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#2362 同じ学区のH小学校とC中学校の連携:学力向上への取り組み July 24, 2013 [64. 教育問題]

 根室で一番古いH小学校は1876年(明治9年)創立だから、137年の歴史のある学校である。ebisuの母校でもあるH小学校と同じ学区のC中学校が学力向上のために連携し始めた。

 6月26日はC中学校のフリー参観授業だったと思うが、そこにH小学校の先生たちが招かれた。その日授業を見学した後で両校の先生たちの合同研修会が実施された。
 
 第一分科会:学習面について
 第二分科会:生活面について
 第三分科会:教育環境について

 共通テーマは次のような設定になっている。

「学習意欲に根ざした確かな学力の向上とコミュニケーション能力を高めるための工夫」

 最近6年間をみただけでも、市街化地域の3中学校の学力低下が激しい。学力テストで5科目合計点が400点を超える学力上位層が7年前には一学年50人(3校合計)を超えていたが、最近は学年によってはゼロの学校が頻繁に見られるようになってきた。3校でたったの4人ということがあった。平均したら10人以下だろう。たったの7年間で成績上位層が1/5になってしまった。計測的に数値で学力の変化をみるということが如何に重要かがわかるだろう。各中学校は学力テストのデータを毎年整理して保存すべきだ。将来、それらのデータを使って学力向上に取り組む先生たちが必ずでてくる。

 コミュニケーション能力の低下も学力低下と関係がある。小中学生の日本語語彙力が著しく落ちてきている。貧弱な語彙禄では仲間内での簡単な会話しかできない。微妙なニュアンスやすこし程度の高い内容はそれなりに日本語語彙を知らなくては発話も受話もできないのである。文章語に属する語彙を交えて話すと、頭の中で適切な日本語に変換できないから、意味が理解できないということになる。算数や数学の問題文を読んでも語彙不足から頭の中に意味を思い浮かべられない。中学生でも小4レベル以下の語彙力の生徒が20%くらいいる。
 スマホでラインをつないで応答しながら勉強する、あるいは勉強しないで夢中になっている。最近はゲームにはまるだけでなく、ラインにはまる子供たちが増えている。高校生でも習慣化してしまいぬけられない生徒が増えてきている。これでは集中力がつかぬ。

 学力とコミュニケーション能力の向上、小学校の先生たちと中学校の先生たちが連携して、二つの問題に取り組もうというわけだ。

 C中学校では「学習の5つの約束」を共通の指導方針としている。

 ①授業の始まりの時間を守ろう
 ②授業の準備をしっかしやろう
 ③授業の始と終わりの挨拶、呼名時の返事をしっかりやろう
 ④自分の考えをはっきり伝え、人の考えを聞こう
 ⑤姿勢を正しくして、授業を受けよう

 学校は生徒の躾けをしっかりやろうとしている。こういう取り組みは小学校と中学校で一貫した方針の下にやったほうが効果が上がるに決まっている。
 わたしも今日の授業で姿勢の悪い小学生に2度、中学生に一度注意した。私塾でも同じ方針で取り組める。
 学校は学校でやるべきシツケをし、家庭は家庭でやるべきシツケをしっかりやる。

 小中合同での明治公園のボランティア清掃なども企画されている。9月に第二回の合同研修会が予定されている、継続して取り組んでいくということのようだ。
 校長先生が交代しても、理念が受け継がれて継続されれば、新しい動きとなるだろう。歓迎したい。

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コメント 2

ZAPPER

素晴らしい取り組みに感謝&感謝であります!
コンパクトシティの地の利を活かしたなら、機動力は人口規模に反比例するのではないでしょうか?
ぜひとも結果で示してくださいますよう、影ながら応援しております。
by ZAPPER (2013-07-25 00:52) 

ebisu

町の規模が小さくなる、あるいは小さいというのは、一つ二つの学校が動けば全体への影響が大きい、すなわち改革がしやすいというメリットがあるということ。
根室は根室のやり方を見つければいい。
ドキドキワクワクする取り組みです。
by ebisu (2013-07-25 09:17) 

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