「道立高校入試の学校裁量問題(以下、裁量問題と略記)」にむずかしすぎると北教組が反対しているんですか、驚きました。
 裁量問題は全国レベルで見るとちっともむずかしくはないのです。ニムオロ塾では中学三年生に毎年入試直前の1月と2月に東京都の入試問題をやらせていますが、難易度は似たようなものでしょう。裁量問題は全国レベルで見ると標準的な問題なのです。道立高校問題が簡単すぎるので、そこを標準にして判断するから裁量問題が難しく見えてしまうのかもしれません。学校の授業も道立高校入試にレベルを合わせてしまっているから、ちょっと問題の難易度を全国標準へ近づけただけで、「むずかしすぎる」といろいろ理屈をつけて反対する。年度によって差はありますがそんなにむずかしい出題ではありません。

  五科目300点満点で100点前後の生徒に1月に東京都立の問題をやらせると、「先生、むずかしくてやる気しない」とクレームのでることがあります。道立高校入試問題に慣れてしまうと、東京都立入試問題の難易度が高く見えるのです。五科目合計点で180点を越える生徒はニコニコして「これ、けっこうむずかしい」とうれしそうです。5回分もやらせると問題慣れして最初は60点くらいでも80点前後(都立高校入試は百点満点)とれるようになります。

 ついでにいうと、東京の中学生は有名私立高校の受験をする生徒も多いから、都立の問題よりもずっと難易度の高い問題にチャレンジしています。もちろんその辺りは塾で教える領域です。これはある種の専門領域ですから、学校の先生たちがさまざまなレベルの生徒が混じっているクラスの授業で扱うのは無理があります。
 でも、道立高校の「裁量問題」程度の問題は公立中学校で十分教えることができるでしょうね。理解できる生徒が20%くらいいるはずです。きっと喜びますよ。

 北海道で教員になると、スタンダードが北海道というローカルなものになってしまうので、全国レベルや首都圏のレベルを知らない教員が多いのではないでしょうか。そして独善的な判断に陥り、裁量問題に反対する。
 北教組の先生の皆さん、どこでもいいですから実際に首都圏の有名私立高校の入試問題を買ってやってみたらいいと思います。
 制限時間内で90点取れる先生は少ないでしょう、目からうろこが落ちますよ。簡単な問題ばかり教えているとすっかり腕が鈍ってしまいます。

 難易度の少し高い問題をやると深く考える習慣がつきますから、生徒は頭の働きがよくなります。脳は筋肉と一緒で、適当な負荷を与えて鍛えてやるとニューラルネットワークが増殖する(?)。
 負荷を与えるということは、低レベルの問題ばかりやっていないですこし難易度の高い問題にチャレンジするということです。その「ほんのすこしだけ」負荷をかけた問題が裁量問題で、たいしたことはないのです。(笑)

 きっと普段やっている学力テストがいけないんです。毎年何度もやっているから、あれが普通のレベルだと思い込まされてしまっているのです。普通ではありませんよ、全国一低レベルなんです。

 それはテスト結果の通知にも現れています。全道の平均点すら計算されていません。もちろん偏差値も。小さい学校の中での学年順位とクラス順位が分かるだけです。標準偏差すら計算されていません。その学校の平均偏差値がいくつかわかれば学校のレベルを判断できるのですが、それすらありません。
 学力テストのあり方にクレームが出ませんから、統計学をご存知の先生がお一人もいないのではないか心配になります。どんなことはないですよね、「格差拡大を助長する」とか言われて議論を封じられているのでしょう。そんなことは嘘ですよ。年度目標を数字で立てない民間会社はありません。マネジメントができないからです。数値管理はそれほど大事なものですが、学校はそこのところを極端に嫌う。生徒は評価しても自分達が数値で客観的に評価されることを嫌う。おかしいですね、おかしいと思ってあたりまえなんです。

 学校の先生たち、学力テストのやり方、結果の通知の仕方について、統計学に基いてしっかりした議論をしましょう。逃げてはいけません、教えている生徒のためです。
 それは地域の未来のためでもあります。民間企業も地元に残る高校卒業生達の学力向上を切実に願っています。レベルの低い者しか採用できなければ、つぶれるしかありません。中小企業はオヤジ(経営者)とそこに集まる人材がすべてといっても過言ではありません。

 北教組の先生たちが全員、裁量問題に反対しているわけがありません。全国レベルを知らない人が幹部たちの偏った発言に引きずられているだけです。ぜひ、首都圏の有名私立高校入試問題を実際に解いてみて、裁量問題と比べてみてください、幹部たちの嘘にだまされてはいけません。裁量問題はそれほどむずかしくはありません。

