シリーズ2回目は栗田直樹記者の担当である。焦点は人口に絞られている。青字は記事からの引用部分を示す。

 「人口 31,443人⇒29,754人」
 「31,443人。長谷川市長が初当選した2006年9月の人口だ」
 「長谷川市政1期間の4年間で、1689人(5.4%)が、ヘリ、3万人を割った」
 「まちづくりの基本となる「第8期根室市総合計画(05~14年度)の想定より3年も早い」
 「中心部の緑町商店街振興組合(加盟41店)によると、4年間で5店がシャッターを閉めた」
 「根室に比較的人口が近いオホーツクの水産業のマチ、紋別市(7月末現在24,881人)もこの4年間で5.4%減った」

 2000年から2004年の4年間では根室の人口は1593人減少しているから、長谷川市政の4年間は人口減を加速したことになる。「第8期根室市総合計画」は有効な政策ではなかったということだ。
 「病院改革プラン」もつねに計画倒れ、非現実的なできもしない計画を作って経営改善をしない。実効性のない「まちづくり」プランも同じことだろう。どちらもやっているフリだけ、実効性がない。忘れるところだった、まるで効果のない市教委の学力向上策も類似の事例として挙げておくべきだろう。地教委が手を打っていると言い訳をしている間に、根室の中学生の学力はこの数年急激に落ちつつある。普段やっている全国一やさしいレベルの学力テストの得点分布や平均点を時系列で並べて比べてみれば一目瞭然だろう。

 誰も立候補しないので、また無投票当選で無策の市政が4年間続く。一部の経済団体が中心になって作っている「オール根室」が支持する長谷川市政の実態を数字でみるがいい。この4年間で町の衰退は加速した。

 この4年間の結論をまとめると、まちづくりプランはまったく効果が無かったということだ。現行まちづくりプランの下で人口減少は加速した。
 「まちづくりプラン」は「病院改善プラン」とそっくりである。絵空事のプランを作るのみで、実質的な内容のない市政であった。


 担当記者は「活力低下に直結」と題して次のように締めくくっている。

「人口増に転じるのは難しい。だが、減少を食い止めなくては、税収減やマチの活力ダウンに直結する。市は産業振興を核に、福祉や子育て支援の充実、移住・定住など総合的な人口対策の検討に入った。実効性ある政策の実現は次期市政の大きな課題となる。」

 太字の部分は4年後にそのまま使えるだろう。


【掲載写真について】
  緑町商店街の写真が載っている。緑町1丁目側から2丁目側を写した写真である。坂の下から上方向を撮ったといえば分かりやすいだろう。この角地は佐野精肉店である。50年前は川原商店といい、店の前の道路まで山ほど商品を積み上げて売っており、毎日たくさん(200~300人?)の客でごった返していた。
 担当記者は今年赴任してきたばかりなのに、マチの歴史を知っているかのような写真の撮り方をしている。
 写真に納まっている向かい側の靴屋さんもシャッターが閉まって久しい。人気のあるもう一つの商店「やすやす屋」は建物を取り壊して空き地になってからもう20年以上もたつのだろうか。川原商店の斜め前に在った山田豆腐店の豆腐と揚げたてのがんもどきは美味しかった。結構大きな豆腐店だった。
 緑町商店街はたしかに寂れ、シャッター通りとなりつつあるが、新規に移転してくる店もある。古本屋さんがそうだった。伊沢書店が1丁目から消えて、2丁目に古本屋さんが移転してきた。
 そして9月1日駅前でやっていたP-winさんが旧札幌銀行建物に引っ越してきた。パソコン教室とマイクロソフトの公認資格の試験会場運営をやっている会社である。さびれっぱなりではない、新陳代謝がある。

P-win引越し案内記事(地図付き)
http://blog.livedoor.jp/winma123/archives/2010-09.html#20100901


*#1184 「無投票市長選 数字で見る根室の課題(1):病院問題」 Aug. 31, 2010 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2010-08-31


 #1901 根室市の人口2.9万人割る Apr. 11, 2012
 http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2012-04-11