22日(日曜日)に「釧路の教育を考える会」の例会があった。突然のMさんからのお誘いに応じてオブザーバーとして参加した。
 各自・自己紹介を兼ねて「提案書草稿」を材料に議論をしてから末広町のとある居酒屋で2次会をし、忌憚のない意見交換をさせていただいた。地元の子供たちの学力を向上させようと経済界、行政、学校関係者、私塾など様々な分野の人が集まっている、どうやら本気らしい。
 3次会までお付き合いして、楽しく経済&教育談義をした。そうしているうちに釧路在住ではないが教育は根室も似たような問題を抱えているから一緒にやろうと「正会員」に加えていただいた。広い心に感謝する。
 この会の会長が満場一致で決まった、元教育長で釧路の行政の重鎮だった人のようだ。
(この人と話していてある人を思い出した。西洋経済史の大家増田四郎先生である。現在ある大学の経済学部長をしているSさんの提案だったと記憶するが、3人の院生の希望を快く受け入れて1年間リスト『国民経済学体系』の授業を受け持ってくれた。たった3人の授業である、贅沢な時間だった。まだ日の高いうちに私たち3人を誘い国分寺駅前の眺めのよいある喫茶店でビールを飲みながら会話を楽しまれることがあった。かまえないざっくばらんなK会長の喋りっぷりになんとなく似た雰囲気がある。)

 M副会長がブログでこの会の性格を箇条書きにしてくれている。

-----------------------------------------------

1.組織は自発的に立ち上がったものであって、教育行政とは一線を画するものであること。
2.構成メンバー中、学識経験者の比率に偏りが生じないこと。
3.経済・福祉・(公私)教育・行政・保護者・一般市民を網羅すること。
4.補助金等、行政側からの金銭的な支援は一切受けないこと。
5.相互に利害関係が存在しない、私心なき集まりであること。

------------------------------------------------

 私は常々仕事は誠実に・正直にやるのが一番よいとブログに書いており心底そう思っているからいるから、とても青臭いが5番目の条項が気に入った。そして4番目の条項もその心意気やよし。
 こうでなければ大きな環にならぬ。大きな環にならなければ釧路と根室の学力問題は解決できないし、良質の仕事人(職人=働く人はすべからく職人である)や経営者が育たなければ地元経済はこのまま長期低迷を続けるしかない。それはパトリオット**としては勘弁ならぬ。当時増田四郎先生が提唱されていた「地域主義」にどこかでつながったような気もしている。

 プロジェクトの中に私利私欲があると環は広がらない。この会には、釧路市役所関係者、学校の先生、大学の先生、私塾の先生たちというように立場の異なる人間が、「地域の子供たちの学力向上」を目標に集まっており、議論を重ねて具体的な提言をつくり、粘り強い活動を続けることになる。

 そういうことでときどき釧路に行く用事ができた。
 「釧路の教育を考える会」の説明のあるURLを記しておく

*「全国初のケースか?」
http://blog.livedoor.jp/meiko_aikoku_blog/archives/51803332.html

**#1030 「nationalism とpatriotism :遠藤利國訳・幸徳秋水『帝国主義』」
パトリオティズムは郷土愛と定義しておきたい、理由は一年前に書いたこの記事を読んで欲しい。
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2010-05-17



にほんブログ村