C.0  鳥越俊太郎さんの病気に思う

 テレビに出演してことさら元気を振りまいていたが、入院中の姿にわたしは無理をしている感じを受けることがあった。

 2005年10月:直腸癌の手術
 2007年:左肺への転移そして手術、ついで右肺へ転移し手術
 2008年末:肝転移が見つかる

 癌はどうしてできるのだろう。10年以上かけて1ミリほどの大きさに育つ、そしてそこからが速い。
 原発性の直腸癌が肺や肝臓へ転移したということは「癌のタネ」が血流に乗ってばら撒かれたということだ。後は多臓器で次々に癌の芽が育っていく。体内に別の生き物が増殖してゆく。

 人間いずれは死ぬのだ。癌を発病すれば誰もが多臓器転移を想像せざるを得ない。それは人生の幕が静かに下りて来たことを意味する。

 病気のこと、とくに癌のことをブログに書くのはためらいがあった。いや、いまでもある。そういうキモチとは裏腹に不安を抱えている人へ、その家族へ、なにかしらわからないが伝えたいことがある。熱い思いがある。
 形をなすにはまだ時間が必要なようだと思っていた。だが、そろそろ書かねばなるまい。

 1940年3月13日生まれ。鳥越さん、ダンディでいいニュースキャスターだ。誕生日にはテレビでコメントする彼の姿を見たい。

 "鳥越さん、頑張らなくていい、あるがままで行こう"

 2009年2月10日 ebisu-blog#533
  総閲覧数:76,600 /441 days(2月10日13時00分)