを上げたら雪が降っている。静かなのは祭日のせいもあるが、雪も音を消すのだということに気がつく。道路はアスファルトが濡れて真っ黒だが、庭は2cmの積雪あり。今冬初めての雪だ。釧路は数日前に雪が降った。
 21日に近所のガソリンスタンドで冬タイヤへ取り替えたので、足回りは大丈夫だ。運転しているとタイヤのやわらかさの違いを感じる。

 勤労感謝の日である。来週に中学校の期末テスト、再来週は高校の後期中間テストがあるから、塾長は今日も忙しい。やる気のなかった2年生男子5人がやる気モードに変わった、昨日も3人がテスト前の補習に来ていた。一昨日の授業は生徒達の学習熱意が伝わってきた、手応えのある授業は生徒も先生も楽しい。一時はどうしようもないと思いながら、こういう日の来るのを信じて待つ、ここいら辺りが山登りでいうと5合目だ。あいつらは今日も補習にやってくる、学習しなければ将来に差し支えるという自覚が生まれた。人に言われてやる勉強とは違う、危機感を感じて自分の意志で自発的に勉強に打ち込めるようになり始めている。
 ヒントをあげて正解できると「あ、わかった!先生、ちょーたのしい!」と喜びを隠さない。楽しいことがわかればやる気は出る、そこまでのちょっとの辛抱がいままではできなかった。
 小学生時代に家庭学習習慣を躾けそこなうと、ここまで来るのに2年間かかるから、塾長はじっと辛抱して春の訪れをただ待つのみ、成長したな。

 私塾経営的には授業に集中できず私語が多い生徒はクビにしたほうがいい。そうでないと同じクラスのできる生徒に迷惑がかかるし、やめてしまうケースもでる。塾はじまって以来の成績下位層の多いクラスを前にして何度かそうしようと思うことがあったが、踏みとどまった。迷ったときには「原点回帰(原理原則に戻る)」、ふるさとに戻ってなんのために私塾を開いたのかその都度自分に問う。予習習慣がつき成績を上げた生徒はやめても心配がないが、成績下位層の生徒たちは個別指導してやらないと、内容が分からない。おそらくは他の塾へ移っても続かず、自信を失って勉学をあきらめてしまう。学校はなかなか恒常的な放課後補習体制を組まない。成績のよい生徒と成績の悪い生徒の混成クラスは個別指導が適しているが、ベテランの私でも12人が限度だから、その一歩手間の10人にクラス人数を制限している。
 縁があってニムオロ塾へ来たのだからなにがなんでも基礎学力はつけてやる、塾長にとっても成績下位層の生徒とまみえるときは真剣勝負なのである。手間をかければかけるほど生徒がメンコクなるのも事実。辛抱の先には花が咲くと信じ抜く、気がつくとこちらのほうが生徒に鍛えられている。この学年ではないが、やめた生徒が独力でがんばり抜いて学力テスト総合Cで学年1番になった。自立して勉強をやりぬく力をつけるのがニムオロ塾の役割である。勉強とブカツを両立させた理想型、中学3年間ではじめての学年トップを祝福したい。


にほんブログ村


【追記】
 3cmの積雪。雪をかいだが、水を含んでとっても重かった。