 以下は、ブログ「情熱空間」からの転載です。

http://blog.livedoor.jp/jounetsu_kuukan/archives/6680719.html
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2013年07月23日

裁量問題に難癖をつける北教組

中学時代に数学が得意だったという、お父さん・お母さん(特に30歳代~50歳代)、ためしに北海道公立高校の数学の入試問題(裁量問題)を解いてみてください。きっと、こう思われることと思います。「えっ、これのどこが、そんなに難しいの?」と。

はっきり言いますが、(今年の裁量問題であれば)親の世代の方がずっとずっと難しかったんですね。覚えてらっしゃいますか?私立高校や国立高専の問題には難問奇問の類が多くあって、参考書や入試対策問題集には「'12 鹿児島ラ・サール出題 改」とかってありましたよね?でもって、意地になってそうしたハイレベル問題に取り組んだ方も多くいらっしゃることでしょう。(ちなみに現在では、そうした子は皆無になってしまいました)

塾人の我々に言わせたなら、裁量問題なんぞは、せいぜい他府県の入試問題と同等かそれ以下(少し前の国立高専の入試問題の方が格段に難しい)です。それなのに現場では、「学校は裁量問題に対応できません」などと言い、挙句の果てにはその撤回を求める始末です。で、ここでも暗躍を続けるのは、かの北教組。本当に、救いようのない方々でらっしゃいます。同志、合格先生のサイトから。

頼みの綱の民主党は、今度の参院選でも完敗。自衛隊を「暴力装置」と言い切った、顧問弁護士であった旧官房長官は、もはや完全に過去の人。次回参院選で、民主党参議院議員会長が落選するまでの《風前の灯》にあることに気づいていないのかな?しかしまぁ、言うに事欠いて「裁量問題を中止せよ」などとは、よくぞほざいたものですね。悪いことを言わないからさ、ねぇ、今すぐ脱北しましょうよ!大切な人生を、棒に振らないためにもさ!

●北教組の困った発言
http://www002.upp.so-net.ne.jp/singakukouza/jijimonndai.html#Anchor-10342

《引用開始》
この人達、大丈夫?

 かなり前に同様の事を一度書いていますが、同じような発言を再び聞く機会があったので、もう一度、繰り返してここに記して置こうと思います。

 北教組の発言は、学校裁量問題に対して以下の通り。ちょっと箇条書きにしてまとめておきますね。

・先生方は多忙で、難しい問題に対応する準備などが出来ない。
・生徒個別に難しい問題に対応するのは、教育の機会均等に反する。
・一部の学習塾を利するだけの問題はやめて欲しい。


 というものです。

 で、ここで一番問題になるのは、2行目のフレーズなんですね。
 「生徒に対し個別に難しい問題に対応するのはいけない事だ」と言っているんです。これすなわち、生徒が「先生、僕、将来医者になりたいんで、もっと上のレベルの問題をやりたいんです」と言ってきたとしても「おまえだけ特別扱いできないから、医者になりたいんなら、勝手に勉強してくれ」と突っぱねてしまうということを言っているんですね。
 これ、どなたも同じ発言をしているので、どうやら、北教組の統一見解のようですね。

 さらに、この内容をもう少し突っ込んでみると、実は、全国の高校入試の問題のレベルを見てみると、裁量問題レベルか、それ以上のレベルなんですね。(一部、沖縄あたりは易しいのですが)
 ということは、全国レベルで「教育の機会均等」ということを考えた場合、裁量問題のレベルまでしっかり授業を行うのが筋であって、その「裁量問題が難しいから対応できない」という発言の方が機会均等に反する主張なんです。
 ですから、北教組の人たちは、こういう発言の際に、必ずと言っていいほど「教員の能力は低くはない」と断りを入れて発言するのですが、明らかに「北海道の教員の能力は低い」と宣言しているようなものなんですね。こんなの言い訳にも何もなりません。

 となれば、一部の学習塾を利しているのは誰か、というと、きちんとしたレベルの授業を行えない教師、ということになります。前項にも書きましたが、学校の教師が、学力テストの点数が1ケタの子の通知表を「3」にしているような授業を行っているうちは、裁量問題に対応しようと思うと、子供を塾に通わせなくてはならないでしょうね。
《引用開始》

《追記》
そうそう、言い忘れていたわ。
色々と、妨××作をありがとね!
たっぷりの利息をつけて返してあげるから、もうちょっとだけ、待っていてね!

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