心が伴わぬフリー参観は危険:閉鎖社会と健全な批判精神の衝突
 根室でも地域社会にオープンな授業参観をやっているが、最近本気でフリー参観授業をしているのだろうかと疑問に思う事例に出くわした。7月13日に授業参観して20日の弊ブログ#2021で数学の授業進度が遅いことに疑問を呈しておいたが、予告どおりの結果になっているので、1月下旬に弊ブログでそのことを指摘し、土日補習体制をとってリカバリーすべきだと弊ブログで書いた。

*#2202 中3の授業進捗管理(2):騒ぎはなぜ起きたか? Feb. 7, 2013
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-02-07

 #2021 母校(中学校)の校長・教頭先生との対話(3):授業速度と学力  July 20, 20
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2012-07-20

 #2189 中3数学:"「円」の章はやれない" 宣言アリ  Jan. 29
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-01-28


(期限内に仕事をきちんと終えるというのは民間企業では個人と会社の信用にかかわる大事なこと。明日(2月18日)から税務申告期間が始まるが、所得税申告にはもちろん3月15日という期限がある。それをすぎると無申告となり、遅れて申告すると延滞税等のペナルティが待っている。
 民間には法律で厳しく期限管理を迫るお役所も、自分達の仕事の期限についてはダブルスタンダードを設けルーズなケースが散見される。たとえば、地方自治体の決算である。これが公表されるのは概ね半年後、民間(株式会社)では締日から3ヶ月以内に決算をして株主総会を開催することが法令で義務付けられている。
 ご多分にもれず、学校も一番大事な授業の期限管理があやしい。根室でも授業の進捗管理がルーズであることは市街化地域の3校に共通した現象である。特にひどかったのが母校の数学だった。近くに住む卒業生の苦言に耳を傾け、改善に努力してもらいたい。)

 このように、フリー授業参観は諸刃の剣である。進捗管理がでたらめなら、フリー参観でばれてしまうし、地域社会の誰かが学校に具体的な改善要請をする。
 しかし、受け入れる準備がなければどうなるか。心が伴わぬフリー参観は危険だ


 北海道教育長の高橋教一氏は全国学力テストで北海道の平均点を3年間で全国平均以上にすると昨年道議会で具体的な方針を示した。各市町村教育委員会や各市町村教育長はその目標に向かって具体的なプランを策定し、全国学力テストで全国平均をうわまわる行動を起こす職務上の義務がある。
 授業の進捗管理をきちんとやり、過度なブカツを制限し、放課後補習を繰り返さないと、学力を全国平均以上にあげることはできない。要するに仕事の基本を外さずにしっかりやるべきで、やればできる。仕事は正直に誠実に、渾身の力でやろう。
 事の顛末は弊ブログ#2189とその関連記事に書いたので再説しないが、学校は地域社会の教育専門家の声に謙虚に耳を傾けてもらいたい

 ついでに書いておくが、フリー参観スケジュールは学校のホームページでアナウンスすべきだし、たまには日曜日に地域住民や卒業生の意見を聞く場も設けるべきではないのか?
 ホームページすらないのはどういうわけか。ブログでもいい、簡単に作れる。要はやる気があるかないか。

 釧路に比べると根室の状況はまだましだと思える。本気で地域社会に心を開こうとしている校長先生もいる。これから成長して大きく変わるだろうと思われる学校管理職もいる。そういう方々がどのように学校を変え、子ども達の学力向上に資するか今後を見守って行きたい。

 少し極端な例に思えるが、教育問題を考えるために実例を提供したい。念のために書いておくが、根室の市街化地域の3中学校でこういう不誠実なフリー参観をやっているところは一つもない。三年生の授業もOKだし、科目が特定のものに限られるということもない。特別学級の授業もオープンである。
 市民の教育への関心が低い状況が続くと危ないということは言えるだろう。ものごとはチェックが働いててこそ、きちんとまわるもので、どんなに信頼してもノーチェックはいけない。授業の進捗管理は枝葉末節の仕事ではなく、管理職本来の仕事である、学校管理職は自分の本来業務をしっかりやるべきだ。
 転載引用した記事は根室でも学校の授業参観のあり方について考えるいい材料になるだろう。

ブログ「情熱空間」より
http://blog.livedoor.jp/jounetsu_kuukan/archives/6305026.html
============================

                      2013年02月16日

来てもらったら困ります!(地域公開授業参観日)

某中学校が近隣町内会に配った文書、「授業参観日(地域公開)のご案内」とやらを見せていただき、意識が遠のきそうになりました。

参観時間は、5時間目の50分間のみ。
おまけに、公開学年は1・2年生のみ。
3年生は参観不可。
特別支援学級も参観不可。

さらにすごいのは、公開される1・2年生計10クラスの授業がすべて道徳であること! 
わずか50分のみ。
しかも学年限定。
おまけに教科は道徳って。

よっぽど地域住民に見せたくないのでしょうね、その校長は。
悪いジョークかと思いました。
学力向上の道は遠いですね。

友人がその学校で教師をしているので、そのうち聞いてみようと思います。
しかしまぁ、それにしても呆れました。
はっきり書けばいいじゃん。
来てもらったら困ります。
だから来ないでね。
ってさ。

============================

*#2216 所得税申告と期限遵守の重要性:学校の授業進捗管理を考える Feb. 18, 2013
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-02-18



にほんブログ村