拝啓民主党様

 消費税増税では足りないらしく、与謝野大臣が年金受給年齢の引き上げを言い出しました。
 年金は平成6年に60歳支給開始が65歳に引き上げられ、そしてまた今度は70歳にしようと言うのですか?
 民主党は選挙で公約したことをさっぱりやらずに、約束しなかったことを次々にやろうとしている。言葉は悪いですが、こういうのを世間様では詐欺と云うのではないでしょうか?

  ■ 消費税増税
 ■ 年金受給年齢の引き上げ

 こんなことをやる前にやるべきことがあるのではございませんか?
 議員定数も議員報酬も削減すべきでしょう。どちらも3~5割削減しましょう。
 政党助成金も半分でいい。
 プライマリーバランスを回復するために公務員人件費の20%削減も選挙のときのお約束ではなかったでしょうか?
 歳出削減はお約束の半分もできたのでしょうか?
 こういうことを誠心誠意実行してから、消費税増税や年金受給年齢引き上げを議論して欲しいものです。

 民間では会社が何年間も継続して赤字ならボーナスゼロは当たり前、給与カットも当然で経営者は社員にその旨説明します。なぜ公務員人件費は聖域なのでしょう?
 家計にたとえれば、400万円しか年収がないのに920万円も毎年使っており、借金は9000万円もたまっているから、家計ならとっくに自己破産しています。放漫財政の典型でしょう。
 自公政権のときよりも財政の悪化の度合いはひどい。あなたたちが野党なら、政権党を舌鋒鋭く追及しているのでしょう。立場が変わればほうっかむり、なんと情けないことか。
  小泉政権は2011年度にプライマリーバランスの回復を掲げながら一時しのぎのために何度も何度も国債の新規増発を繰り返してしまった。"羊頭掲げて狗肉を売る"の典型でした。あなたたちはそれ以上の規模で2年続けて新規国債の増発をしている。次世代に残す借金の山をもうこれ以上増やすまい、そういう決意はできないのでしょうか?

 政権党は普通のことを普通にやってもらえばいい。
 できないなら、言い訳を重ねず、できませんでしたと国民に謝罪してさっさと退場すべきです。
 できもしないことをできると言い、先の選挙ではできもしない公約を羅列して国民を欺いた。
 仕事のできない者はどうしようもない。
 そういう政治屋はもう日本には必要ないのです。

 「使うだけ使って足りないから増税?莫迦言ってんじゃないよ」国民の大半はそう思っています。

 あなたたちの幹事長はこの間の両院議員総会で「民主党内に揉め事、内紛はない」と言っていましたが、失笑ものです。現実を見据えることすらおできにならないか、公の議論の場で平気で嘘をつく人のようです。今日も予算委や政倫審から小沢系議員を外したではないですか。これを内紛といわずになんというのですか。言ってることとやることが真逆です。
 日本は世界一の速度で高齢化社会に突入していますから、成長路線はもう無理でしょう。現実をきちんと見てください。
 成長は中国やインドやブラジルに任せましょう。
 日本は成長しないでやっていくことで世界に範を示すべきです。人類が進むべき方向を指し示し、やってみせることが私たち日本人に課せられた役割ではないでしょうか。

 今までのような生活ができずとも構わない。
 これから40年間みんなで辛抱すればいい。
 出生率は1.3で充分、人口は半減して結構、50年後に人口が5000万人になれば食糧自給ができます。広い日本列島に人口5000万人、いいじゃありませんか。成長ではなく縮小こそが日本が選ぶ道です
 所得は7割でも6割でも結構。
 若い人の失業を減らすためにワークシェアしましょう。
 自分だけがよければいいと云う考えを捨て、助け合いましょう。
 「売り手よし、買い手よし、世間よしの三方よし」、正直に誠実にそして質素にやれば二酸化炭素の排出も半分以下にできるでしょう。 
 パラダイムシフトを起こそうではありませんか。
 みんなで智慧を絞って閉塞状況を打破したいものです。

 いまあなたたちと私たち国民に必要なのは「信念と覚悟」ではないでしょうか。

 偉そうなことを書き連ねてしまいましたが、ご無礼の段はご容赦ください。民主党政治の原点とは何だったのかを今一度再考いただき、あなたたちが内部抗争に明け暮れて大事なものを見失い、百年の計を誤らぬことを祈ります。
                                 敬具

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  人々をしぐれよやどは寒くとも  芭蕉

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*「内閣府、中長期試算を報告 「財源不足 2020年度に23兆円」」(産経ニュース)
http://www.sankeibiz.jp/macro/news/110122/mca1101220501001-n1.htm