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#1224 「輪=和」の広がり:市議3名が市民説明会開催要望書提出 Oct.1, 2010 [32. 市立根室病院建て替え]

 市議3名が連名で市長へ市民説明会開催の要望書を提出した。この中に本田市議が入っているが、元病院職員だから医療には詳しい。彼の市政報告会には一度出席している。一度だけ話ししたことはあるが、それ以上の事はない。彼は公的会計の数字を正しく読むことができるようで、病院の経営状況への危機感は共通している。

 私がブログ上で、市民説明会の開催を要求した後で、市議3名が要望書を提出したが、とくに連動して動いていたわけではない。市議は市議自身の問題意識で動いているように見える。他の2名の議員とはお話したことすらないし、本田市議に私が市民説明会開催要望書の提出をお願いしたこともない、それぞれ自分の信念に基いて行動しているだけである。こういう公益を守ろうという「輪=和」が広がることは歓迎すべきことだ。
 自主的に市議がこうした動きをし、市政チェック機能を果たしていれば、わたしがブログ上で2年10ヶ月、100本を超える記事を書き連ねて市立根室病院建て替え問題を論ずる必要などなかった。ようやく本来の職責を全うする市議が出てきてほっとしている。

 市民説明会要望は他のグループ、組織からも出されるに違いない。危機感が広く市民へ共有され、具体的な動きが起こりつつある、まことに喜ばしい。根室の地域医療を崩壊させ、財政破綻へ導きつつある無責任市長にとっては困った状況だろう。
 わたしは無投票当選市長の暴走をとめ、市の財政破綻を防ぎたい。

 そう言えば、「根室まちとくらしネットワークフォーラム」という若手経営者33名のグループができたと、新聞報道があったが、その後さっぱり音沙汰がない。どうしたのだろう?解散したのかな?医療と教育と産業振興が3本の柱だったはずだが・・・座長は市長や振興局へ挨拶に行ったとか?まさか、市政翼賛団体だったのではあるまい。意見がないのかな?それにしても、動きの遅さは若者ではない、老人クラブの立ち上げの誤報だったのだろうか?優秀な記者だから誤報ということはないだろう。
 翼賛機関なら、華々しく市長に賛成の意見を表明すればいい。根室市財政が破綻したら市内の企業・団体への影響は甚大だ。腹を据えて発言すればいい。意見のあるのはいいことで、ebisuどちらでも歓迎したい。私益を乗り越えられる強者がいるなら、ebisuは共闘したい。公益を第一とする経済人のグループが誕生すれば、根室は変わるきっかけをつかめる
 コメント欄には北大の関係者らしき人物から辛口のコメントがよぜられた。根室市民が地域医療にどういう答を出すのか大学医局も注目している。


市立病院建て替え
 予算大幅増、説明を
  
   3議員が要望書を提出
【根室】市議会の無所属議員3氏が連名で30日、長谷川俊輔市長に対し、市立根室病院の建て替えについて「より分かりやすい市民参加の手法に改めていただきたい」とする要望書を提出した。
 要望したのは、壺田重夫、瀬谷周平、本田俊治の各氏。10月の定例市議会に提出される議案の説明を9月28日に受けた際、建て替えの総事業費が62億8千万円となっており、16日に市議会の特別委理事会に報告された55億3千万円から大幅増となったことに疑問を持ったのがきっかけという。
 具体的な要望書は8項目で、「建設費用62億円を圧縮できなかった理由を明らかにするなど、市民衆知の徹底を図ること」などを求めた。
 また、要望書は、新病院建設の課題や対策を市民に判りやすく説明しないまま「強引に事業を進める手法は、長谷川市長が掲げる市民参加のまちづくりとは言い難い」と指摘している。(幸坂浩)

< コメント >
 こっそり2億円も増額されていたシステム開発費の件をブログで指摘したら、慌ててシステム費用7億円を外して総事業費55億円としたのは3月のことだった。総事業費が元の62.8億円になったのは、それが戻ったのかそれとも他に増額理由があるのか、明細を示してもらわないとわからない。

 市民説明会では生産的な議論をするために、次の資料の作成・配布をお願いしたい。
①総事業費の明細資料
②2009年度の貸借対照表と改善プランと決算の計画実績対比表(明細科目レベルの計画・実績対比損益計算書、一般会計からの繰り入れ分はアスタリスクをつけること)
③今年度の9月末日までの半期予算実績対比表
④明細レベルの改善プラン損益計算書
⑤建設後の償却費についての5ヵ年明細表
⑥最悪ケースでの損益シミュレーション
⑦院内情報システムの概略仕様書(病院が作成し業者へ提示したもの)
⑧医療事故についての病院の規程と方針

 10月になったので、根室の地域医療を守るために別のステージの具体的な行動を起こしたい。とはいっても、ブログが主である。医療と経営の両面からなぜ根室の地域医療が崩壊してしまったのか、次回から坦々と論じたい
 市民が事実を知ることで、市民運動の渦が大きくなるだろう。根室の地域医療を崩壊から救えるかどうかは、院長の医者としての良心とプライドにかかっている

*本田市議ブログ「新病院建設事業の進め方等に関する要望
 
http://nimuoro.typepad.jp/honda/2010/10/post-d21d.html



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*9月のアクセス数36953、累計アクセス数437984、ソネット「ブログ」上位1.2~1.4%(偏差値換算72)。9月後半はちょっと過熱気味のアクセスでした。
 たくさんの読者の皆様、長く冗長な文章を辛抱強くお読みいただき、感謝申し上げます。
                        m(_ _)m ebisu


