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#2724 集団的自衛権抗議の焼身自殺:NHKとある道議の対応 July 3, 2014 [B7. 政治に求めるもの]

 #2720で新宿で起きた焼身自殺未遂事件をとりあげた。集団的自衛権容認へ抗議の焼身自殺を図った60歳過ぎの男あり、重体と報じられた後、続報がない。

 NHKは政治案件として一切報道していない。安倍政権はNHKの会長人事に介入し籾井氏が会長になったが、さっそく政権におべっかを使っているようだ。公共放送として受信料で成立っているNHKが現政権のやり方に抗議の焼身自殺を図った事件を報じないのは納得がいかぬ。NHKが現政権批判に関わる事件を報じなければ、それは戦前への回帰だろう。NHK放送受信料を支払うのがバカバカしくなってきた。公共放送としての立場を守れず独立性を放棄して与党の応援団に成り下がるつもりなら、NHKは国民から受信料を収受することをやめて、商業放送機関として安倍氏や与党からスポンサー料をもらうのが本筋ではないのか?

(安倍政権は原子力規制委員人事でも介入し、脱原発派の島崎邦彦氏を外し原子力村の住人である田中知東大教授(原子炉工学)を送り込むことに成功した。政権から独立しているべき組織人事に介入すること自体がどうかしているのだが、日銀総裁人事もそうだったから、安倍総理の得意技のようだ。こういう恣意的な人事介入を総理大臣がやってしまっては、原子力発電の安全も経済の安定も雲散霧消してしまいかねない。)

 自民党道議の小野寺秀(まさる)氏が焼身自殺未遂を「愚考」とツイッターで批判していることが3日付北海道新聞朝刊第2社会面に載っていた。自民党道連の広報委員長だそうだ。ブログ「オータムリーフ」が7/1にとりあげているので、引用させてもらう。

http://blog.goo.ne.jp/autumnleaf100/e/9a4494005472daf3bb5962f8f362d9a8
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「集団的自衛権反対」を訴え新宿で焼身自殺

2014-07-01 | 政治
 6月29日日曜日の午後1時頃、休日の人通りの多いJR新宿駅南口で、一人の男性が焼身自殺を図った。 男性は、南口の歩道橋の鉄枠の上に座り、拡声器を使って集団的自衛権の行使容認や、安倍総理の政策に反対する演説を約1時間にわたって行ったあと、持参したペットボトルに入ったガソリンを頭からかぶり、ライターで火を付けた。幸いなことに、男性は命に別状はなく、他にけが人もいなかった。
 ネットでは大騒ぎ、メディアは3時間後、16時をまわってからの報道だった。新聞各紙は男性の主張について「集団的自衛権の行使に反対する趣旨の話をしていた」などと伝えた。
 テレビでは、テレビ朝日が現場に居合わせた目撃者から提供された写真や動画をもとに、短いニュースで伝えた。 夜になって、その他のメディアやテレビ各社も短く伝えた。

 この事件について一切報じなかったメディアがNHKだった。 ネット上でNHKの報道姿勢に、「恣意的、情報統制、一切報道しないのは不自然だ」などという声が相次いだ。
NHKはこの事実を認め、その理由を「政治案件だから」と回答したつまり、この焼身自殺を図った男性の「集団的自衛権反対」という主張が、安倍政権にとって政治的に「都合が悪い」ものであり、NHKが政権側に配慮した、ということだ

 中日新聞によると、NHKが黙殺した男性の訴えとは、「70年間平和だった。戦争しない。政教分離」などと話し、与謝野晶子の「君死にたまふことなかれ」の一節を口にした後、火を付けたという
 「君死にたまふことなかれ」は、1904年、兵隊として招集された弟のことを思い、「弟よ、死なないで下さい。親は刃物を握らせて、人を殺せと教えましたか?」と嘆いた反戦歌である。
 ついに焼身自殺者まで出てしまった。この行為をののしる自民党議員がいる
「迷惑極まりない犯罪行為」・・・・北海道議会の小野寺まさる議員である。
集団的自衛権に反対して焼身自殺と?…これは公衆の場での迷惑極まりない行為であり、明らかに犯罪だ。又、死にきれずに多大な方々に迷惑をかけた愚行だが、これを「三島事件」と同列に扱うマスコミは完全にイカれている。日本の将来を憂いた国士と日本解体を目論む団塊の世代崩れは真逆の存在である。
日本を愛する日本の皆さん。これが今の日本の現状です。変な主張をする方々が如何に多く、その方々は決まって「憲法9条死守」「反原発」「オスプレイ反対」「沖縄独立」「日の丸・君が代反対」「集団的自衛権反対」の方々ばかりですから…

