【口蹄疫対策における初動ミスとそれに続く県と国の判断ミス】
 宮崎県で口蹄疫拡散が収まらない。①4月の初動体制に第一の問題があった。次いで②5月連休明けに、東国原知事が埋設処分に躊躇して第2の誤りを生じた。③9連休外遊の赤松農相は連休明け、5月10日になって現地入りした。

 農業大学校敷地への埋設処分を急ぐべきだと5月20日#1035で書いた。先に自費で埋設処分した農家との「平等性」という屁理屈を主張して農業大学校敷地への埋設処分を取りやめた東国原知事の判断ミスは大きい。

 1000頭で抑え込めるものが20万頭、200倍も被害が拡大してしまいそうだ。すでに16万頭を超える豚や牛が殺処分された。初動体制のミスは甚大な被害を及ぼすことを学ぶべきだ。

【市立病院建て替えにおける初動ミスとは何か】
 市立根室病院建て替え問題も似たようなパターンと経過をたどっている。
 2004年にニホロ移転案の市民説明会が商工会館であったが、ニホロと駒場町の候補地の土地の単価に関して市側はその場で虚偽説明をした。水道や道路をを引くのにかかるお金を上乗せしていないのも恣意的だったが、土地の買収費用がニホロのほうが安いという説明を当時の助役がした。上下水道を引くお金と道路を引くお金を加えたらどうなるというわたしの質問にも言を左右にして答えなかった。まことに不誠実な対応であった。
 どういうわけか市側は当時90億円もの総事業費でニホロに市立病院を移転しい事情があったようだ。一説には畜産振興事業団の施設をニホロに作ると道へ約束があったが、それがダメになったので、替わりに病院をもっていきたかった、そういう穿った話も巷には流布されていた。
 話しを戻すと、土地の値段については、その後、北海道新聞がスクープした。駒場町の方が安かったのである。市民説明会で虚偽説明をしたのは当時の助役、現市長である長谷川俊輔氏である。彼はそれ以来一度も市民に病院建て替えについて説明したことがない。
 そもそも交通の便の悪い市街地の西の外れの大外れ、近隣に住宅すらないニホロ移転案というのが初動ミスのさいたるものだろう。

【初動ミスによる被害拡大:お金と時間のロス】
 初期対応を誤った市立病院建設はその後迷走することになる。ニホロ案から6年たって、病院コンサルタントが提言した総事業費30億円での建て替え案を無視して、62億円の巨費を投じて建設しようとしている。初動体制を誤ると被害は甚大になる。6年間もの時間のロスと、この6年間で市立病院は累計60億円の実質赤字を出し、市は一般会計から60億円の赤字補填を行った。
 実質赤字の決算を一般会計から赤字補填したあとの決算を公表することで、赤字ではないと主張し、経営改善の手を打たない不正直・不誠実な病院経営をこれ以上続け、建て替えをしてしまえば、今度は病院が倒れるだけでなく、市財政が破綻しかねない。
 何もむずかしいことはない、仕事は正直に誠実にやるのが一番いい

【またしても無風の市長選挙:市民に選択肢なし】
 根室市長選挙が3ヶ月後に迫っているが、現市長が出馬表明しただけで対立候補がいない。ふるさと根室を愛する民主党はこれほど市民無視の市長を支持するという愚は犯さないだろう。

 前回選挙では対立候補なしで無投票当選。今回もまたそうなりそうだと北海道新聞の朝刊が伝えている。人材が枯渇しているという意味でも根室の疲弊ははなはだしいものがある。

【民主党根室支部の役割と責務】
 民主党は、対立候補を擁立するくらいのことはやってもいいのではないだろうか?国政だけでなく地元根室も人材不足でなければぜひそうしてもらいたい。
 道内の市長選挙で2期連続無投票当選という例はないのではないか。このままでは活力のない根室市として全道に恥をさらすことになる。民主党根室支部は対立候補を擁立し、その責任をまっとうしてもらいたい。
 根室の町をよくしようと思えばよくできる。余計なことを考えずに、正直に愚直にやればいい

*#1035 口蹄疫対策で宮崎県知事がパニック May 20, 2010 
 http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2010-05-20-1

#1041 「今日は暑かったですね」(全国ニュース)いいえ根室は4度です May 25, 2010 
 http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2010-05-25