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JARO根室

札幌よりさんへ

「退職された麻酔科医・外科医の補充の目途は如何ですか?」

お知らせします。
札幌医大麻酔科からの常勤医師の派遣は来年4月以降も困難と通知されているようです。しかし退職された麻酔科医の関連の愛知医大と札幌医大を合わせて、週1.5日程度の勤務で月に約3回の非常勤医の派遣はあるようです。
外科医に関しては札幌医大から退職した医師の後任の派遣はありません。さらに残り2名の外科医も移動の希望が強いようです。現在、北陸地方の病院に勤務する定年前60歳代の外科医を招聘に尽力しているようです。

確かな情報だと思いますが、確信は持てませんので参考までに。


by JARO根室 (2010-10-03 13:04) 

ebisu

JAROさんへ

具体的な情報ありがとうございます。
こういう状況では病院の赤字は今年度13億円、来年度は15億円を超えるでしょうね。一般会計で補填できるでしょうか?損失を積み残した時点でアウトです。起債許可は下りなくなる。
嘘と偽りの「改善プラン」は完全に破綻する。
一年延ばして35億円で計画の見直しをすればいい。これでいいのです。

外科がおっしゃるとおりになれば、入院患者数がかなり減少するとみなければいけないでしょう。
135床に減床しても交付金基準の70%どころか60%の69ベッドすら維持できないでしょう。

医局との交渉は正直にこちらの事情を伝えてすべきです。
市立病院の仕事の仕方が透けて見えています。
情報を正直に明らかにしないのは市民に対しても、大学医局に対しても同じようです。

市長は「広報ねむろ10月号で」次のように仰っています。

「私は今、お互いに胸襟を開いて話し合い・・・」

病院建て替えで自ら市民説明会すら開かないのですから、言うこととやることが真逆のように私には見えます。
そのような市長に、市議3名が強烈なパンチを食わせました。
by ebisu (2010-10-03 13:45) 

匿名投稿でごめんなさい。

JARO根室さんの情報網恐るべし。

おっしゃる通り外科の先生の連鎖退職は確実です。
北陸地方の病院とは富山県の黒部市民病院です。こちらの医師の招聘が叶えばいづれ札幌医科大学外科医局との縁は切れることになるでしょう。

by 匿名投稿でごめんなさい。 (2010-10-03 14:55) 

NO NAME

EbisuさんのBlgに下記表現があった。
”院長の医者としての良心とプライドにかかっている。”
Ebisuさんは相当詳しい所まで把握しているのでしょう。

病院とは能力至上主義的な色彩が濃く、ブログ読者は一般社会とは少々異なる視線で見る必要がある。

能力のないものが上に立った病院では、二つのケースしかありえない。

能力ある部下に自由度を与え、能力を引きだし組織全体のモチベーションを高める方法が一つ。

もう一つは自分の能力の範囲内に押さえ込み、他者に理解を示さず極端に自由度を奪う場合が一つ。

今の根室は後者で、人材流出が止まらないのが現実。
このままではトップのレベル以下の人材しか残らない。

公務員はある程度地位が保全され降格もない。
教授選のような選挙がない。
地位保全がなされ、しかもトップの意識改革が期待できない状況下で次々と人材が流出し、サービスレベルが低下する一方で、Ebisuさんはじめ読者の皆様に解決策を模索していただきたい。



by NO NAME (2010-10-03 19:00) 

ebisu

「匿名投稿でごめんなさい。」さんへ

匿名でいいんです。わたしも匿名です。書いてあることが市民が知る必要のある事実ならそれだけでいいんです。
「JARO根室さんの情報網恐るべし」ですか、率直なご評価と、さらに詳しい情報の提供ありがとうございます。

外科医のN先生が退職して、残る2名も「連鎖退職」ですか。新しい言葉ですね、初めて聞きました。
お一人は地域医療の派遣枠だったのですが、補充はないでしょうね。
町立別海病院も医師退職後補充がなかったようですから。

黒部市民病院からいらっしゃる先生は、外科医が2名いると思ってくるのか、それともいないことを前提に来られるのか、どちらなんでしょうね。
by ebisu (2010-10-03 21:45) 

ebisu

NO NAMEさんへ

"NO NAME"、ご立派なお名前で・・・(笑い)
読みが鋭いですね。

>Ebisuさんは相当詳しい所まで把握しているのでしょう

さて、どうでしょうか、期待にお答えすることができればいいのですが、もて余すかもしれません。書けないことや、書きづらいことがだいぶんありますから。

私も一時期、医者やシステム屋さんという職人と一緒に仕事していましたから、私の経験でも職人の世界はあなたの仰るとおりです。
医者は典型的な職人ですね。
技術が優位な者には頭が上がらないのは当然です。
技術がいい職人を思う存分使うには、使う側に器の大きさとマネジメント能力が要求されます。
部外者には何の話かわからない部分があるでしょうね。NO NAMEさんにはこれだけで十分伝わったでしょう。

回が進むにつれて病院内部の具体的な問題がすこしずつ明らかになるでしょう。

医者としての良心とプライドを取り戻して、院長に一緒に地域医療改革の一翼を担ってもらいたいと本気で思っています。
共闘していただければ、根室の医療崩壊を食い止める道が拓けます。
私は具体案をもって発言しています。
解決案はシンプルです。私益を棄てて、正直に誠実に仕事をすることです。
やる気があるのなら、何をどのようにやるのかを、教えてあげます。いい仕事は信頼の中でするものです。「改善プラン」に見えるように嘘と偽りを繰り返していては根室の医療崩壊は避けられません。
毅然と正直に誠実に仕事することが、困難な道ではありますが一番近道です。

中旬くらいまではドアは開けておくつもりです。
歳のせいか、すこし気が短くなっていますので、そんなには待てません。
書いてしまうかもしれない。
by ebisu (2010-10-03 22:24) 

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