 市ヶ谷の自衛隊駐屯地を占拠し、自衛隊の決起を呼びかけ自決した三島を持ち上げ、今回の焼身自殺を図った男性をののしる小野寺氏の偏向思想に驚きを禁じ得ない
「抗議の焼身自殺だというのに・・・・・。民意に寄り添えない議員はとっとと辞めていただきたい。国民の思いを想像すらできず、死んだ方がよかったと言わんばかり。一体どんな犯罪だと言うんだ?」こんな抗議の声に小野寺氏は「一人の迷惑行為が民意と? 笑わせないで下さい…貴方」「多くの方々に多大な迷惑をかけた“あの焼身自殺未遂事件”を美化し、僕に攻撃ですか? 抗議なら別の方法がいくらでもある筈。社会に迷惑をかける手法を美化する主張、法治国家では如何なものでしょうね…」などと反論。
命をかけて主義主張した人の一方を礼賛し、他方をここまで侮辱するとは・・・・・こんな偏狭な人間がごまんと政治家になっている。
 冷静さを失わず、現実をあるがままに受けとめる能力、つまり事物と人間に対して距離を置いて見る能力が政治家には必要だ。自らの情熱をしばし脇に除けて、まずは物事の原因や現況を客観的に観察し、冷静客観的に判断できる能力が必要なのだ。戦争のできる国に進もうとしている日本を憂いて反戦歌をつぶやき、抗議の焼身自殺をした人間を犯罪者としてしか認識できない人間はそれだけで政治家失格だ
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 弊ブログ#2724でも三島由紀夫の自衛隊市ケ谷での占拠割腹事件と並べて論じた。主義主張は違っても、どちらもやむにやまれぬ至誠のこころからでた行動だったと思う。「愚考」というのはいかにも情がない。惻隠の情は日本人の美質だが、自民党道連の広報委員長殿は日本人の美質をなくしているようだ。そういう人物を広報委員長に据えたままでは自民党道連は恥ずかしい思いをしているのではないだろうか。健全な保守主義とは日本人の美質である惻隠の情を大事にするものだ。きちんとした道議もいらっしゃるのだが、どのように襟を正すのだろう?
 玉石混交はどんな組織にも共通とは思うが、倫理や道徳教育を政治家にする必要を感じる。学校教育で「知識としての道徳教育」を導入すべきだろう。日本人の伝統的な道徳とはいかなるものであったかを知るべきだ。たとえば、「会津什の掟」がある。そのなかに「虚言をいふ事はなりませぬ」「卑怯な振舞をしてはなりませぬ」とあり、最後に「ならぬものはならぬものです」で締めくくる。これを朗誦するのである。いまでも「会津っ子宣言」として朗誦されている。いい伝統である、こういうことを知っていたら少しはブレーキになるのではないだろうか。

http://yae-sakura.jp/aizuhaku/column01
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会津什の掟

一、年長者の言うことに背いてはなりませぬ
二、年長者には御辞儀をしなければなりませぬ
三、虚言をいふ事はなりませぬ
四、卑怯な振舞をしてはなりませぬ
五、弱い者をいぢめてはなりませぬ
六、戸外で物を食べてはなりませぬ
七、戸外で婦人と言葉を交えてはなりませぬ

これに「ならぬことはならぬものです」を付け加えたものが「什の掟」でした。
子供たちの間のこととはいえ、ルールはルールなので、破れば当然、罰がありました。
一番軽い罰は、皆の前で「無念でありました」とお詫びをすること。・・・
(会津藩士の子弟は地区ごとに什というグループが決められており、そこではこの7つの掟が朗誦されていた。いまでも会津人はこの掟を朗誦できる。ただ、七番目は什によっては外しているところもあったようである。)
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 性差別野次の都議、大泣きの兵庫県議、女性に東北大震災調査代行や海外視察代行をさせて200万余の政務活動費を支出した愛知県議と、各地の地方議会議員の不祥事が続いている。そんなにレベルが低くはないと思うのだが、たまたま三人続いた。四人目が出てこないことを祈る。

 全国各地の都道府県議会は開催冒頭で、会津什の掟の三番目と四番目を大きな声で朗誦してから議会を始めたらどうだろう?


*「愛知県議、政務活動費で知人女性に視察を依託」テレ朝より
http://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000029886.html
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愛知県の県議会議員は、海外視察を知人の女性に頼み、政務活動費から73万円を支払っていたことが分かりました。
 知人女性にヨーロッパ視察を委託していたのは、地域政党「減税日本」の半田晃士県議です。
 半田晃士愛知県議:「(知人女性は外国語も)ペラペラで話せるし、何を言っていたか書きとめられる能力があることも確認しているので、委託する人としては十分ではないか。政務活動費の使い道としては、おかしいとは思っていない」
 半田県議は、東日本大震災の被害に関する調査も、政務活動費から150万円を支払って同じ知人女性に委託していました。
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*#2720 集団的自衛権に抗議の焼身自殺か?:報道のあり方 June 29, 2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-06-29-1


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