10月2日(土)から2月末まで、5ヶ月間週2時間の社会補習がスタートした。3年間分を5ヶ月でやるから、だんだんスピードを上げなければならない。平均10ページが目標だが、今日はスタートだから、興味をもってもらうために少し丁寧な解説をした。
 久しぶりの集団指導である。一通り解説してから、タイマーで10分測って問題を解いてもらう。10分経ったら解説しながら正解を読み上げ問題集にチェックマークを入れさせる。そしてまた「10分間問題と取り組み、その後解説と正解読み上げ、問題にチェックマークをつける
」を繰り返す。
 今日は緯度や経度と時差がメインテーマだ。時差の計算は基礎事項だからきちんとできるようにしておくべきだろう。比例式を使う方法と「15度で1時間の時差」を基にした計算法の2種類をマスターしてもらった。オーソドックスな後者の方が扱いやすい。
 夏至に太陽が真上に来る北回帰線が出題されていたので、教室に張ってある世界地図で南半球の南回帰線を探してもらった。

 ちょっと意外だったのは、「内陸国」って何ですかという質問があったことだ。海に面していない国のことだが、この日本語に意味がつかめていない生徒が3割ほどいた。問題集には「島国と内陸国」という見出しで3行ほど解説がある。有名な国だけ覚えておけばいい、。ヨーロッパではスイスだ。周辺国やアフリカ、アジア、南米の国を大きな世界地図で一緒に探していく。
 こういう作業をしながら、世界の国々が地図上のどの辺りにあるのか位置関係を理解して欲しいものだ。

 補習の時間帯は11時から1時までだから、終わると生徒は腹ペコである。終わった後で満足げな表情で、オニギリやパンを食べていた。
 
 中3が帰り、高1の生徒が来て週末課題の確率問題をやりだすが、何箇所かつっかえて質問が出る。反復試行の問題と期待値の問題だが、生徒の現在の力では少しレベルが高いようだ。
 反復試行は公式を使えばいいのだが、公式の意味が理解できていないと、数ヶ月経つとほとんどできなくなるから、分子の「事象A」をパターン図に書き出して、公式と比べてやる。「ああ、そういうことですか」、納得がいけばいい。
 バスの待ち時間の期待値問題は平均的な待ち時間を計算してから期待値の計算をしなければならない。「前処理」をしないで計算をはじめる生徒が多い。数字を見て、さてどうしようかと、ちょっとタメをもつことも大事なことだ。こういう問題は、ヒントをあたえて考えさせた方がいい。
 大学生になってしまった生徒だが、小学生の頃に、文章題を解かせると、数字を見て足し算、引き算、掛け算、割り算のどれかをすぐに始める者がいたのを思い出した。癖を直すのに1年はかかった。本人もたいへんだっただろう。懐かしいその生徒が夏休みに顔を出してくれた。

重点検討社会

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 教学研究社
  • メディア: 大型本




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