これは#2524の続編と言っていいだろう。

 90年代にわたしが働いていた上場企業には面白い人事評価制度があり、毎年仕事の目標をシートに書いて人事部へ提出しなければならなかった。等級別に仕事の難易度が評価されるのだが、自分の仕事の課題あるいは目標は数値で客観的に評価できるものでなければならなかった。「~に向かってがんばります」「~に全力で取り組みます」といった、記述はご法度(禁止)だった。何をいついつまでにやる、半期や四半期単位での達成目標も書かなければならない。仕事は期限があるものだ。こうして効率的に仕事を進めることが奨励される。もちろん、ボーナスの査定にはこのシートに基く個人別の達成度が使われていた。

 そういう目で見ると、釧路市教育基本計画に並んでいる「成果指標項目」は主観的な評価を数値にしたもので、民間会社では受け入れられないものである。もちろん効果はまったくないし、無意味だ。学力と関係のある項目がすくない。単なる自己満足。全国学力テストの結果が数値で雄弁に「無策」を物語っている。(管内比較では根室のほうがいいが、市内に関して言うと、根室市内の中学生は釧路市よりもずっと学力が低い、つまり根室市教委の政策は効果がでていない)
 こんなことを大真面目にやっているから仕事ができない、つまり釧路の小中学生の学力が低いままになる。効果的で具体的な対策が出てこないのは当然だ。
 民間会社なら当然つぶれてしまう。強いね、釧路の教育行政は何をしても(何にもしなくても、やったふりだけでも)つぶれない、親方日の丸を絵に描いたような無責任な仕事振り。

  根室市大丈夫か?

 ブログ「情熱空間」より
http://blog.livedoor.jp/jounetsu_kuukan/archives/6995751.html
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2013年12月12日

ほら、言わんこっちゃない(無意味な数値目標)

ほら、言わんこっちゃない。そもそもの数値目標からして完全に的外れ。恥をかくからおやめなさいって。予想通りになっちゃったでしょ、釧路市教委さん。

















「授業がよく分かる、どちらかといえばよく分かる」(おいおいおい、前も言ったでしょ!だから間違いだってば。それ、日本語がおかしいでしょ?基礎学力、大丈夫かい?)「勉強が好き、どちらかといえば好き」とか、そんな数字を目標にしたって意味がないんだってば。前者は5.6%アップ、後者は8.1%アップ。なのに結果は2.2ポイントダウン。因果関係が認められますか?どうやったら説明がつくのかな?

だからさ、意味ないんだって。これでやっとお分かりになりましたか?そればかりか、こうした目標を置くこと自体が危険なんだってば。前述のようにね、「ゆっくりていねい」と「わかりやすい授業」が合体(三位一体?)して一人歩きしちゃってですね、反対に学力低下を助長しかねないんだからさ。

わかったなら、とっとと書き換えなさい。見る人が見たなら、失笑のネタだよ、これって。あーあ、情けない。仕事人、いないのかなぁ…。

●釧路市教育委員会
平成25年度全国学力・学習状況調査(結果)P21から抜粋
http://www.city.kushiro.lg.jp/common/000050797.pdf

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 #2093 教員の質向上はどうやる?⇒ "Educating educators" Sep. 25, 2012 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2012-09-25-1