学力テスト総合Cが11月9日に行われたばかりだが、例年1月にやっていた模試をC中学校は今年から取りやめるという。生徒からの情報だと、1月に模試をやっても結果が学力テスト総合Cと変化がないからだそうだ。

 A校とB校は12月6日に例年よりも一月早くやる予定になっている。学テ総合Cとその2ヶ月後の1月模試の結果が変わらないと仮定したら、前倒しは意味がないということになる。むしろ、2月初旬に延ばし、入試直前の"仕上がり"学力を測定すべきということになりはしないか?

 塾のほうから言わせてもらうと、12月下旬に特訓をやる。点数の取り方中心に数学と英語を毎日4時間・5日間やる。試験⇒解説を5回繰り返し、そのあと正月に生徒は答案の出来の悪かったところの復習を繰り返す。勉強は勢いがついて社会や理科も自分の好きな問題集を選んでやるから、力は確実に上がっている。5科目総合点でほとんどの生徒が20~30点上がってしまう。
 昨年度のチャンピオンデータを紹介すると、学テABCでは数学が20点台だった生徒が、模試では52点、五科目総合点でも学テABCでは160~185点だったのに初めて200点を超え、模試のあとで東京都入試問題を一月間やらせた結果、入試では240点を越えた生徒がいる。ニムオロ塾は個人指導塾で一学年10人程度だが、昨年に関しては塾生平均で5科目合計点で約30点上昇している。

 冬休みは危機意識に駆られて、はじめて本気になって勉強する生徒が少なからずいる。一日5~8時間2週間勉強できた生徒は、冬休みが終わってからも毎日3時間以上の勉強が続けられる。土日は7時間くらいの勉強をするようになる。だから、12月下旬から2月末までそういう小数の生徒たちの学力はおどろくほど向上するのである。
 実際に、総合Bから毎日のように放課後まっすぐに塾に来ている生徒が数人いる。中3のクラスは9人だから、半数ほどがレギュラー時間を除いて、週3日は来ている。自分達の授業が7時半からある日は半数が4時から9時まで5時間勉強している。誰に強制されるわけでもなく自主的に塾の「補習」に参加しているのだ。効果が大きくなるのは当然のことだ。

 学校の先生達の中に、「勉強したってお前は成績上がるはずがない」と成績不振の生徒に言う人がいる。そういう先生は生徒の成績を上げたことがないのだろう。放課後補習もしなければそれも真実かも知れぬ。しかし、私塾では毎年ほとんどの生徒が冬休み以降に学力を上げるのを見ているから、1月の模試は11月の総合Cと結果が変わらないなんて思わない。
 厳しい現実を率直に語っても成績不振の生徒に努力が無駄とは言わないでほしい、生徒はけっこう傷ついてますます自信をなくしている。塾で精神面からのフォローがたいへんなのだ。

 成績不振の生徒は、結果を出すことで、自信がつく。それまで学力に不安をもちながら、「自分はダメかもしれない、学校の先生が言うように頭が悪いのかもしれない」「塾先生はやれば必ず成績は上げられると言っている、どっちが正しい?」と煩悶しながら勉強している。だから結果がほしい。点数が五科目で30点上げられたら学習にゆるぎない自信がつき、自信は次の試験でいい結果を生み出す原動力になる。学力が高くなるから、スパイラルに試験の成績がよくなるのはあたりまえの現象だ。そこで確信をもってラストスパートに挑むことができるのである。ABCで数学20点台の生徒が模試で52点をとったとき、どんなにうれしかったか生徒の気持ちを想像してほしい。
 この生徒は根室高校普通科でクラスNo.1の成績をとった。模試がなければ結果は違っていたかもしれない。

 A・B両中学校が12月6日に模試を予定しているが、来年度は元の1月に戻すか、2月初旬くらいにしてもらいたい。ぜひ、再考をお願いしたい


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(ここからは大学入試の話し:
 学校推薦やAO入試で早々と合格を決めた生徒は残りの時間を無駄に過ごしてしまう人が大半のようだ。一般入試で秋・冬一生懸命勉強して入学した生徒に比べて学力面で差がついてしまう。せめて本を濫読するぐらいのことはやってほしい。50冊は読めるだろう。そのうちの10冊は新書系の本を読むべし。)

【余談】
 昨日は仕事が終わってから、ラーメン店へよった。高校生が6人ほどいたが、その中の一人が気がついて頭を下げた。もう3年生だ。理系を選択したから学校推薦でどこかへ決めたのかそれとも一般入試を選んだのか。B中学校では男子トップだったが、4人ばかり成績のよい女子の壁が厚くてたまに一人を抜くことができるくらいで、学年トップは一度もなかったかも知れぬ。水泳で全国大会へ出場しているから、文武両道の典型のような生徒だ。その生徒と成績を争っていたK君は文系志望だ。かれも文武両道で、勉強ととブカツをきちんと両立していた。
 両君ともに学習習慣を小学校のときからきちんと親がしつけていた。成績で張り合う者が近くにいるのはありがたいこと、競い合うことでお互いの学力がアップする。数学の先取り学習でずいぶんしごいた。
 漫画の本を読みながらラーメンを食べていたら、「先生!こんばんわ」と声がした。お母さんと一緒の3年生だった。就職を決めたことは他の生徒から聞いて知っていた。「○○に決まったって聞いたよ、しっかり勉強させてもらえ」、「はい」、元気のいい返事だ、お母さんも笑顔だった。家業を継ぐのにいったん外で修行させる、そのためにはいい職場を選んだ。高校三年間で伸びたのは身長だけではない、ちゃらんぽらんさも中3のときにはすこしあったのだが、三年間ブカツで鍛えたせいか、器が大きくなったのがみただけでわかった。勉強を逃げる癖がすこしでも残っているなら、そこを乗り越えなくてはならない。社会人となってからの課題でいい。生徒の成長はうれしい




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