庭は桜の花びらがそこかしこに集まっている。昨日夜の気温は2.4度、とっても寒かった。

 今朝(5/23)の北海道新聞根室地域版に標記の記事が載っていた。暖かい春の便りか、それとも寒波か、受け止め方は分かれる。

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長谷川市長が3選出馬
 選挙戦の有無焦点
【根室】長谷川俊輔市長が22日、任期満了に伴う9月の市長選に出馬する移行を表明したことで、市長選が動き始めた。2006年と10年の市長選では協賛を除く市内の主要政党5党から推薦を受け、無投票当選を果たした。今後は対立候補が出馬するかどうかが焦点になる。(丸山挌史)

 この日、市内のホテルで行われて記者懇談会で、長谷川市長は「北方領土問題が動き出せば行政、経済界ともにこれまで経験したことのない局面を迎える。この変革期に2期8年間で培った経験、人脈を生かしたい」と述べ、出馬の意向を示した。
 過去2回の市長選で、長谷川市長は自民、民主、公明、新党大地、社民の格闘から推薦を受け、共産党も候補擁立を見送っている。4月下旬には市内4漁協や根室水産協会、道東あさひ農協根室支所でつくる根室水産農業団体協議会が支持を表明している。
 自民党根室支部の滑川義幸支部長は「長谷川市長は新病院を建設するなど結果を残している。機関決定はしていないが、推薦する方向」と説明。民主党根室支部代表小沼ゆみ代表も「過去2回の市長選でも推薦した経緯があり、対応を協議していく」と話した。共産党根室市委員会の鈴木一彦委員長は「候補擁立は検討中。ただ、長谷川市長の市政運営について一定の評価はしている」と述べた。
 一方、市内の漁業者らが中心になり結成した市民団体「市長選挙を無風にしない根室市民の会」(酒井鈴夫代表)は現在、広く市民に呼びかけているが、具体的な立候補者の選定には至っていないという。同会は「各立候補者が選挙戦で政策論争を繰り広げられるよう努力を続けたい」と話している。
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 「長谷川市長は新病院を建設するなど結果を残している」?面白いことを言うものだ。たしかに結果は残したが、問題はそれがプラスのものなのかマイナスのものなのかということだろう。

 助役時代に商工会館での説明会で、現地建て替えは斜面だから不可能だと言い切り、嘘の土地単価比較でニホロ地区での建て替えを強行に主張していたのは助役時代の現市長殿だ。交通の便から考えて、現地建て替えか成央小学校を廃校にして建て替えをやるべきだと言ったら、そういうお答えだった。音や斜面を理由にしたが、仕様書に音の出ない工法でやれと書けばいいだけで、方法はゼネコンの方で考えること、いくらでもあると反論した記憶がある。根室の助役はずいぶんいい加減な奴だというのがそのときの印象。
 そのご道新が地権者へ取材して市側の主張する土地の単価が違っているとスクープした。それでニホロ地区への病院移転は潰えた。あそこに建っていたら市民は不便だし、病院赤字もさらに拡大していただろう。ebisuはあの場で質問したが、水道管や下水を予定地へ引く費用が単価に載せられていないので、載せたらニホロの方がもう一つの予定地である駒場町よりも高くなることを指摘した。「~市民整備委員会」も市議会特別委員会の委員たちもみんなそういう好い加減な資料でOKを出していた。その構造は今も変わっていない。当時の助役も助役なら市民委員会も市議会特別委員会もデタラメだった。
 インチキな説明があってから数ヵ月後にebisuは、道庁から根室市役所に出向していた部長さんと病院側の責任者に首都圏のある病院の建築仕様書(2000年作成)と損益シミュレーション資料を渡した。RC造で坪単価は65万円、担当ゼネコンは新日鉄だった。

 前市長が招聘し、現市長も招聘して講演会まで開いて長隆氏に提案いただいた、「年間売り上げの範囲内での建て替えが望ましい」という提案に従えば、概ね25億円以内の建て替えだったはずが、総事業費を70億円にも膨らませてしまった。
 外断熱構造は採用せず、暖房費は年間5千万円ほども多くなった。外断熱にしていたら暖房費は増えるのではなく減ったはず。リース料も償却負担も大幅に増え、病院経営を圧迫している。病院経営を考えない建て替えだった。
 地域医療協議会や病院職員アンケートで職員が療養型病棟の設置を希望したのに、それも無視、根室は療養型病床ゼロの町となって、老人医療に大きな穴が開いたままだ。
 地元に住んでいるのだからそういう経緯を知らぬわけではあるまい、地元市議の発言とは思えぬ。

 もうひとつだけ書いておく。
 2島返還論に乗って浮かれているようだが、百年後には水晶島や多楽島などの歯舞諸島は海面が上がって水没している可能性がある。そのときは色丹島が三つの小島になっている。4島返還の筋を通さないととんでもないことになる。暇つぶしに#2681と#2675を読んでみたらいい。このテーマではもう一つ追加する。

*#2683 南極大陸周辺の謎(1):海面上昇値を計算してみる May 23, 2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-05-23-1

 #2681 南極大陸周辺の謎(1)問題提起:思考トレーニング May 21, 2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-05-21

 #2675 East Antarctica at risk of thaw : 東・南極辺縁部の巨大氷河が南極海へ落ちる? May 13, 2014
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-05-11-1
 
 
 ほとんど予定通りだから根室の町は結局はなるようになる、なるようにしかならぬと言い換えてもいい。
 さて、根室の町は坂道を転げ落ちているようだから、30年後の根室を支えるに足る基礎学力がしっかりしていて心根がまっすぐな人材を育てるのみ。ebisuは今日も坦々と仕事をする。住民の一人一人が、自分の損得は一時脇において仕事を正直に誠実にやれば根室は変わる、ただそれだけで未来は変えられる。
 根室の人口は減少していいのだよ、増やす必要はない、理由はそのうちに書くことになる。人口縮小を前提にしてマチのビジョンを描けばいい。



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*#2665-1 次の根室市長選挙は根室の町の運命の分かれ道 May 2, 2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-05-01

 #2665-2 次の根室市長選挙の争点:市立根室病院赤字は20億円を超えた?
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-05-03-1

 #2665-3 次の根室市長選挙の争点:市立病院をめぐる構図 May 7, 2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-05-06

 #2665-4 次の根室市長選挙の争点:老人医療問題  May 15, 2014  
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-05-15

 #2665-5 次の根室市長選挙の争点:「市長選挙を無風にしない根室市民の会」  May 22, 2014
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-05-22-1

 一連の記事は#2665に枝番号を付しておくので、見たい人は検索ボックスに半角で「#2665」と入力してもらえば関連記事だけピックアップできます。
 また、カテゴリー区分「2014年市長選挙の争点」をクリックしても一覧になって出てきます。

 #2663 根室は排他的な町か?: ある記者の惜別の辞にことよせて Apr. 29,2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-04-29

*#2611 平成25年度市立根室病院赤字額はいくらか? Mar. 5, 2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-03-05

 #2535  また常勤医が一人市立根室病院を去った Dec.19, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-12-19


 
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